1989年に発売された2代目トヨタ MR2(SW20)。初代より大型化されるとともにセリカGT-FOURと同じターボエンジン3S-GTや、FFセリカなどのハイパフォーマンス版と同じ自然吸気版3S-GEを搭載し、あらゆるカテゴリーのモータースポーツで活躍した、安価に購入できるクルマとしては最後のハイパワーミッドシップスポーツでした。

 

2代目トヨタ MR2 / © 1998-2018 TOYOTA MOTOR CORPORATION.

 

 

2代目 トヨタ MR2(SW20)とは?

 

トヨタ SW20 2代目MR2 / Photo by Grant C

 

当時の量販大衆車、カローラ系がFRのAE85 / 86を除き全てFF化された時、『FF車のパワートレーンを後方に移植したミッドシップスポーツ』の実現が可能となりました。

そして1984年に発売されたのがAW10系初代MR2で、カローラ系のエンジンを使い1.5リッターOHC(3A-U AW10に搭載) / 1.6リッターDOHC(4A-GE 同AW11)、後にはAW11の4A-Gにスーパーチャージャーを装着した4A-GZEも搭載されています。

1989年に2代目SW20へモデルチェンジすると、ベースはカローラ系からコロナ系へサイズアップされて、その中でも最強のセリカ用パワートレーンを移植することとなり、2リッター自然吸気DOHCの3S-GE、またはターボエンジン3S-GTEが搭載されました。

その流れから、最初期の1型は熟成不足で足回りやタイヤが増大したパワーに追いつかず、極めてピーキーと言われたものの2型以降で改善。

セリカがST180系からST200系へ代替わりしてもSW20は変わらず生産が続けられて熟成度を上げ、1999年までの10年間も販売されています。

 

人気は3型以降、2代目 SW20型トヨタ MR2の特徴

 

トヨタ SW20 2代目MR2 / Photo by Ian Gulinao

 

2リッターのスポーツエンジンを搭載したミッドシップスポーツとしては日本唯一であり、スーパーカーを除けば最後のハイパワーミッドシップスポーツだったのがSW20最大の特徴です。

また、車体重心中央近くにエンジンという最重量物を配置したことで、優れた旋回能力を発揮するミッドシップの特性を最大限に生かし、レースやジムカーナ、ターマックラリーなど舗装系スポーツ、ダートトライアルやグラベルラリーなど土系まであらゆるステージで活躍。

サスペンションセッティングなどステージに応じた最適化に成功すれば、より高いスペックのマシンにも安価で対抗できる、コストパフォーマンスの高いマシンとして生産終了から20年近くたった2018年現在でもモータースポーツでは現役です。

また、10年もの長きにわたって生産・販売されたため、生産期間により大きくわけて5つのバージョンに分かれており、通称『〇型』と呼ばれています。

I型(1989~1991):最初期型。もっともピーキーで扱いにくいと言われますが、熟練者が操ると高い旋回性能を持つためあえてこの型を好む人も。

II型(1991~1993):I型のサスペンションセッティングやタイヤ性能向上、空力性能を改善して安定性を増したタイプ。

III型(1993~1996):NA(自然吸気)、ターボともにパワーアップとスポーツABS導入、ボディ補強などが行われたため、特にターボ車はこの型からジムカーナやダートトライアルで中古車の人気が高かった。

IV型(1996~1997):スポーツABSを4輪個別に制御する4チャンネル式へ、トラクションコントロールのセッティングなど小変更。

V型(1997~1999):スポーツABSが3チャンネル化されて軽量化、NAの3S-GEにVVT-iが導入され、最後の最後にリッター100馬力を達成。

 

ミッドシップのメリットを生かし、あらゆるステージで大活躍!

 

トヨタ SW20 2代目MR2 / 出典:http://mos.dunlop.co.jp/archives/dirttrial/race-data/report_dirttrial_9_20111106.html

 

SW20はハイパワーミッドシップスポーツとして、2WD車としては安価な大衆車ベースながらスーパーカーにもヒケを取らない潜在性能があり、規則やドライバーの腕にもよりますが、ステージを選ばぬ活躍をしてきました。

例えばメジャーイベントだけでも、全日本GT選手権GT300クラス、全日本ジムカーナ選手権、全日本ダートトライアル選手権、全日本ラリー選手権2輪駆動部門でそれぞれクラス優勝の実績があります。

特にGT選手権GT300クラスでは1998年のつちやエンジニアリング『つちやMR2』がすさまじく、ウェイトハンディ制により勝てば勝つほど重くなって不利になるはずが、どれだけ重くなってもライバルをブッチぎり、6戦5勝という圧倒的勝率で伝説に。

国際的なメジャーイベントにそのまま出場した例はありませんが、サードがSW20をベースにセルシオ用4リッターV8エンジンをツインターボ化して搭載。

大幅なモディファイをほどこしたサード MC8Rで、1995~1997年のル・マン24時間レースに参戦しています。

(完走は1996年のみで総合24位、クラス15位、最終年の1997年は予備予選落ち)

 

主なスペックと中古車相場

 

トヨタ SW20 2代目MR2 / 出典:https://toyota.jp/spo/information/collection/mr2/datafile/2_2.html

 

トヨタ SW20 MR2 GT-S 1998年式

全長×全幅×全高(mm):4,170×1,695×1,235

ホイールベース(mm):2,400

車両重量(kg):1,270

エンジン仕様・型式:3S-GTE 水冷直列4気筒DOHC16バルブ ICターボ

総排気量(cc):1,998

最高出力:180kw(245ps)/6,000rpm

最大トルク:304N・m(31.0kgm)/4,000rpm

トランスミッション:5MT

駆動方式:MR

中古車相場:26万~308万円

 

まとめ

 

トヨタ MR2 / Tommy Wong

 

10~15年ほど前、まだ生産を終了したばかりでも、クーペ不況のスポーツ不況であらゆるスポーツカーで中古車のタマ数が豊富となっていて新しくて比較的程度がいいものも安く出回っている時期に、SW20はモータースポーツ用途でかなり高い人気を誇りました。

何しろ長く生産されていたので、比較的古いものの性能的には十分なIII型などおあつらえ向きで、FD3S型RX-7やS2000、ポルシェ911などにも安く対抗できるマシンだったのです。

現在の中古車市場を見ると、いよいよ手頃なスポーツカーのタマ数が尽きた上に安いミッドシップターボなどそうそう無いので、程度良好なSW20ターボなど、安い初代NSXと同程度の価格にまでプレミアがついています。

この先、タマ数がさらに減ってプレミア度が上がることはあっても、価値が暴落することはそうそう無いと思われるので、購入を考えている人は腹をくくって資金を多めに準備をするか、資金が既にある人は早く購入するのがオススメです。

 

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