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高速道路で車を止める際に、真っ直ぐではなく斜めに駐車する理由を知っていますか?斜めに止める理由は、安全対策などにありました。

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高速道路のサービスエリアやパーキングの駐車場は斜め??

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高速道路で休憩するスペースといえば、サービスエリアやパーキングエリアですが、そこに車を止める際に、駐車場の枠が斜めに引かれている事に気がついていますか?
これは、高速道路を逆走しないためにする安全対策です。
車が進行方向に向くように斜めになっていて、本線に出る際は、そのままの方向に向けて出発することで、反対向きに出て、逆相になってしまう事を防げるようになっています。
しかし、そのまま出たとしても駐車場内で転回したりしてしまうと、結局逆走になってしまうため、案内板や路面上の矢印表示を見て、確実に本線上に出ることを心がけましょう。
また、安全対策が一番の目的ですが、斜めに駐車することで駐車台数を1台でも多く確保することもできます。
特に大型車の駐車スペースが足りず、全国的にスペースの確保が急務となっている現状を改善する意味もあるようです。
また、侵入方向に向かって角度がつけられているので、スムーズに駐車することが可能となり、パーキング内の渋滞防止にも貢献しています。
高速道路 逆走の危険性
高速道路を逆走してしまうと、たくさんの危険が待っています。
一般道と違い、高速道路の最高速度は80〜100キロ前後が一般的。お互いが100キロ程度で走行している状態で、逆走車と正面衝突してしまったら?考えただけでも背筋が凍ります。
車の大破は避けられず、大怪我を負うばかりか、命を落としてしまうこともあります。
2018年のデーターによると、死亡率は逆走が事故全体数の3%を占めており、高速道路上の他事故と比べると、死亡率は15倍、負傷も含めた死傷事故の割合は5倍にもなっています。
逆走車と衝突をさけるために
日本の道路は左側走行なので、逆走車は追越車線を反対側から走ってくる可能性が高いと考えられます。
高速道路では走行車線を走り、追越車線を使用して追い抜いた後は、安全な状況を確認した上で、すぐに走行車線に戻りましょう。
追越車線は追い越すための車線です。無意味にずっと走っていると、通行帯違反で切符を切られることもあるので注意してください。
逆走防止の安全対策

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パーキングでの対策だけでなく、高速道路には様々な逆走対策が施されています。
合流地点

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サービスエリアやパーキングエリアから出る際に、合流地点から逆走してしまう事例も発生していることから、大きく路面上に矢印での表示や、ラバーポールを設置することで、本線上に真っ直ぐ入れるように誘導される仕組みが取られています。
料金所

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また、本線上へ入る前に逆走に気がついてもらうために、進入禁止の文字が書かれた看板が、いくつも大きく目立つ色で設置されていることもあります。
逆走探知機

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さらには、逆走を探知した際に、逆走していることを知らせてくれる警告が表示される電光標識やスピーカーもあり、出入り口付近や、逆走が多発している箇所などに設置されています。
逆走してしまったらどうする?

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逆走してしまっていることに気付いた際は、すぐ本線上に停車してしまうと、走行中の車両が追突してくる可能性があります。
そのため、安全に停車できる路側帯や非常駐車帯までは速度を落としながら走行し、ハザードランプやヘッドライトを付けて自車の存在をアピールしましょう。
そして安全を確認して停車をし、車から降りてガードレールの外側などの安全な場所に避難してから110番や非常電話で通報します。
可能なら、停止表示版設置や発煙筒を焚いておきましょう。
逆走車を見つけたらどうする?

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逆走車ありの電光掲示板情報やハイウェイラジオでの情報を察知した際は、走行車線に移動し、速度を落として安全を確認しながら走行。逆走車とすれ違う際は、十分に安全な速度まで落とし、衝突を避けましょう。
さらに、同乗者がいる場合はすぐに110番通報をしてもらい、1人の場合はサービスエリアなどで停車してから通報する、料金所で伝えるなど、安全な方法で警察などへ通報することが大切です。
まとめ
サービスエリアやパーキングエリアの駐車場が斜めになっている理由は、安全対策と利便性を高めるため取られた対策です。
普段、気にかけることは少ないと思いますが、高速道路にはさまざまな安全対策がとられています。
また、高速道路での逆走は、約60%がインターチェンジやジャンクションで発生しており、次に本線上が20%、サービスエリア・パーキングが10%。
高速道路を走行する際は、行先案内板や道路標示などをしっかりと確認をし、安全確認をより丁寧に行うことで、逆走や事故を未然に防ぎましょう。