栃木県はツインリンクもてぎにあるホンダコレクションホール。ホンダが誇る名車たちが並ぶこのホンダコレクションホールに取材に行ってきました。ホンダのモータースポーツマシンと、そして歴代の自動車・バイクが展示されていて、クルマ好きは泣いて喜ぶレアなマシンが展示された博物館の魅力をご紹介します。
ホンダコレクションホールとは
栃木県にあるサーキット、ツインリンクもてぎの敷地内にあるホンダの博物館。それがホンダコレクションホールです。
ホンダがこれまでレースの現場で開発を続けてきたマシンや、ビッグセールスを記録した市販車など、名車が展示されています。
また、定期的に特別展示を行っており、JGTCやWGPの歴代チャンピオンマシンや、特集に合わせたF1なども展示されています。
特別展示は、各季節ごとに変わるので、もてぎに行く前には絶対に公式HPをチェックです!
ホンダコレクションホール 公式HP:http://www.twinring.jp/collection-hall/
なお、2輪、4輪問わず展示されており、バイクファンもクルマファンもみんな楽しめるような内容になっていますよ!
では、実際どのような車体が展示されているのか、見てみましょう。
1階:ホンダの歴史を語る上で、外せない4台!
中に入ってまず目に入ってくるのが、ホンダS500とスーパーカブ。
ホンダのスポーツカーの歴史を作った一台と、初登場から60年近く(初代と言う意味では60年以上)経った今も生産され続けるベストセラーバイクのコンビ。
そのまま目を左に向けると、ホンダのモータースポーツの歴史を作った2台が並んでいます。
F1で初優勝を飾ったマシンであるRA272(こちらはゼッケン12、ロニー・バックナム仕様。優勝したのはゼッケン11、リッチー・ギンサー)と、初めてマン島TTに挑戦したRC142が鎮座。
モータースポーツファンなら、もうこの時点で、かなり盛り上がってしまいますよね。
この後どんなマシンが展示されているのかとドキドキが止まりません。
一階には、他に開発中の歴代アシモの展示や、売店と雑誌コレクションがあり、カーグラフィックやオートスポーツなどのバックナンバーがズラリ。
一日中時間をつぶせそうなほど、充実した内容でした。
ココだけは見てほしい!1階の見どころ
図書コーナー手前にあった、ジュークボックスのような機械。
なんと、番号を入れると対応したマシンの全開サウンドが聞けちゃいます!
ヘッドホンの中いっぱいに聞こえるエンジン音で、気分が高揚すること間違いなしです!
2階:市販バイク・自動車展示
2階に上がって展示ブースに向かうと、ホンダの市販バイクがズラリ!
無線機のエンジンを自転車に取り付けた、ホンダ最初の市販車”バタバタ”から始まって、歴史を語るうえで絶対に登場するバイクたちの山。
バイク好きからしたら天国ではないでしょうか?
バタバタの成功から、オートバイ市場に手を出し始めたホンダが作った高性能バイクが、写真手前に映っている「ドリーム」。
手前の赤がD型(1949年式)、奥の黒がE型(1951年式)と呼ばれる車体。
テストコースがなかった当時、箱根の山越えをテストとしており、初めて山を越えられたのがドリームE型でした。
D型とE型の大きな違いは、排気と吸気の向き。
ドリームD型は、今のバイクとは吸排気ポートが逆で、マフラーがシリンダーの後ろ側に装着されています。
それ以外にもたくさん違いはあるんですが、ここがとってもわかりやすいポイントです。
その他にも、楕円ピストンの採用で、1シリンダーあたり8バルブを実現した世界初の市販バイク、NRや、
歴代CB(50~750)もズラリ!
ホンダファンの皆さん。自分が乗った思い出の一台はどれですか?
そして、反対側の展示ホールに移動すると市販車コーナーになります。
反対側の展示ホールに移動すると、ホンダ初の4輪市販車、T360(1963年式)がお出迎えしてくれます。
ホンダ初の市販車であり、軽トラックなのにDOHCエンジン搭載。つまり、当時としてはトラックにスポーツカーのエンジンを積んだようなクルマでした。
実際、この車に積まれている水冷4ストローク直列4気筒DOHCエンジンは、排気量354ccで40馬力。1リッター換算するとおよそ110馬力出ている計算になります。
同じ1963年式の日産・グロリアが2000ccで105馬力だったことを考えると、ものすごいスペックです。
その他にも、初代プレリュードや、初代シビックなど、今に続くマシンや、
トールボーイことシティも展示されています。
バイクコーナーと同じように、思い出の一台に出会えるかと思いますよ!
このマシンだけは見てほしい!2階、市販車コーナーの見どころ
この手前の自転車に取り付けられているタンクやエンジンが、1952年に登場した初代「カブ」。正式名称は「自転車補助モーターF型」
今じゃ街中で見ない日はない、ホンダの原付スーパーカブのスタートは、自転車に取り付けることで、自転車がモーターサイクルに変わるエンジンユニットでした。
足元にエンジンを配置すると、オイルの飛散によって服や身体が汚れるのを嫌った女性のために、リア回りで完結するユニットとして製作され、爆発的なセールスを記録。
ホンダの名を日本に広げるために一役買った、名車(?)です。
さて、次のページではお待ちかね、レーシングマシンをご紹介。
マン島TT、MotoGP、鈴鹿8耐に、F1!モータースポーツファンであるなら、必見です。