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大ブームだった富士グランチャンピオンレースから見えるカスタム&人気ホイール6選

富士グランチャンピオンレースに参戦した市販車改造型となるグループ4カテゴリーは、若者の注目の的となっていました。今回はそのグループ4がいったいどんなマシンだったのか。そして若者がどんな風に真似たのかを当時の懐かしい画像と、御用達だったアルミホイールたちと共に振り返ってみたいと思います。

 

©NISSAN

 

グランチャンピオンレースとは?

 

©NISSAN

 

富士スピードウェイにて開催されたグランチャンピオンレース。

このレースは、当初マクラーレンやポルシェなどのプロトタイプカーと言われるマシンと、市販車を改造したカテゴリーであるグループ4クラスの混走レースとして開催されていました。

 

グランチャンピオンレースの詳しい内容はこちらを参照:富士グランチャンピオンレース。それは日本のモータースポーツの礎を築いた偉大なるレース。

 

日本レース人気の火付け役となったと言われるグループ4マシンですが、いったいどのようなマシンなのでしょうか?

憧れた若者が真似た車と共にご紹介していきたいと思います。

 

若者の憧れとなったグループ4

 

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グループ4カテゴリーは、グループ3規定の車両に装備の追加を行って公認を得る車両として規定されました。

グループ3カテゴリーは、連続した12ヶ月間に5000台以上生産された、2シーター以上のグランドツーリングカーと規定されており、グループ4カテゴリーは、連続した24ヶ月間に400台以上生産された車両と規定されていました。

主なグループ4車両として、日産スカイラインやフェアレディZ、マツダRX-3、トヨタセリカなどがあり、各車オーバーフェンダーや前後スポイラーなどが装着されモディファイされたマシンたちは、プロトタイプ仕様のマシンと対等に戦っていました。

その活躍は、当時レース観戦に夢中だった若者たちを熱狂させ大人気のカテゴリーへ発展。

その盛り上がりに感化された若者たちは自分の車をグループ4を真似た改造をしてサーキットに集まるようになったのです。

若者を熱狂させたカテゴリー、それがグループ4だったといえるでしょう。

 

グループ4仕込みの「グラチャン族」

 

 

1970年代前半、オイルショックのため一時下火になったモータースポーツの人気でしたが、それと反比例するかのように市販車をグループ4マシンを真似てカスタムする若者が多く現れ、社会現象となりました。

彼らは自らの車をグループ4マシン風に改造して、憧れのマシンたちがレースをするグランチャンピオンレースに集結するのです。

 

 

「グラチャン族」と呼ばれるようになった彼らは、実際のグループ4レーシングカーよりも派手な改造を行うようになり、集団で行動することから、社会から冷ややかな目でみられてしまうこともあり、賛否両論がありました。

そんな状況の中で彼らが行った改造は、実は後のレーシングカーの製作や現在のマシンフォルム・エアロパーツに反映されているのです。

グラチャン族のモットーは、「ワイド・アンド・ロー」。

最初は市販されているオーバーフェンダーやチンスポイラー(リップスポイラー)・リアスポイラーを装着するのが定番でしたが、ベニヤ板などにより自作や加工が施され次第に大型化されていきました。

「デッパ・タケヤリ」と言われるような極端に大きなスポイラーやマフラーを装着した車も見られましたが、大型化されていく各種パーツは、車をより広く大きく見せることを考えて作られていたのです。

そして極限まで下げられた車高と相まり、まるでヨーロッパのスポーツカーやレーシングカーのような出で立ちとなった車まで存在しました。

©NISSAN

 

後に日本で行われるグループ5(シルエットフォーミュラー)でのレースに参戦したマシンたちは、グラチャン族が目指した「ワイド・アンド・ロー」を究極に洗練したようなフォルムとなって登場したため爆発的な人気を誇るレースとなったのです。

グループ5に参戦したチームの中には、グラチャン族の車を参考にマシンデザインをしたというチームも実際にあったようで、レーシングカーから市販車へ、そして市販車からレーシングカーへデザインがフィードバックされたという珍しい流れを作り出しました。

これは、世間では賛否が分かれましたが、メーカーやチームと当時の車好きな若者が一丸となり車業界を盛り上げていたエピソードのひとつといえるのではないでしょうか。

 

おしゃれは足元から、流行を支えたホイールたち

 

©NISSAN

 

現在でも車のお洒落はアルミホイールの交換が定番ですが、それはグラチャン族も同じでした。

ここでは、実際にレースにも使用されグラチャン族にも愛されたアルミホイールをご紹介いたします。

 

エンケイ

 

 

アメリカで大流行となったホイールを輸入販売、そして製造を行ったエンケイ。

グループ4全盛期に誕生したエンケイは、当初ディッシュタイプ・メッシュタイプ・スポークタイプの3種類の販売でしたが、後に様々なタイプのデザインを発表し、F1でも使用されるほどのホイールメーカーとなりました。

当時のホイールは絶版となっていますが、現在では機能性重視からデザイン重視のホイールまで様々な物が販売されています。

 

RSワタナベ

 

出典:http://www.rs-watanabe.co.jp/products/wheel/

 

昭和47年の発売から現在まで、エイトスポークと呼ばれる伝統的なデザインを採用し続けているRSワタナベ。

シンプルかつ機能美を追求したエイトスポークは現在でも熱狂的なファンが多くいます。

マグネシウムの物があったり、鋳造で細かいサイズ設定ができることから、グループ4全盛期にはレースにも使用され、その影響からかグラチャン族からも愛されました。

ちなみに、ホイールキャップにデザインされた三羽の鶴は、ワタナベの本社がある鶴見(鶴三)からきているとされています。

ワタナベは現在でも新品にて購入が可能となっています。

 

ハヤシ

 

出典:http://www.hayashiracing.com/whee02cr/

 

レーシングカー専用に作製されたホイールを市販車用に改良されて発売されたハヤシストリート。

レース前提で製作されたため、シンプルなデザインであり機能性にも優れていました。

市販車からオーバーフェンダーなどの改造がなされた車まで様々な仕様に対応できるラインナップを持っていることが特徴です。

ハヤシは、現在でも新品で購入することが可能です。

 

スピードスターレーシング

 

出典:http://www.rd-tanabe.com/lineup/formula/mesh/

 

通称SSRと言われるスピードスターレーシング。

1980年代には富士スピードウェイのヘアピンに大きな看板を設置し、宣伝していたのでご存じの方も多いのではないでしょうか。

レースシーンでは、細かいメッシュデザインのホイールが仕様されることが多く見られましたが、マークⅠ(通称1円玉ホイール)・マークⅡ(十字型)・マークⅢ(8本スポーク)と言われるデザインの物もあり、メッシュもフォーミュラー・リバース・フルリバースなど、好みのデザインを選べるようになっています。

スピードスターレーシングは、現在でも新品で購入することが可能です。

 

ホシノインパル

出典:http://www.impul.co.jp/products/wheel/Chronicle_Dish.html

出典:http://www.impul.co.jp/products/wheel/Chronicle_Dish.html

 

星野一義氏が立ち上げたホシノインパルから最初に販売されたホイールは、G5(グループ5)と名付けられました。

これは、星野一義氏がドライブしたグループ5仕様のシルビアに装着されたことにちなんでいると言われています。

十字スポークを逆転させるという、当時では斬新なデザインだったG5は、シルビアがレースで大活躍も相まって、グラチャン族に絶大な人気を誇ったといいます。

復刻版も販売されましたが、現在では絶版となってしまっています。

 

加工スチールホイール

 

 

アルミホイールが主流となる前は、太いタイヤを装着するためにスチール製のホイールを加工して使用していました。

それは、スチールホイールを一旦切断し、間に筒上のスチールを挟み込み溶接するという方法で製作されていました。

当時は「ないものは作る」というスタンスだったようで、必要なものは自分たちで作ってしまうのが常だったのです。

 

まとめ

 

©NISSAN

 

グループ4とグラチャン族を振り返ってみましたがでしたか?

グラチャン族は世間にあまり良い印象を与えませんでしたが、後の自動車文化の発展にとっては必要な存在だったのかもしれません。

知識と技術を振り絞って市販車を改造してレースに勝つ。

そして、それに憧れて真似をする。

立場や環境は違えど、目標や目的に向かって一直線に突き進んでいました。

これは、車文化ではまだまだ発展途上だった日本を、象徴している出来事だったと言えるのではないでしょうか。

 

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モータースポーツを愛して止まないアラフォーです。 デイル・アンハートsrに憧れ、自らもそれに扮する変わり者。 以前はマイカーにてサーキット走行を楽しんでおりましたが、現在は主にレンタルカートとシュミレーターにて活動をしております。 記事を通して、1人でも多くの方に車やモータースポーツに触れて頂き、興味を持って頂けたら幸いです。

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