サーキットを走っていると、気になるのは自分自身のラップタイムです。自分のドライビングテクニックやクルマの仕上がりの指標にもなりますよね!SUPER GTやSUPER FORMULAの予選もタイムアタック方式で行われていますが、このタイムアタックだけに特化したイベントを皆さんご存知でしょうか??皆さんも腕を磨いて商品と名誉をゲットしましょう!
今回はそんなタイムアタックイベントについてご紹介致します。
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タイムアタックって??
SUPER GTやSUPER FORMULAの予選などの、「決められた時間以内で一番速かったラップタイムを競う」ことがタイムアタックとよばれるものです。
各イベントごとにその走行時間だったり走行本数が違いますが、決められた時間内に1番マシンを乗りこなし上手に走ることが大事なのです。
基本的には全国各地のサーキットで行なわれている走行会でタイム計測が行えるので、それ自体をタイムアタックと捉えることが多く、簡単に言うと、走行会ではレース前の予選を何回もやる、といった感じでしょうか。
さらにタイムアタックの中でも、たった1周のためだけにスペシャルなタイムアタックをすることを「スーパーラップ」と言います。
気象条件や路面状況によりラップタイムが大きく左右されるので、良い結果を出すにはドライバーはもちろんメカニックやエンジニアにもシビアな対応が求められます。
内燃機関エンジンの特性上、寒いほどパワーが出る=タイムが出るので冬の寒い時期に開催されることが多いです(外気が寒いと空気密度が高く、体積に対する空気の絶対量が増えるため)。
タイムアタックマシンとしてのレギュレーションは、タイヤは市販Sタイヤまで(スリックタイヤ不可)、サーキットごとの音量制限等ありますが、それ以外は基本的にはやりたい放題です。
また走行会で行われる為、JAFライセンスは不要ですので、気軽に参加しやすいことが利点です。
各地のイベントをご紹介!
筑波スーパーバトル
https://www.youtube.com/watch?v=YSiNZQ0LVqk
REVSPEED誌主催による言わずと知れた筑波スーパーバトル。
20年以上の歴史を持ち、毎年12月の初旬にタイムアタックの聖地である筑波サーキット TC2000にて行われます。
基本的にはチューニングショップ向けに開催されており、「この日のために」と日本全国から集まったショップの、意地とプライドを懸けた熾烈な争いを見ることができます。
「筑波1分切り」という言葉もこのスーパーバトルから言われるようになり、筑波サーキットのラップタイムで1分切ることが速さの象徴とも言えます。
ほぼ改造無制限のオープンクラスや、ナンバー付きのストリートクラスなど細かくクラス分けされており、ショップごとのマシンコンセプトを生かせたクラス分けとなっております。
4WDクラスタイム
CyberEVO/LANCER Evolution CT9A 0’55″801
HKS CT230R/LANCER Evolution CT9A 0’53″539
Attack
READY GO NEXT主催のタイムアタックイベントで、筑波スーパーバトルはプロショップ&プロドライバーを主体にしていますが、素人主体に行われているのがAttackです。
「素人最速」を決めるべく、筑波サーキットを始め、鈴鹿サーキット、スポーツランド菅生等の全国各地のサーキットを転戦し「その日その場で誰が一番速かったのか」を決めます。
クラスは「ターボクラス」と「NAクラス」、「ラジアルタイヤ」の3つで、参加条件としてターボクラスは筑波サーキットを59秒999以下、NAクラスは1分0秒999以下、ラジアルタイヤクラスは1分2秒999以下の公式記録を保持、もしくは他のサーキットで同等のタイムを保持していないと参加することができません。
参加にはかなり高いハードルですが、全国各地の猛者達がしのぎを削り高みを目指しています。
イベントごとトップタイム(2015〜2016年シーズン)
Attack鈴鹿(鈴鹿サーキット):ESPRIT SUPRA JZA80 2’07″295
Attack筑波(筑波サーキット):Kyushu-danji NSX-T☆Tomiyoshi NA2 0’54″101
Attack菅生(スポーツランド菅生):Friends Silvia S15 1’23″055
Attack URL:http://www.timeattack.co.jp/
スーパー・バトルエボミ
groovingという筑波サーキットを中心に走行会やレース運営をしている団体が主催で行われているイベントで、「元祖素人最速決定戦」とも言える走行会です。
1発のタイムアタックではプロドライバーに負けない実力を持つ玄人ドライバーが数多く集まり、数々の有名素人ドライバーをうみだしています。
アンダー鈴木選手のS15シルビアが筑波サーキットでチューニングカーのコースレコードを破り新しく樹立したのは、スーパーバトルではなく実はエボミなんです。
走行会はもちろんですが、プロドライバーのレッスンを受けられたり、少人数向けでドライバー育成、レース運営を行っています。
エボミ隊 URL:http://www.be-circuit.com/
2016第1戦優勝(筑波サーキット):スコーチアドバンシルビア S15 0’54″680
2016第2戦優勝(筑波サーキット):羯徒毘SUPER䖪 FC3S 0’56″508
FISCO SPECIAL STAGE TRIAL
FISCO SPECIAL STAGE TRIAL(略称:FSST)は名前の通り富士スピードウェイで行われ、タイムアタック競技でありながらJAF公式競技としても認められています。
JAF国内B級ライセンスから国内A級ライセンスに昇格させることを主たる目的としているため、国内A級ライセンス取得のために参戦するドライバーもいらっしゃいます。
クラスは排気量別となっておりナンバー付きやナンバー無しによっても分けられています。
年間3戦行われ、シリーズポイントも懸かっているので、レベルの高いタイムアタックが行われています。
レコードタイム
AGY34GTR/SKYLINE GT-R BNR34 1’46″655
FSST URL : http://www.fsw.tv/1ch/1_5original/trial.html
DIREZZA CHALLENGE
DUNLOPタイヤのスポーツ向けタイヤ DIREZZAブランドとして展開している住友ゴム工業主催のタイムアタックイベント DIREZZA CHALLENGE(通称:ディレチャレ)。
タイヤメーカー主催のイベントということでDIREZZAブランドのラジアルタイヤの装着が義務付けられています。
参加車両はナンバー付き車両であることが大前提で、排気量、駆動方式、改造範囲によりクラス分けされます。
全国の決められたサーキットでタイムアタックを行い、オンラインにてタイムを登録、タイムがポイントに変換されることで異なるサーキットでもポイントで比べることができ、それにより春予選・夏予選・秋予選の3シーズン、各クラスの上位3名を決めていきます。
10クラスの上位3名が3シーズンに分けて選ばれるので、決勝大会に確実に進めるのは90名。
それにワイルドカード参加者を含めた合計120名のドライバーが12/16に筑波サーキットで行われる決勝ラウンドに駒を進めることができます。
賞典はタイヤメーカー主催ということで好きなタイヤサイズを4本セット等豪華賞典が用意されています。
因みに今年は元SKE48のアイドルが参戦するそうですよ??
2016年6月時点の各クラス トップタイム
CLASS 1R オートランド作手 TOP koomelo EK9(CIVIC TYPE R) 0’29″315
CLASS 1B おわらサーキット REM@ガレ澤☆エキシージNA(LOTUS EXIGE) 0″53″683
CLASS 2R タカタサーキット1500 S2000 0’58″229
CLASS 2B 日光サーキット FEEL’S S2000 0’40″338
CLASS 3R 阿讃サーキット レムズ FuelEvo テック(FD3S RX-7) 0’43″639
CLASS 3B 幸田サーキット ワーキーメイト☆86(TOYOTA 86) 0’48″389
CLASS 4R タカタサーキット1500 ナイトー自販EVO9希夏号(LANCER Evolution9) 0’56″568
CLASS 4B タカタサーキット1500 ナイトー自販KYBランサー(LANCER Evolution9) 0’57″855
CLASS 86/BRZ R タカタサーキット1500 ナイトー自販KYB86(TOYOTA 86) 1’01″432
CLASS 86/BRZ B 阿讃サーキット MOVTIVE86(TOYOTA 86) 0’45″724
DIREZZA CHALLENGE URL:http://mos.dunlop.co.jp/team-d/
POTENZA×Prodrive CUP
プロクルーズ主催のタイムアタックイベント POTENZA×Prodrive CUP。
参加資格はディレチャレ同様、ナンバー付き車両が前提で、駆動方式や排気量、車種によってクラス分けされます。
形式としては通常の走行会と同じ形式で行われ、その日のベストラップタイムで順位を決めます。
タイヤワンメイク製ではありませんが、POTENZAブランドとProdriveブランドを持つBRIGESTONEが後援していることから、POTENZAタイヤやProdriveホイールを装着している参加者には現金キャッシュバックがあります。
年間4戦 筑波サーキット コース1000で行われ、各クラスのシリーズチャンピオンにはタイヤ4本セットが贈られます。
2016年第1戦 各クラス優勝タイム
FFクラス シビックTYPE-R(EK9) 0’40″091
86/BRZクラス BRZ(ZC6) 0’41″473
FRAクラス シルビア(S15) 0’40″343
FRBクラス MR2(SW20) 0’40″692
S2000クラス S2000(AP1) 0’40″079
4WDクラス ランサーエボリューション9(CT9A) 0’38″346
POTENZA×Prodrive CUP URL:http://www.procrews.co.jp/battleoflimit/
まとめ
いかがだったでしょうか??
通常の走行会ではありませタイムが計測できるので、手軽に自分のタイムが周りと比較してどれくらいなのかが分かります。
ほとんどのイベントがJAF戦では無いので、公式に讃えられることは無いですが、タイムは公式記録として残ります。
究極の自己満足を追い求めた世界、レースと違いひたすら自分を追い込む世界、それがタイムアタックです。
観るのも良し、自分で走るのも良し、是非一度サーキットへ足を運んで頂き、この独特な空気感を共有してみて下さい。