マツダが販売していた、ロータリーエンジン搭載のRX-8は、先代のRX-7の技術を引継ぎながら、ボディー形状などを一新したモデルです。いったいどんな車だったのでしょうか?詳しくご紹介していきます。
RX-8 SE3P
先代RX-7 FD3Sの後継モデルであるRX-8 SE3P型は、2003年5月に販売が開始されました。
ボディー形状は4ドアクーペですが、ドアの形状が特殊で、観音開きになっていたため、後席へのアクセスも容易にできるようなレイアウトとなっています。
観音開き形状を取った理由の一つが、アメリカでは2ドアだと保険料が非常に高く、4ドアにすることで、抑えることができるから。
そんなRX-8の車名の由来は、Rがロータリーエンジン、Xが未来を表す記号で、8はマツダの車内規格番号です。
RXシリーズの歴史は長く、1970年に登場したカペラ 初代RX-2から始まり、その後、年代順にRX-3、RX-4、RX-5、RX-9、RX-7、RX-8と続いています。
搭載されたロータリーエンジン
搭載されたのは、ポートやハウジング類が全て新設計されたロータリーエンジンで、自然吸気(NA)の13B-MSP型。
ターボチャージャー搭載のロータリーエンジンに比べて滑らかに吹け上がり、扱いやすいエンジン特性が魅力です。
前期型・後期型
RX-8は、2008年3月にマイナーチェンジが行われ、それを境に前期型と後期型に区別されます。
それぞれの特徴について、見ていきましょう。
前期型 LA-SE3P
2003〜2008年まで販売されたモデルが、前期型です。
5角形のペンタゴングリルが特徴で、5速MTのベースグレード、6MTのタイプSと4速ATのベースグレード、タイプEがラインナップされました。
前期型の中には、限定300台販売のマツダスピードバージョンが存在し、タイプSをベースに軽量フライホイールやエキセントリックシャフトのバランス取り、専用のサスペンションやエアロパーツが装備されています。
後期型 ABA-SE3P
2008年3月に行われたマイナージェン後のモデルが、後期型です。
前期型と比べて、エンジンの耐久性を向上。ボディ剛性の向上やサスペンションセッティングの調整、ミッションがアイシン社製からマツダ製に変更され、ホイールのインチ変更なども行われています。
RX-8 スピリット R
RX-8の販売終了時に、限定1000台で発表されたのがスピリットRです。
6速MTと6速ATから選択可能で、両車共にブラックベゼルの前後ライト類やスピリットR専用オーナメント、赤色ブレーキキャリパーといった特別な装備が施されていました。
また、6速MTにはレカロ社製の専用バケットシート、19インチ専用ホイールが装備されています。
主要諸元
車両型式
前期:LA-SE3P
後期ABA-SE3P
乗車定員(人):4
全長×全幅×全高(mm):4470×1770×1340
車両重量(kg): 1340〜1360
エンジン型式:13B-MSP
種類:直列2ローター
総排気量(cc):654×2
最高出力(PS/rpm)
5MT、4AT: 210/7200
6MT:250/8500
マツダスピード:235/8200
最大トルク(kgm/rpm)
5MT、4AT:22.6/5000
6MT:22.0/5500
マツダスピード:22.0/5500
中古車相場
RX-8は、2021年2月現在、非常にお手頃な価格帯で取り引きされています。
過走行気味の車両で20万円ほど、状態のいい物だと300万円前後、スピリットRで350万円前後の価格帯。年式もまだ新しく、カスタマイズベースやスポーツ走行ベース車両としても、高い人気を誇ります。
まとめ
ロータリーエンジン搭載車の市販車モデルとしては、最後のラインナップになったRX-8。
マツダは今日でも新しいロータリーエンジンを開発しており、まだ発展途上のエンジンであるため、新しいロータリーエンジンを搭載した新型車の登場を、期待せずにはいられません。
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