速度違反取締装置の「オービス」は、光らせてしまうとどうなってしまうのでしょうか。今回は、オービスとは何なのか、どんな種類があるのか、オービスを光らせないようにする対策まで解説します。
オービスとは?
オービスは速度違反取締装着のことで、幹線道路、高速道路、通学路、ゾーン30など、多くの場所に設置されています。道路を走る車の速度違反をレーダーなどで検知し、カメラで運転手や車のナンバープレートを撮影。後日、取締通知が送られてきます。
従来のオービスは、フィルムを使ったカメラで撮影していたことから、フィルム切れが発生することがありました。しかし、近年ではデジタルカメラで撮影するオービスが増え、データがすぐに転送される仕組みになっているため、上限なく撮影することができます。
また、オービスは過度な速度超過をしているクルマを自動で撮影するシステムであるため、オービスに取り締まられると免許停止を免れることができません。
オービスにはどんな種類があるのか
自動で速度超過の取り締まりをするオービスには、6種類のタイプがあります。
それぞれのオービスの特徴や名称は、次の通りです。
レーダー式
レーダー式のオービスは、レーダーを車に照射して速度違反を検知すると、カメラで撮影するシステムとなっています。
ただし、速度測定の精度が低く、天候や道路状況によっては正しく測定されないこともあるため、レーダー式のオービスの設置数は減少傾向です。
ループコイル式
ループコイル式のオービスは、道路に埋め込まれた3つの磁場装置の通過時間で速度違反を検知します。
レーダー式よりも精度が高いことも特徴で、赤外線カメラを搭載しているものもあるため、24時間取り締まることが可能です。
Hシステム
Hシステムのオービスはレーダーを使ったシステムですが、レーダー照射パターンが変更され、市販のレーダー探知機では検知できないように工夫されています。
カメラはデジタルが採用されており、常に取り締まりができる体制が整えられています。
LHシステム
LHシステムのオービスは、ループコイル式とHシステムを組み合わせた装置です。
道路に埋め込まれたループコイル式オービスで速度の計測を行い、Hシステムのカメラで撮影するため、レーダー探知機で検知することが難しいのも特徴です。
移動式
移動式オービスは、ワンボックスやワゴン車に速度計測器やカメラを搭載し、移動可能な装置で、一般道路や高速道路のスピードが出やすい地点に多く設置されています。
ただし、移動式であるため、いつ、どこに設置されるかは、わかりません。
設置場所の傾向としては、既存のオービスの先にひっそりと隠されていることが多いようです。
常設のオービスを潜り抜けても、先にある移動式で取り締まられてしまう場合があるので注意しましょう。
新型小型オービス
新型小型オービスは、市街地などの狭い道路や「ゾーン30」などに設置されることが多いシステムです。
小さい箱の中に、速度を計測するレーダー、撮影用カメラ、フラッシュが搭載されており、近年ではバッテリー内蔵の小型オービスも存在。いつ、どこに現れるのか予測できないのも特徴です。
オービスを光らせたらどうなるのか
オービスは、撮影するタイミングでフラッシュが点灯します。
このことから、オービスによる速度違反で取り締まられたことを「オービスを光らせた」と言うのです。
オービスのフラッシュは、赤色が大多数を占めていましたが、近年では白色のフラッシュを採用するオービスも増えてきました。
オービス=赤色のフラッシュだけではないので、注意しましょう。
オービスを光らせてしまうと、次の手順で刑事処分や行政処分を受けることになります。
- 「出頭通知書」が届く(おおよそ1ヶ月程度)
- 警察署に出頭(事情聴取と調書の作成)
- 裁判所から出廷通知が届く
- 裁判所へ出廷(略式裁判が行われ刑事処分が決定)
- 停止処分者講習の受講(公安委員会から届く通知に基づいた講習を受講)
また、こちらの記事でもオービスを光らせてしまったときの処分について解説していますので、合わせて読んでみてください。
オービスに捕まらないために
オービスは、いつ、どこに出現するのかわからない速度取締装置へと進化しています。
では、オービスを光らせないためにはどのようにしたら良いのでしょうか。
その答えは、「法律を守って運転する」に尽きます。
ルールを守って運転していれば、オービスを怖がることも、取り締まられることもありません。
まとめ
速度超過を自動で取り締まるオービスは、小型化され、どこに潜んでいるのかわからないほどになっています。
そんなオービスを光らせて、免許停止になり、刑事処分や行政処分を受けないためにも、オービスの種類や特徴を知っておくことは大切です。
また、どこに出現するのか予測できないオービスを光らせないために、速度超過には十分に気を付けましょう。
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