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ミッドシップの2シーターオープンカー、しかし実際は軽トラという珍車、バモスホンダ。博物館にも保存されているような貴重な車を取材させていただきました。
掲載日:2020/03/13

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円谷プロの劇中車にも採用されたユニークなデザイン

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1960年台後半に、ホンダから販売されていた軽トラックTN360をベースに、レジャーカーとしてボディが新規に制作され、1970年にデビューしたのがバモスホンダです。
エンジンやサスペンションなどの走行に関わる部分はTN360のものが流用され、月産2000台が見込まれていたものの、実際は3年で2500台と売れずじまい。
後年、その珍しいデザインから再注目され、珍車として一部で人気となりました。

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バイクのように突き出した丸目ヘッドライトと、中心に装着されたスペアタイヤが印象的なフロントマスク。
衝突時の衝撃吸収という理由でフロントに設置されたスペアタイヤですが、バモスのデザインアイデンティティとも言えるでしょう。
中心のスリット部分は、ベンチレーションの空気吸入口として実用的な役割を果たしています。

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レジャーカーという名に違わず、ドアも屋根もない、まるでバギーのようなスタイリングも、珍車と呼ばれる理由の一つです。
モーリス ミニをベースに、バギー風に仕立てられたミニ モークという車がありますが、バモスは日本版のモークと言ってもいいでしょう。

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ドアの代わりには、転落防止のためにジェットコースターのようなサイドバーが装着されています。
こちらは、レバーを引くことでロック機構が解除され、サイドバーを持ち上げることで乗降が可能となる仕組みです。
ぜひその様子は、動画でご確認ください。

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二人がけのベンチシートは、ドアがないことも相まって狭さを感じさせません。
シンプルなインパネには、今では見られないような形状のライトやウォッシャーのボタンが装備されています。

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ホイールも今では見られない合わせホイールという形式になっており、中心の黒い部分はドラムブレーキです。
もちろん、ブレーキ部分とホイール部分は、分離しての作業が可能なように設計されています。
ゴーカートフィーリング

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気になるその乗り味は、ハンドルを切るとその分だけクイックに曲がるゴーカートのようなフィーリング。
旧車とはいえ、スピードが出ない訳ではないので、街乗りであれば現代でも充分に実用可能な性能を持っています。
なにより、上にも横にも覆う物のないその車体は、開放感が抜群です。
まとめ

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軽トラベースのレジャーカーという、他に類を見ない立ち位置のバモスホンダ。
電子制御が一切存在しないその走りは、まさに車と一体化する感覚を味わえるのではないでしょうか。
興味を持った方は是非!バモスホンダで旧車ライフを始めてみませんか?
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