F1ドライバーのトレーニング方法とは?

©Red Bull Content Pool

厳しい状況で戦うためにドライバーたちが実践しているトレーニングのベースとなるのが、ジョギングや水泳といった有酸素運動。

これらは筋肉に負担をかけずに心肺機能を高められるため、ドライバーにとって最も重要なスタミナ面の強化に最適な運動と言われています。

近年ではこれらに加え自転車、テニスなどそれぞれの好みに合ったスポーツが用いられる事も多くなりましたが、心肺機能を高めるという点では共通しています。

筋力の面では、ドライバーの肉体はボクサーと似ており、どちらも持久力に優れた細くて長い筋肉が必要だと言われています。

それにはウェイトトレーニングが一般的で、回数を多く重ねるのではなく、じっくりと筋肉に負荷をかけるという方法が効果的とのこと。

さらにレーシングドライバーは、他のスポーツとは異なり、首のトレーニングも行います。

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旋回速度が速いコーナーではヘルメットを装着している事もあり、ドライバーにとって首は大きな負荷がかかります。

走行中に首が疲労してしまうと遠心力と共に振り回され、視界にズレが生じてしまうなど集中力が低下する原因となってしまうのため、写真のようにトレーニングをしているのです。

このように、ドライバーたちはレースに万全の体制で臨める様、凄まじい訓練に励んでいるのです。

過去にセバスチャン・ベッテルはインタビューで、「1週間で35時間もトレーニングに費やしている」と普段は見る事ができない過酷な一面を語った事もありました。

 

肉体だけでなくレースに必要な頭脳も鍛える

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彼らが鍛えるのは肉体面だけではありません。

レースでは厳しい状況のなかでも常に最適な判断が求められるので、反射神経や判断力のトレーニングも行っています。

その際には主に専用の器具が使用されるのですが、小林可夢偉はゲームの「テトリス」を使って反射神経の訓練に臨んでいると語ったことがありました。

その方法は常人離れしており、サイクリングマシンに乗りながら落ちてくるブロックを並べるというもので、周囲を驚かせました。

この方法は驚異的に感じるかもしれませんが、ドライバーは走行中にマシンに搭載される様々なシステムを管理する必要があるので、こうした訓練も欠かせないものとなっているのです。

 

訓練していない人がF1マシンに乗るとどうなる?

 

 

ここまでは、常人離れしたドライバーの凄さを紹介してきましたが、では何も訓練をしていない一般人がF1マシンに乗ると、一体どうなってしまうのでしょうか。

こちらはブルーノ・セナがドライブする2人乗りマシンの後方に、一般の方が乗った際の動画です。

シート後方に座っているため状況の違いはありますが、レーシングドライバーとの差は一目瞭然。コーナーでは左右に揺さぶられ、ブレーキング時には前方に引っ張られてしまい、運転どころではない状況。

しかし、F1ドライバーたちはそんな中、0.1秒でも速く走るために常に次に向けて準備を行っています。

レースでは余裕の表情を見せてくれますが、日頃からレースで勝つ事を考え、厳しい訓練を積んでいる彼らだからこそ、正確なドライビングが出来るのですね。

 

まとめ

常に危険と隣り合わせで戦うF1ドライバーたち。

世界でわずか20人しかいない厳しい世界での生き残りを懸け、どの選手も万全な準備をして戦いに臨んでいます。

誰もが簡単にマシンを走らせているようにも見えますが、それは少しでも速く走るために日頃から訓練を積んでいる証でもあるのです。

ファンを楽しませてくれる激しいバトルや正確な走りは、こうした過程を経て生み出された、果てしない努力の結果ではないでしょうか。

 

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