次々とF1の史上最年少記録を打ち立て、その歴史を塗り替えてきたセバスチャン・ベッテル。幼少期に才能を見出されるとF1まで上り詰め、レッドブルで史上最年少王者に輝き4連覇、一時代を築き上げます。しかしレギュレーションの新規定に苦しめられ王座を陥落すると、名門フェラーリへの移籍を決意。長く王座から遠ざかっている名門復活を託されるベッテルのキャリアをご紹介します。
セバスチャン・ベッテル:プロフィール
名前:セバスチャン・ベッテル Sebastian Vettel
国籍:ドイツ
生年月日:1987年7月3日
カーナンバー:5
近代のF1を語るうえで外すことの出来ないドライバー、セバスチャン・ベッテル。
2007年にデビューすると史上最年少入賞を皮切りに、優勝、ポールポジション、年間王者といった様々な記録を塗り替えてきました。
なかでも2010年~2013年にかけては圧倒的な強さを誇り、4連覇を達成し偉大なドライバー達に肩を並べる活躍を見せています。
トップドライバーにも関わらず気取らず、彼の気さくな人柄も魅力の一つとしてファンに愛されています。
11歳でレッドブルに才能を見出される
ドイツの田舎町ヘッペンハイムで生まれ育ったベッテルは、8歳でカートを始めると才能を発揮し優秀な成績を収めました。
するとその活躍が目に留まり、レッドブルのドライバー育成プログラムから支援を受け、キャリアを進めていくことになりました。
その後カートで数々のタイトルを獲得すると、16歳の時にフォーミュラへステップアップ。
18歳からはF3に参戦し上々の成績を収めると、翌年にはF1チームであるBMWザウバーへレッドブルからのレンタル移籍という形でサードドライバーに就任。以降金曜日のフリー走行でF1マシンを走らせることに。
2006年のトルコGPで金曜フリー走行に参加すると、いきなりのトップタイムを記録し大きな注目を集めました。
翌年もサードドライバーとして経験を積むと、2007年アメリカGPで負傷欠場したレギュラードライバーのロバート・クビサの代役として急遽F1デビューが決定したのです。
史上最年少記録を次々と塗り替える
迎えたデビュー戦となるアメリカGPで8位入賞を果たし、19歳349日という若さで当時の史上最年少入賞を達成。レースでも結果を残せることを証明しました。
すると、その年の第11戦ハンガリーGPからはBMWザウバーから呼び戻される形で、レッドブルの兄弟チームにあたるトロロッソのレギュラードライバーに抜擢。
当時のトロロッソは非力なマシンにも関わらず、第15戦日本GPでは結果こそリタイアでしたが途中まで表彰台を争い、その次戦となる中国GPにて4位入賞を達成。ベッテルに対する期待は大きなものになりました
そういった活躍もあり翌年はチームのエースとして参戦。そして第14戦イタリアGPで待望の瞬間が訪れるのです。
この年のイタリアGPは3日間に渡り雨に見舞われ上位陣も苦戦するなか、ベッテルは水を得た魚のように好走を見せポール・トゥ・ウィンを達成。
これは表彰台、優勝、ポールポジションといった、レースの主要記録において最年少記録を更新し、世間を驚かせたのです。
その活躍もあってチームの期待はさらに高まり、2009年からはレッドブルへの移籍が発表されました。
史上最年少で4連覇を達成するストーリーは次のページ!!