インタープロトへの熱い思いを聞きに、レジェンド関谷さんに会いに行ってみました!!日本のレース界と今後の展望について語っていただきました!
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関谷正徳氏ってどんな人?
モータースポーツファン歴が長い人には、お馴染みの関谷正徳氏。
1949年11月27日生まれの66歳。日本人初のル・マン総合優勝を果たし、50歳まで第一線で走り続けたレース業界のレジェンドドライバーです。今では、GT500の監督として有名ですが、凄いレーシングドライバーなのです。
その表情から滲み出ている通り、とても優しく素晴らしい方なのです。インタビューにも、とても熱く回答頂き・・・我々が圧倒されるほどのパワーも持ち合わせています!
レースキャリア
1971年(21歳)のレースデビュー後は、数々のレースで活躍。
1977年にスーパーツーリング選手権でチャンピオン獲得後、当時の国内トップカテゴリーである富士GC(グランチャンピオンレース)に参戦。
1982年には、イギリスへ渡りフォーミュラーカーレースへ参戦し、翌年(1983年)からTOM’S(トムス)と契約し、
全日本耐久選手権、全日本F3000選手権、全日本ツーリングカー選手権、全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権(JSPC)などで活躍した。
レジェンドと呼ばれる所以は、1995年のル・マン24時間レースです。
世界最高峰レースである、ル・マン24時間耐久レースに1985年から参戦し、1992年にはトヨタのエースとして総合2位を獲得。
1995年には日本人初の総合優勝をマクラーレンF1 GTRにて果たしました!
その後は、スーパーGTの前身であるJGTC等で活躍。2000年9月(50歳)の引退まで走り続けました。
現在は、スーパーGTの監督やインタープロトシリーズの主催、レーシングスクール等、レース業界の発展のために注力しています。
インタビュー
TOM’Sの秘密工場の見学と共にどうぞ!
Motorz編集部:関谷さんは元々レーシングドライバーを目指していたのですか?
関谷氏:元々、レーサーを目指していたわけではないよ〜。親父が車屋をやっていたから、車の仕事をやることは決まっていたけど。
Motorz編集部:レースに対してはどう思っていたのですか?
関谷氏:1966年に富士が出来て、こけら落としのレースが第三回日本グランプリ。それを見に行って砂子さんが優勝したの。凄いなぁって思っていたよね。
高校2年生時の僕にとっては、レースに対して冷ややかに見ていて、走りたい願望はあるけどお金がかかる世界だから出来るとは思ってなかった。
Motorz編集部:なるほど。現実的に考えていたんですね・・・
関谷氏:当時のレーサーは、カッコ良かったんだよ。高橋国光さん、生沢さんの時代。みんな彼女が有名人で。
今はどうなんだろうね?かっこいい?
motorz編集部:笑
Motorz編集部:今のレースは、なんで注目されないんでしょうか?
関谷氏:とてもシンプルだよね。みんなが期待する所に人が居るかいないかが大事。
ラグビーは五郎丸選手がね、一人とは言わないけど、一人で盛り上げたでしょ?
やっぱり、人間がやるスポーツという所が大事だよね。車に憧れなくなってきている。
Motorz編集部:なるほど、そうですね。では、車に憧れない中で、モータースポーツはどうあるべきなんでしょう?
関谷氏:もっと、シンプルに伝えていかないとね。マニアが喜ぶような解説とか実況は要らない。もっと分かりやすく伝えていく必要があるんだよ。
Motorz編集部:シンプルに?
関谷氏:野球、サッカーに負けないくらいのエキサイティングさがあるのに面白さを伝えられていない。今の伝える人たちが理解していないと感じるね。
昔のF1ブームは解説が良かったんだよ。分かりやすく視聴者に伝えていた。アイルトン・セナ=サーキットの貴公子 みたいなね、分かりやすさで人間性を表していたから、人が魅力的に映っていた。
今は、オタクにしか伝わらない伝え方しかしてないから・・・伝わらないよね。
Motorz編集部:確かにそうですね。私達もわからないこと多いです。どう伝えていくべきでしょうか?
関谷氏:全然知らない人がスポーツを見るときは、一人の人を見ている。(錦織圭選手や、浅田真央選手、五郎丸選手)そうするとドキュメントになる。誰々を中心にみてねということ。それが、スポーツを面白く見る方法だと思う。
人は人を見るためにお金を払う。だから、ワイドショーは無くならないでしょ!
Motorz編集部:だから今のF1はいまいち盛り上がりに欠けるのですね。
関谷氏:何が起きているかというと、技術競争にメーカーや主催者が注目しすぎていて、人はないがしろになっている。
お金持ち込んで、F1に乗るということは、プロ野球選手になりたい人がお金払ってバッターボックスに立ってるのと同じ。誰がそれ見るの?って話。
Motorz編集部:笑
関谷氏:スポーツはそのスポーツが好きな人がお金を出すスポーツ、なのに道具に頼りすぎた。だから、スポーツにすればいい。そのコンセプトでやっているのがインタープロトシリーズ。
Motorz編集部:なるほど。では、なぜ新しいレーシングマシンを開発したのでしょう?
関谷氏:単純にメーカーの色を入れたくなかった。(トヨタならトヨタ、日産なら日産のファンしか来ないでしょ?)
本当のモータースポーツを実現しようとしているから。
人対人の戦い。だよね。
Motorz編集部:なるほど。では最後にインタープロトが目指している所はどこでしょう?
関谷氏:沢山の人に見てもらえるレースにすること!ゴルフで言うマスターズみたいになったら世界中から人が来る。そんなところを目指してます。
Motorz編集部:ありがとうございました!
motorz編集部:ちなみに今注目のレーシングドライバーはいますか?
関谷氏:日本のドライバーは世界レベルだということに気がついてない。今の日本のモータースポーツはレベルが高いよ!F1ドライバーがクビになるんだから!!
シート争いって言うけど、シートがある子が速い子。ない子は遅い子。それだけの話し。
勿論、レースによって色々な要素が入ってくることがあるから、一概には言えないけど・・・
速いことが証明できたら、何時でもTOM’Sの車にのせるよ!!
motorz編集部:速い事を証明できれば乗る事が出来る、シンプルですね。長時間にわたりありがとうございました。
まとめ
いかがっだったでしょうか?
関谷正徳氏のインタープロトに対する、モータースポーツに関するアツい思いが伝わりましたでしょうか?
人対人のモータースポーツ。インタープロトシリーズに大注目です!
インタープロトシリーズの詳細はコチラ→インタープロトHP