今年のF1シリーズは混沌とした状況で、誰がチャンピオンになるのか予想が難しいシーズンになりそうです。ところで、イギリス出身のハミルトン、ドイツ出身のベッテル、そしてフィンランドのライコネンと、様々な国出身のチャンピオン経験者が今シーズンのF-1を盛り上げてくれていますが、歴代F1シリーズチャンピオンは、いったいどの国の人が多いのでしょうか?気になるデータを調べてみました。
CONTENTS
国籍別F-1チャンピオンの人数と獲得回数
国名 |
人数 |
獲得 回数 |
ドライバーと回数 |
イギリス |
10人 |
16回 |
3回ジャキー・スチュワート、ルイス・ハミルトン 2回グラハム・ヒル、ジョン・サーティーズ 1回ジム・クラーク、マイク・ホーソン、ジェームス・ハント、ナイジェル・マンセル、デイモン・ヒル、ジェンソン・バトン |
ドイツ |
3人 |
12回 |
7回ミハエル・シューマッハ 4回セバスチャン・ベッテル 1回ニコ・ロズベルク |
ブラジル |
3人 |
8回 |
3回ネルソン・ピケ、アイルトン・セナ 2回エマーソン・フィッティパルディ |
アルゼンチン |
1人 |
5回 |
5回ファン・マヌエル・ファンジオ |
フィンランド |
3人 |
4回 |
2回ミカ・ハッキネン 1回ケケ・ロズベルグ、キミ・ライコネン |
オーストラリア |
2人 |
4回 |
3回ジャック・ブラバム 1回アラン・ジョーンズ |
オーストリア |
2人 |
4回 |
3回ニキ・ラウダ 1回ヨッヘン・リント |
フランス |
1人 |
4回 |
4回アラン・プロスト |
イタリア |
2人 |
3回 |
2回アルベルト・アスカリ 1回ジョゼッペ・ファリーナ |
アメリカ |
2人 |
2回 |
1回フィル・ヒル、マリオ・アンドレッティ |
スペイン |
1人 |
2回 |
2回フェルナンド・アロンソ |
ニュージーランド |
1人 |
1回 |
1回デニス・ハルム |
南アフリカ |
1人 |
1回 |
1回ジョディ・シェクター |
カナダ |
1人 |
1回 |
1回ジャック・ビルヌーブ |
最多輩出国はやっぱり本場イギリス
ルイス・ハミルトン
モータースポーツの本場であるだけの事はあり、イギリス人チャンピオンの多さは他の国々を圧倒しています。
その理由は、モータースポーツに参加しやすい文化と、チームの本拠地が集中している事によって、下位カテゴリーのドライバーも注目されやすい環境が整っている事が挙げられます。また、言葉の問題が無いことも大きな強みになっているのではないでしょうか。
また、2番目に多いドイツには大きな特徴があります。
人数はたった3人ながらも獲得回数は12回という数字は、シューマッハとベッテルの強さを物語っているのです。
そして、2000年以降に限れば10回となり、イギリスの4回を大きく引き離す結果となっているので、イギリスの記録を塗り替える日もそんなに遠くはないかもしれません。
南のブラジルと北のフィンランドからも多く輩出されている
ケケ・ロズベルグ
そしてもう一つの特徴的な国がブラジルです。決して多くのドライバーを輩出していないにもかかわらず、セナを始めとする選りすぐりのドライバーによって複数回のタイトルを獲得しています。
同じ南米のアルゼンチンからはファンジオのみが獲得していますが、4連続のタイトル奪取はシューマッハが2004年に更新するまで47年間守り続けた金字塔でした。
しかし、近年になりチャンピオンが輩出されていないのはさみしい限りです。
その他、北欧のフィンランドからは3人のチャンピオンを輩出し、イギリスとドイツ以外のヨーロッパ各国をしのいでいます。
ラリーの盛んなこの国は、言葉の障害が少なからずありながらも、アグレシッブでクレバーなドライバーを送り出しています。
ちなみに2016年にチャンピオンとなり引退したニコ・ロズベルグは、父ケケ・ロズベルグがフィンランド人ではありますが、母方の国籍であるドイツ国籍でレースに参戦しているため、ドイツでのカウントとなります。
意外と少ないフランスとイタリア
アラン・プロストとアイルトン・セナ
モータースポーツが盛んで歴史もあり、優れたエンジンビルダーがいるのにかかわらずイタリアとフランスからは意外と少なく、フランスはプロストのみタイトルを手にしており、イタリアからは1953年のアスカリを最後に63年間もチャンピオンが出ていません。
モータースポーツ人口は多いはずなのですが、突出したドライバーがでないのは、国内での下位カテゴリーが充実していて競争が激しいこと、そして、そのため国外に出るタイミングが遅くなる傾向が強い事が影響しているのかもしれません。
まとめたことでわかる赤い皇帝の強さ
ミハエル・シューマッハ
多くのチャンピオンの中で、最も印象的な一人を選ぶとすればやはりシューマッハでしょう。7度のタイトル、5年連続のタイトル獲得以外にも、当時のF-1の歴代記録の全てを塗り替えたシューマッハ。その強さの秘密のひとつが、 速いマシンを作るチームを作ることでした。ベネトンで初タイトル、フェラーリに21年振りのドライバーズチャンピオンをもたらすなど、年間1、2勝でしかなかったベネトンと、低迷していたフェラーリがチャンピオンチームになったのも、シューマッハが在籍していたからなのです。
現役ドライバーでこの記録を破る可能性が最も高いのが、同じドイツ出身のベッテルであるということも、興味深い事実ではないでしょうか。
まとめ
圧倒的にヨーロッパ圏の選手が多いのは、レース文化が根付いてることにつきますが、それでも21世紀に入ってからのチャンピオンはイギリス、ドイツ、スペイン、フィンランド人のみで、レースの開催地域が拡大方向にあるにもかかわらず、南米や他の地域からは輩出されていません。
それは、南米では狭き門のヨーロッパよりも、活躍の場が多いアメリカンモータースポーツを目指す傾向が強くなっていることが最大の要因かもしれません。
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