ヨタハチの愛称で親しまれた名車、トヨタ・スポーツ800！

2021/02/26

1965年にトヨタから発売されたスポーツ800は、その軽量さと空気抵抗の少なさから、最大出力45psながらも最高時速155km/hを実現する、小型スポーツカーです。この車は「ヨタハチ」の愛称で親しまれ、後のトヨタが掲げる「Fun to Drive」を体現した存在だとも言われています。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%84800

CONTENTS

トヨタ・スポーツ800の栄光
トヨタ・スポーツ800のスペックと中古車価格
- トヨタ・スポーツ800のスペック
- トヨタ・スポーツ800の中古車価格
まとめ

トヨタ・スポーツ800の栄光

トヨタスポーツ800 https://www.flickr.com/photos/moto_club4ag/26105742666/

トヨタスポーツ800が誕生したのは、1965年。

大衆車のパプリカからシャシーとエンジンが流用され、非力ながらも車重580kgという軽量コンパクトなボディによって、意外な速さを誇る車でした。

翌年発売されたホンダのS800(エスハチ)に対し、このスポーツ800は「ヨタハチ」の愛称で親しまれています。

また、エスハチが精微エンジンを売りにしていたのに対し、ヨタハチのエンジンは大衆車から流用した空冷水平対向2気筒エンジンで、特に目玉と呼べるエンジンではありませんでした。

そんなヨタハチの速さの秘密は、徹底的に軽量させ、空力性能を追求したボディにあります。

このスタイリングは、戦時中に戦闘機設計に携わっていた長谷川龍雄によってデザインされ、高い空力性能と軽量化を実現する、徹底的に丸みを帯びたボディとして完成。

全長は3,580mm×全幅1465mm×全高1,175mmというコンパクトなボディは、現代の軽自動車と比較しても小さく軽いことから、このマシンがいかに軽量化と空気抵抗削減をメインに開発されたかが、見て取れます。

当初、1962年の全日本自動車ショーで展示されたコンセプトカーは、キャビンをスライドさせて乗れるようにデザインされていましたが、実際に販売されたヨタハチに採用されたのは通常の2ドアです。

これは、当時のレース規定で「ドアがあること」も定められており、やむなく通常のドアを採用。一方、ルーフは脱着式のダルガトップとなっています。

この「ダルガトップ」という呼称は、後年のポルシェ・911に採用された際についたもので、このヨタハチのほうが先に採用されていたことも特筆すべき点です。

トヨタスポーツ800(カーナンバー20 浮谷東次郎仕様レプリカ) / Photo by ume-y

徹底して空力性能を追求し、軽量コンパクトなボディを武器にしたヨタハチは、1966年の1月に開かれた第1回鈴鹿500kmレースで、プリンス　スカイラインやトヨペットコロナなどのマシンを相手に意外な活躍を見せました。

最低1回は給油のためにピットインするライバル車に対し、ヨタハチは一切ピットに入ることなく順位を上げ、スリップストリームの駆使により燃料消費を抑え、最終的にはトップに躍り出て優勝。

エンジンパワーではなく、軽量化されたボディによる空気抵抗の低減による勝利は、まさにこのヨタハチを表す名エピソードとして語り継がれています。

トヨタ・スポーツ800のスペックと中古車価格

トヨタスポーツ800 /出典：https://www.toyota.co.jp/jpn/company/history/75years/text/entering_the_automotive_business/chapter1/section3/item2.html

トヨタ・スポーツ800のスペック

トヨタスポーツ800 /出典：https://www.toyota.co.jp/Museum/collections/list/data/0106_ToyotaSports800ModelUP15.html

トヨタ・スポーツ800　主要諸元
●全長×全幅×全高：3580×1465×1175mm
●ホイールベース：2000mm
●重量：580kg
●エンジン型式・種類：2U-B型・空冷水平対向2・OHV
●排気量：790cc
●最高出力：45ps／5400rpm
●最大トルク：6.8kgm／3800rpm
●トランスミッション：4速MT
●タイヤサイズ：6.00-12 4PR
●価格：59万5000円

引用元:【昭和の名車 06】トヨタスポーツ800（昭和40年：1965年）|Webモーターマガジン