かつてWRC初代チャンピオンの座に輝いた、アルピーヌ A110(旧)。その名前を受け継いだ車が、2017年にフランスで誕生しました。名前は同じアルピーヌ A110で、往年のA110を彷彿とさせるスタイルに多くの注目が集まりました。2018年に発表されたプルミエールエディションは50台の限定生産に対し、1000人以上の応募があったほど。最新技術で現代に蘇った新型のアルピーヌ A110の魅力は、いったいどこにあるのでしょうか。
アルピーヌ A110(新)の魅力
新型アルピーヌ A110が発表されたのは、2017年12月のジュネーブモーターショーです。
先代アルピーヌ A110の生産終了から40年目に現れたこの車は、26年ぶりのアルピーヌブランド車であり、かつてWRCで名を馳せた伝説の再来を予感させるものでした。
先代と同様に車重は1110kg(ピュアグレード。リネージは1130kg)ほどと軽く、RRだった先代に対してこちらはMRです。
内部には1.8リッター直列4気筒ターボの「M5P」エンジンが搭載され、最大出力は250psと、メガーヌR.S.トロフィー等と比較すると少し控えめな性能に抑えられています。
しかし最大の武器は車重の軽さにあり、ダブルウィッシュボーン式のサスペンションがしっかりと機能するため、乗り心地は良好です。
近年の他のスポーツカーと比べてストロークが長いという特徴はありますが、高速領域に入ると、そのサスペンションのしなやかさが功を奏し、どれだけ動いてもきちんとタイヤが路面に接する高い安定性を確保。
レスポンスもよく、アクセルを軽く踏めばそれだけでトルクが引き出され、直列4気筒のサウンドを楽しみながら走らせることが可能です。
つまり新型のA110は挙動を楽しむ車という側面が強く、サーキットでタイムを出すよりも、ドライバーの思い通りに操れる車として気軽に楽しめる1台に仕上げられています。
アルピーヌ A110(新)のスペックと中古車価格
アルピーヌ A110(新)のスペック
アルピーヌA110ピュア
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4205×1800×1250mm
ホイールベース:2420mm
車重:1110kg
駆動方式:MR
エンジン:1.8リッター直4 DOHC 16バルブ ターボ
トランスミッション:7段AT
最高出力:252ps(185kW)/6000rpm
最大トルク:320Nm(32.6kgm)/2000rpm
タイヤ:(前)205/40ZR18 86Y/(後ろ)235/40ZR18 95Y(ミシュラン・パイロットスポーツ4)
燃費:14.1km/リッター(JC08モード)
アルピーヌ A110(新)の中古車価格
アルピーヌ A110(新)の中古車価格は平均で709.1万円ほど。669万円~899万円程度で取引されています。
まとめ
かつてのWRCチャンピオンの名を受け継いだ、新型アルピーヌ A110。
直列4気筒ターボと車重1110kgという軽さ、ドライバーの思い通りに操れる楽しみなど、ライトウェイトスポーツの魅力を詰め込んだ車に仕上げられています。
性能だけで言うと、サーキットの王者になれるような絶対的な速さを持った車ではないかも知れませんが、「車を操り、走りを極める」楽しさを思い出させてくれる一台。
そういう意味において、この新型アルピーヌ A110は、かつてスポーツカー全盛期だった1970年代の息吹を現代に蘇らせたモデルだと言えるでしょう。
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