SUVにフォーカスしたタナベのリフトアップ系サスペンションブランド『DIVIDE(ディバイド)』。ここで紹介するのは、好みのアップフォルムにミリ単位でアジャストできる、車高調整式サスペンション『UP40(アップ40)』のジムニー用です。スタイルはもちろんライド感が絶品な、ランクルオーナーからも好評を得る人気ブランドのアイテム。コンフォート志向のアゲ系ユーザーは必見です。
Photo : Yukio YOSHIMI Text : Isao KATSUMORI
タナベ×KYBのコラボで乗り心地を追求
リフトアップ派向けの車高調整式サスペンションキット『DIVIDE(ディバイド)』シリーズの他に、ローダウン派のための『SUSTEC(サステック)』シリーズも展開する、タナベ。
同社の車高調の最大の特徴は、KYBとのコラボレーションで開発されているところです。
ディバイドやサステックに組み込まれるダンパーは、トヨタのプレミアムブランドであるレクサスのダンパーと同じファクトリーで開発・製造されていて、厳格な検査基準による品質の高さが特徴です。
そんなディバイドの車高調『UP40(アップ40)』のジムニー(JB64W)用も、KYBと共同で開発されたアイテム。
ランドクルーザープラドやデリカ用と同じく、スタイリングの自由度だけでなく、乗り心地の良さが特に際立つリフトアップ車高調です。
ランクル用にも投入する最先端システムを搭載
ダンパーは前後共に、リフトアップのためのストローク量が確保しやすく、低反発でマイルドな方向に伸び側/縮み側それぞれの減衰力をチューニングした複筒式を採用。さらに、ランドクルーザープラド用にも搭載されるKYBの最先端技術、TVS(TWIN VALVE SYSTEM/ツインバルブシステム)を投入することで、微低速域からダンパーをスムーズに機能させ、ハイレベルな操縦安定性と乗り心地を実現。リフトアップに伴う『突き上げ感』や『フラつき感』を徹底的に抑え込んでいます。
ダンパーの減衰力は、前後共に14段階の調整機能付き。
わかりやすいダイヤル調整式で、作業は誰もがスムーズに、かつ確実に行えます。
なお、減衰力はフロント、リア共に、ちょうど真ん中の7段目が推奨値。
さらにソフトにも、もっともっとハードな味付けにも、走るステージや好みに合わせて乗り心地やハンドリング、ロールスピードのコントロールなどを自由にセッティングすることができます。
車高調整は最大39㎜アップまで対応
ジムニー用アップ40の車高調整幅は、フロントが+20㎜〜+39㎜、リアが+15㎜〜+35㎜。F/R共にスプリングアダプターによって、フロントは最大39㎜、リアは+35㎜まで、無段階にリフトアップできます。
バネレートは、ノーマルのF:2㎏/㎜、R:2.5㎏/㎜に対して、アップ40は前後とも3㎏/㎜の設定。開発にあたっては複数のレート違いの試作品から、ベストな乗り⼼地のものが厳選されています
あまり知られていませんが、ジムニー(JB64W)の純正リアスプリングは、左右で長さが異なる非対称な設計です。
アップ40の車高調は、そういう部分も忠実に再現した『完全車種別設計』で、クルマのポテンシャルを最大限に引き出しつつ、アップフォルムとライド感の自由な調整を可能にしています。
光軸補正パーツをあらかじめキットに同梱
ジムニーが搭載するオートレベライザー機構(光軸自動調整機構)は、車高の変化によって誤作動を起こします。
ディバイドのアップ40は、車高変化に伴う光軸センサーの誤補正を防止する、調整式のリンクロッド(セルフレベライザーアジャストロッド)をあらかじめキットに同梱。
リフトアップしても、オートレベライザーの誤作動に悩まされる心配はありません。なお、SUVをメインターゲットとするディバイドブランドは、リフトアップスタイルにジャストなホイールもラインナップしています。デベロッパーはタナベが展開するホイールのメジャーブランド『SSR』だから、クオリティや性能は折り紙つき。
写真のモデルは、ビードロック付ホイールをモチーフにしたワイルドでゴージャスなデザインの『DEVIDE FT』で、デモカーの装着サイズは16×5.5J+22。
2020年発売モデルの『DEVIDE X03J』は、強くて軽い本格的なスポーツスペックを持つSSR-GTX03をベースに開発されたディバイドブランドの最新モデル。装着サイズは同じく16×5.5J+22です。
ドレスアップ志向の『FT』も、走り志向の『X03J』も、ちょいアゲスタイルにジャストなホイールです!
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