昨今の軽自動車は技術の進歩を遂げ、更に乗りやすく、生活に欠かせない存在となっています。そんな軽自動車のナンバープレートが、中央からズレた位置に取り付けられていることに気付いていますか?いったい、なぜなのでしょうか。

ホンダ・N-BOX / © Honda Motor Co., Ltd.

軽自動車の多くはナンバーが真ん中に無い

ハイトールワゴンのダイハツ・タント / © 1996-2019 Daihatsu Motor Co.,

近年の人気軽自動車「N-BOX」「スペーシア」「タント」等、軽自動車はどれも中央より運転席側にナンバープレートが取り付けられています。

多くの普通車はフロント中央に取り付けられているにもかかわらず軽自動車はなぜ、中央から少しずれた場所に設置されているのでしょうか。

重要なのは冷却

出典:写真AC

まず軽自動車は、全長「3.4m以下」、全幅「1.48m以下」、全高「2.0m以下」というサイズが規格で決められているため、必然と普通車よりもエンジンルームのスペースが狭くなってしまいます。

エンジンルームのスペースが狭くなる事により、ラジエーターやエアコンのコンデンサー等の補器類を装着する場所の自由が利きません。

そのため、取り付け箇所が限定された補器類に効率よく走行風を送るために、ナンバープレートで補器類への走行風を塞いでしまうことを防いでいるのです。

エンジンの冷却とナンバープレート位置へのこだわりを天秤にかけると、どちらが大事かは明確だと思います。

走行風が必要な補器部品とは

出典:写真AC

では、エンジンルーム内で走行風を必要としている補器類には、どのようなものがあるのでしょうか。

ラジエーター

車を長時間走らせるとエンジンに負荷がかかり、高熱になっていきます。

そこでラジエーターは、稼働中のエンジンが熱くなりすぎないように冷却する役割を持っているパーツです。

ラジエーターの中にはエンジンを冷やすための「クーラント(冷却水)」が入っています。そして車が走行することで、風がラジエーターにあたり、冷却水を冷やし、冷却水がラジエーターホースを通っってエンジン内を循環し、エンジンを冷やすという重要な役割をになっているのです。

エアコンコンデンサ―

エアコンのコンデンサーは高温、高圧のエアコンガス(冷媒)に走行風を当てる事により、低温、低圧の液状に変化させる役割があります。

仕組みや機構としては前述のラジエーターと似ており、冷却水が流れているかエアコンガスが入っているかの違いと考えて良いでしょう。

エンジンオイルクーラー

ターボ車など、エンジンに高負荷をかける車に装着されていることが多いオイルクーラーは、エンジンオイルの温度や粘度を保つために装着されるものですが、空冷式であれば前述したラジエーターと同様に、オイルを流すコアが取り付けられています。それ故、走行風による冷却が必要です。


まとめ

軽自動車のナンバープレート位置のズレは、エンジンルームを小さく、キャビンを大きくという現代の軽自動車ならではの工夫と言えます。

2代目N-BOXカスタム(2020年12月マイナーチェンジモデル) / ©Honda Motor Co., Ltd.

ちなみに、ホンダ N-BOXは軽自動車ですが、2020年12月に実施されたマイナーチェンジによって、N-BOXカスタムのみ、ナンバープレートが真ん中に装着されています。そして、その事実は、業界関係者の中では“凄いこと”として話題となっています。

 

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