イタリア メーカー、アルファロメオが製造したモデルに、ジュリアという小型車がありました。このジュリアは、高性能DOHCエンジンを搭載し、スポーティな仕様が人気を博した車です。そのジュリアの中でも、レース向けホットモデルとして登場したのが、ジュリア GTAでした。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%AD%E3%83%A1%E3%82%AA%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%AA%E3%82%A2

アルファロメオ・ジュリアGTAとは

Photo by Andrew Bone

ジュリアは、アルファロメオが1962年に販売した小型車で、先代 ジュリエッタの後継車として生産されたモデルです。

ジュリエッタという名前には、“小さなジュリア”という意味があり、後継車に付けられた名前は、そのお姉さんとも言える、“大きなジュリア”を意味するもの。

つまりジュリアという名称は、“先代のジュリエッタからさらに発展したモデル”であることを意味しています。

実際、ジュリアにはアルミ製 DOHCエンジン、5速トランスミッション、ディスクブレーキといった、当時最新鋭のメカニズムが装備さ、その性能はスポーツカー並。

まさに“ジュリエッタの発展型”にふさわしいポテンシャルを秘めた車として、世に送り出されたのです。

当時、完全な新型として販売されたのは、セダンタイプの「ベルリーナ」というモデルであり、クーペタイプの「スプリント」、オープンタイプの「スパイダー」は、ジュリエッタのマイナーチェンジ版。

そしてレーシング仕様のホットモデル、GTAがラインナップされたのは、この2種類のうち、スプリント(旧)を一新したジュリア スプリントGTというモデルです。

このスプリントGTは、ベルトーネ社のジョルジェット・ジウジアーロ氏がデザインを担当し、その美しいラインと簡潔なスタイルから、ジウジアーロ氏の1960年代における最高傑作の一つに数えられています。

車重もベルリーナより50kgほど軽く、1.3リッターのエンジンでは89〜96ps、1.6リッターでは106〜115psほどを発揮し、そのスポーティな仕様が大人気を博しました。

この、ただでさえスポーティなスプリントGTを改良し、さらにレーシーな仕様にしたモデルがジュリア スプリントGTAです。

GTに追加されたAの文字は、イタリア語の“alleggerita(軽量化)”を意味しており、その名の通りボディ素材はアルミ製に替えられ、遮音装備や内装関係を取り払うことで、約200kgもの軽量化に成功。

1.6リッターエンジンは通常で115ps、1.3リッターでは96psに到達。レース仕様パーツを組み込むと、それぞれ最大出力170ps、160psを発揮するマシンに仕上がっていました。

その圧倒的な性能は、当時のツーリングカー選手権で猛威を奮い、4年連続でチャンピオンを獲得。アメリカの、SCCAツーリングカーレースでも奮闘しています。

アルファロメオ・ジュリアGT系統のスペックと中古車価格

Photo by crash71100

アルファロメオ・ジュリアGT系統のスペック

Photo by David Merrett

販売期間 1963年 – 1977年
デザイン ベルトーネ
乗車定員 4人
ボディタイプ 2ドアクーペ/2ドアカブリオレ
エンジン 直4 8バルブ DOHCガソリン 1290cc/1570cc
駆動方式 FR
変速機 5速MT
サスペンション 前:独立 ダブルウィッシュボーン コイル
後:固定 トレーリングアーム センターリアクションメンバー コイル
全長 4,080mm
全幅 1,580mm
全高 1,315mm
ホイールベース 2,350mm
車両重量 1,040kg
先代 アルファロメオ・ジュリア・スプリント
後継 アルファロメオ・アルフェッタGTV1.6
アルファスッド・スプリント

引用元:アルファロメオ・ジュリア|Wikipedia

アルファロメオ・ジュリアGTAの中古車価格

Photo by Craig Howell

調べた限りでは、ジュリア スプリントGTAの中古車本体価格は、498万円ほど。

しかしオークションシーンでは2600万円超えと、非常に高額で取引されています。

まとめ

“大きなジュリア”の名を冠し、ツーリングカー選手権で圧倒的な速さを誇った、アルファロメオ ジュリアスプリントGTA。

ジュリアGTAの名前は2020年に登場した新型車種に受け継がれ、こちらも同じく軽量化をコンセプトとしたモデルとなっています。

こうしてジュリアGTAの名は、次の世代へと受け継がれていくのでしょう。

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