最近のランボルギーニのハイパーカーに対する開発ペースは目を見張るものがあり、ついにその領域はリアルを飛び越えて、バーチャルの領域にまで広がってきました。今回ご紹介する「ランボ V12 ビジョン・グランツーリスモ」は、ご存知グランツーリスモシリーズの最新作である「グランツーリスモ SPORT」に2020年の春から登場予定のスペシャルな1台です。
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モナコ・モンテカルロにてアンベール
FIA公認のバーチャルレースである「FIA グランツーリスモ チャンピオンシップ」の、2019年シリーズ最終戦がモナコ・モンテカルロで開催されました。
その会場でアンベールされたのが、「ランボ V12 ビジョン グランツーリスモ」です。
これまでもいくつかのメーカーが参加してきた、夢のバーチャルコンセプトカーである「ビジョン」シリーズ。
今回は、遂にランボルギーニが参戦という事もあり、そのビジュアルは様々な意味でずば抜けています。
戦闘機の如き過激なルックスのバーチャルカー
ゲーム内のバーチャルなコンセプトカーのリアルスケールモデルを作ってしまうことにも驚きですが、そのインパクトあるエクステリアデザインも圧巻です。
ランボルギーニ最新のハイブリッドハイパーカー、シアンのデザインも十分に衝撃的なものでしたが、今回はそれすらも軽々と飛びこえる刺激的なデザインです。
過去の名作からデザインDNAを抽出
特徴的な六角形のサイドウインドーは、過去の名作「マルツァル」からインスパイアされたもの。
全体のシルエットはミウラやカウンタックを手掛けたカーデザイン界の巨匠 マルチェロ・ガンディーニ氏による「ガンディーニライン」をモチーフとしています。
また、ジェット戦闘機も重要なモチーフの1つとされており、シングルシーターのコクピットに乗り込むためには、キャノピーを跳ねあげる必要がありそうです。
若い世代もターゲットとした未来的デザイン
バーチャルなコンセプトカーだからこそ可能な未来感溢れるデザインは、ランボルギーニならでは。
ボディから独立したフェンダーやY字型のヘッドライト、左右に独立したリアウイングと蜂の巣の様な独特な形状のエキゾースト等々、アグレッシブなディテールがそこかしこに配されており、見ている者を飽きさせることはありません。
あえてフルスケールモデルを作成したのは、「レーシングゲームやスーパースポーツカーを愛する若者に、未来的でクールなデザインを楽しんでもらうため」とアウトモービリ・ランボルギーニ社の社長であるステファン・ドメニカーリ氏は言います。
ここまで完成度の高いモデルを見せられると、もはや「格好いい!」の一言で、新たなランボルギーニファンを作るきっかけとしては、そのアピール力の高さは申し分ありません。
パワートレインはシアンと共通のハイブリッド
搭載されるエンジンは、「シアン」に搭載されるものと共通のハイブリッドV12。
48Vのモーターと6.5リッターのV12エンジンを組みあわせた際の最高出力は819馬力で、最高速度は350km/hに達します。
また、スーパーキャパシタと呼ばれる特殊な蓄電システムを採用しており、10%以上の加速性能アップを公表しているのも、ランボルギーニならではの技術です。
まとめ
2013年から始まった「ビジョン・グランツーリスモ」プロジェクト。
この「ランボV12」を含めて、25台以上が発表されています。
バーチャルであるゲームの世界とリアルである現実のクルマとの境界線は曖昧なものとなってきており、互いに刺激しあって新しい世界観が次々と生まれてきています。
グランツーリスモによる車業界とクルマ好きへの貢献度は、かなり高いもの。
実写として街中を走るのは、まだまだ先ではありますが、ランボルギーニならもしや近い将来やりかねないのでは……?と思わせる程に、近頃のランボルギーニのクルマには、ワクワクさせられます。
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