元号が「平成」変わった1989年は、数々の名車が登場した、あたり年でもありました。今回は、そんな1989年にデビューし、現在でも高い人気を誇る名車をご紹介します。高い運動性能を持つスポーツカーから世界を驚かせた高級車まで、日本の技術力の高さを世界に知らしめたモデルを見ていきましょう。
CONTENTS
日産R32スカイラインGT-R
8代目R32スカイラインは、1989年(平成1年)5月に「超感覚スカイライン」のキャッチコピーとともにデビューしました。
R32スカイライン最大のトピックと言えば、16年ぶりに「GT-R」が復活したことです。
2ドア4シーターのクーペボディに、名機2.6L直列6気筒ツインターボエンジン「RB26DETT」を搭載し、5速MTを介して四輪を駆動させます。
当時としては最新鋭の四輪駆動システム「アテーサE-TS」や四輪操舵システム「Super HICAS」が採用され、優れた運動性能を発揮。モータースポーツの世界でも、輝かしい成績を残しました。
【R32スカイラインGT-Rの主なスペック】
・全長×全幅×全高=4,545mm×1,755mm×1,340mm
・エンジン:2568cc直列6気筒DOHCツインターボ
・最高出力:280ps/6,800rpm
・最大トルク:36.0kgm/4,400rpm
・トランスミッション:5速MT
・駆動方式:4WD
・製造販売期間:1989年~1994年
トヨタMR2(SW20)
SW20型MR2は、国産自動車メーカー初のミッドシップモデルとしてデビューしたMR2の2代目にあたるモデルです。
「スポーティコミューター」のコンセプトを受け継ぎながら、初代よりもスポーツ性能を向上させています。
ボディサイズは、初代よりひとまわり大きくなり、トヨタの名スポーツカーであるセリカのパワーユニットを搭載。
225psを発生させるターボエンジンと、165psの自然吸気エンジンの2種類が設定されました。
ボディタイプは、クーペの他に「Tバールーフ」も限定生産されています。
【MR2(SW20)の主なスペック】
全長×全幅×全高=4,170mm×1,695mm×1,240mm
・エンジン:1998cc直列4気筒DOHC/直列4気筒DOHCターボ
・最高出力:225ps/6,000rpm(ターボエンジン)
・最大トルク:31.0kgm/3,200rpm(ターボエンジン)
・トランスミッション:5速MT/4速AT
・駆動方式:MR
・製造販売期間:1989年~1999年
ユーノスロードスター(NA)
ユーノスロードスター(NA)は、コンパクトで軽量なボディのオープンスポーツカーで、ライトウェイトスポーツカーブームの火付け役になったモデルでもあります。
ボンネットの中に収まるエンジンは縦置きの直列4気筒で、高性能スポーツカーほどの出力ではないものの、940kgという軽量ボディと相まって、軽快な走りを実現。
世界的にヒットしたユーノスロードスターは、他の自動車メーカーにも大きな影響を与えました。
【ユーノスロードスター(NA)の主なスペック】
・全長×全幅×全高=3,970mm×1,675mm×1,235mm
・エンジン:1597cc直列4気筒DOHC
・最高出力:120ps/6,500rpm
・最大トルク:14.0kgm/5,500rpm
・トランスミッション:5速MT
・駆動方式:FR
・製造販売期間:1989年~1998年
ホンダNSX
1989年に発表され、1990年から販売を開始したホンダNSXは、量産車としては世界で初めてオールアルミニウムモノコックボディが採用されたミッドシップスポーツカーです。
エンジン、シャシー、足まわり、シートの構造部材にまでアルミ合金が使用され、軽量化を図っています。
エンジンは、新開発されたコンパクトな3.0LのV型6気筒DOHC VTECを搭載。
フルオートエアコンや154Lのトランクにより、快適性や実用性を兼ね備えるスポーツカーです。
デビュー当初はリトラクタブルヘッドライトを採用していましたが、2001年のマイナーチェンジで固定式へ変更され、2005年まで製造・販売されました。
【NSXの主なスペック】
・全長×全幅×全高=4,430mm×1,810mm×1,170mm
・エンジン:2977cc V型6気筒DOHC VTEC
・最高出力:28ps/7,300rpm(MT)
・最大トルク:30.0kgm/5,400rpm
・トランスミッション:5速MT/4速AT
・駆動方式:MR
・製造販売期間:1990年~2005年(1989年発表)
Z32フェアレディZ
Z32は4代目フェアレディZにあたり、1990年までに動性能の世界一を目指す「901活動」の中で生まれ、「スポーツカーに乗ろうと思う。」というキャッチコピーでデビューしました。
低く伸びやかなボディにV型6気筒エンジンを搭載したZ32フェアレディZは、自然吸気エンジンとツインターボエンジンの2種類を設定。
2000年までの11年にわたり、製造・販売されました。
【Z32フェアレディZの主なスペック】
・全長×全幅×全高=4,310mm×1,790mm×1,245mm
・エンジン:2960cc V型6気筒DOHCツインターボ
・最高出力:280ps/6,400rpm
・最大トルク:39.6kgm/3,600rpm
・トランスミッション:5速MT/4速AT
・駆動方式:FR
・製造販売期間:1989年~2000年
トヨタ5代目セリカ
5代目セリカは、曲線と曲面で構成された流麗なフォルムにリトラクタブルヘッドライトを装備したスタイリングが特徴です。
エンジンは2.0Lに統一され、トヨタ初となる四輪操舵システムが採用されました。
中でもツインカムターボに四輪駆動を組み合わせた「GT-FOUR」は、225psのハイパフォーマンスエンジンを搭載。
アクティブサスペンションを装備する300台限定の「アクティブ・スポーツ」や、5000台限定のWRCホモロゲーションモデル「GT-FOUR RC」も発売され、1993年まで製造・販売されていました。
【5代目セリカの主なスペック】
・全長×全幅×全高=4,420mm×1,690mm×1,305mm
・エンジン:1998cc直列4気筒DOHC自然吸気/ターボ
・最高出力:225ps/6,000rpm(ターボ)
・最大トルク:31.0kgm/3,200rpm(ターボ)
・トランスミッション:5速MT/4速AT
・駆動方式:FF/4WD
・製造販売期間:1989年~1993年
※1988年発売開始ですが載せますか?※日産S13シルビア
通算5代目となるS13シルビアは、「アートフォース・シルビア」のキャッチコピーでデビューしたスペシャリティクーペです。
当時流行していた「デートカー」として人気を博し、歴代シルビアの中でもっとも多い販売台数を記録。
内装や外装の美しさを追求しながらも、FRレイアウトの採用やマルチリンクリヤサスペンション、四輪操舵システム「HICAS-II」の搭載により、走行性能にも優れています。
【S13シルビアの主なスペック】
・全長×全幅×全高=4,470mm×1,690mm×1,290mm
・エンジン:1809cc直列4気筒DOHC自然吸気/ターボ
・最高出力:175ps/6,400rpm
・最大トルク:23.0kgm/4,000rpm
・トランスミッション:5速MT/4速AT
・駆動方式:FR
・製造販売期間:1988年~1993年
日産180SX
180SXは、5ナンバーサイズに収まる3ドアのスペシャリティクーペです。
型式の「KRS13」からもわかるように、日産のスペシャリティクーペ「シルビア」の姉妹車にあたります。
スポーツカーの定番であったリトラクタブルヘッドライトが装備された180SXは、ターボエンジンを搭載し、後輪を駆動させるFRレイアウトを採用。
1999年までの10年間にわたり製造・販売され、1世代で歴史を終えました。
【180SXの主なスペック】
・全長×全幅×全高=4,540mm×1,690mm×1,290mm
・エンジン:1809cc直列4気筒DOHCターボ
・最高出力:175ps/6,400rpm
・最大トルク:23.0kgm/4,000rpm
・トランスミッション:5速MT/4速AT
・駆動方式:FR
・製造販売期間:1989年~1999年
初代レガシィ
スバル レガシィは、スバルの代名詞とも言える名車です。
そんなレガシィは、1989年に初代モデルが登場し、セダンとワゴンをラインナップ。
エンジンは、名機「EJ20」が搭載されています。
EJ20のターボ仕様は、クラストップの220psを発生。
ターボエンジンを搭載したグレードは、セダンの「RS」のみとなっており、FIA公認10万km走行テストで、平均速度223.345km/hの世界新記録を樹立しています。
【初代レガシィ(セダン)の主なスペック】
・全長×全幅×全高=4,510mm×1,690mm×1,395mm
・エンジン:1994cc水平対向4気筒DOHCターボ
・最高出力:220ps/6,400rpm
・最大トルク:27.5kgm/4,000rpm
・トランスミッション:5速MT/4速AT
・駆動方式:FF/4WD
・製造販売期間:1989年~1993年
トヨタ初代セルシオ
トヨタの新たなフラッグシップとして登場したセルシオは、高級ブランド「LEXUS」のフラッグシップ「LS」として海外で販売されました。
セルシオは、世界の高級車市場に衝撃を与えるほどの静粛性と高級感を備え、優れた乗り心地を実現した4ドアセダンです。
エンジンは、オールアルミニウム製4.0L V型8気筒を搭載。4速ATを組み合わせ、後輪を駆動させるFR方式が採用されています。
そんなセルシオで確立した高級感・静粛性・乗り心地は、現在もレクサス LSに脈々と受け継がれています。
【初代セルシオの主なスペック】
・全長×全幅×全高=4,995mm×1,830mm×1,415mm
・エンジン:3968cc V型8気筒DOHC
・最高出力:265ps/5,400rpm
・最大トルク:37.0kgm/4,600rpm
・トランスミッション:4速AT
・駆動方式:FR
・製造販売期間:1989年~1994年
トヨタEP型スターレット
EP型スターレットは、コンパクトなハッチバックボディを持ち、3ドアと5ドアの2パターンをラインナップ。
エンジンは、ツインカムの1.6Lガソリン自然吸気とターボを展開。衝突安全ボディ「CIAS(サイアス)」を採用していたことから、安全性の高いコンパクトカーとして広く知られています。
【EP型スターレットの主なスペック】
・全長×全幅×全高=3,800mm×1,620mm×1,380mm
・エンジン:1331cc直列4気筒DOHCターボ(GT)
・最高出力:135ps/6,400rpm
・最大トルク:16.0kgm/4,800rpm
・トランスミッション:5速MT/4速MT/4速AT/3速AT
・駆動方式:FF
・製造販売期間:1989年~1996年
トヨタ130系ハイラックスサーフ
130系ハイラックスサーフは、トヨタの小型ピックアップトラックをベースに作られたSUVの2代目にあたり、初代よりも乗用車に近い感覚となっていることが特徴です。
ボディは、スチール製の一体ワゴンボディを採用。駆動方式は、パートタイム4WDに、5速MTまたは4速ATが組み合わせられました。
また、リアサスペンションがリーフ式からコイル式へ変更されたことで、操縦安定性や乗り心地が向上しています。
【130系ハイラックスサーフの主なスペック】
・全長×全幅×全高=4,470mm×1,690mm×1,745mm
・エンジン:1998cc直列4気筒(ガソリンモデル)
・最高出力:97ps/4,800rpm
・最大トルク:16.3kgm/3,800rpm
・トランスミッション:5速MT/4速AT
・駆動方式:パートタイム4WD
・製造販売期間:1989年~1995年
まとめ
1989年はバブル絶頂期ということも影響し、自動車史に残る名車が多く誕生しています。
また、89年に誕生した名車の数々は、今なお現役で走り続けており、中古車市場でも高値を維持し続ける傾向です。
これらのモデルは今後も名車として語り継がれ、高い価値をキープし続けていくでしょう。
Motorzではメールマガジンを始めました!
編集部の裏話が聞けたり、月に一度は抽選でプレゼントがもらえるかも!?
気になった方は、Motorz記事「メールマガジン「MotorzNews」はじめました。」をお読みいただくか、以下のフォームからご登録をお願いします!