タイヤの側面には、メーカーやブランド名が書かれていますが、その多くはタイヤ全体と同じ黒です。しかしハイエースや大型SUVなどが履いているタイヤには、メーカー名が白く塗られていることがあります。これは「ホワイトレタータイヤ」と言い、自作しようと思えば手軽に作ることが可能です。
掲載日:2019/08/05
ホワイトレタータイヤとは
「ホワイトレタータイヤ」は、タイヤの側面にメーカーやブランド名などが、白文字で印字されたタイヤの総称です。
昔はホワイトレタータイヤも一般的でしたが、近年では「ハイエース」や大型SUV用などの大柄な車種向けのタイヤにのみ採用されています。
(変わり種では、2018年に発売された「マセラティ ギブリ・スカテナート」が履いていたF1用P ZEROタイヤがホワイトレター仕様でした。)
近年では、タイヤの黒い素地の上にメーカー名が白く際立つ姿が「カッコいい!」と注目されるようになり、ドレスアップの手法として確立。
タイヤ側面に書かれた黒い素地のメーカー名を白く塗り、ホワイトレター仕様にすることが人気となりました。
ちなみによく似た名前のタイヤに「ホワイトウォールタイヤ」がありますが、こちらはタイヤ側面が白くなっているものです。
ちなみにタイヤが黒い理由は、耐久性を上げるためにゴムの中に炭素を混ぜ込んでいるからですが、そもそも純度100%のゴムは本来白。
昔は路面と接するトレッド面だけに炭素を混ぜていたので、サイドウォールが白いタイヤがほとんどでした。
今ではクラシックカーが履いてる印象が強いため、どこかレトロで趣のあるタイヤとして認知されています。
ホワイトレタータイヤを自作する方法
ホワイトレタータイヤと通常のタイヤでは、性能上の違いは全くなく、あくまでドレスアップの手段として、足回りのデザイン性を重視して装着されています。
また、オプションでホワイトレタータイヤが設定されているのは、おもに海外メーカーが多く、国内メーカーではあまり生産されていません。
しかし通常のタイヤとの違いはメーカー名が白く書かれていることだけなので、作ろうと思えば誰でも簡単に、ほとんど費用を掛けずに自作することも可能です。
方法は主に3つありますが、どのやり方でもタイヤ側面の汚れと油脂を落としてから、作業に取り掛かることに変わりはありません。
それでは、ホワイトレタータイヤを自作する方法を3つご紹介しましょう。
タイヤマーカーを使って塗る
こちはらタイヤ、ゴム専用塗料を使って,メーカー名を白く塗る方法です。
通常の塗料であれば乾燥と同時に硬くなりすぎて、バリバリに割れる可能性がありますが、タイヤマーカーを使えば乾燥後すぐに塗装が割れることは少なく、衝撃に対して強い耐性があります。
また、高圧洗浄機に掛けても剥がれ落ちにくいことも特徴ですが、時間が経てば必ず黄ばんでしまい、いつかは剥がれ落ちてしまいます。
このやり方でホワイトレター仕様にするのであれば、掛かる費用は500円ほど。
ほかのやり方と比べて、手軽なことが特徴です。
しかし劣化するたびに白く塗り直す必要があるので、あくまでDIYクオリティだと考えておきましょう。
また、型紙とスプレーで塗装するタイヤステンシルも、レーシーな雰囲気になるのでオススメです。
ステッカーを貼り付ける
2つ目は専用ステッカーを購入し、タイヤに貼り付けるという方法です。
タイヤと同様のラバータイプを選べば馴染みますが、ステッカー自体の値段が高く、タイヤ4本分で10,000円ほど必要です。
またステッカーを貼り付けるといっても、デザインがメーカーのロゴに限定されます。
ロゴやデザインをタイヤに直接印刷する
こちらは専用の機械を購入し、タイヤに文字やロゴを印字するという方法です。
この方法であればデザインの幅は大きく広がり、文字だけではなく、柄や画像などを印刷することができます。
しかし印刷に掛かる費用は高く、タイヤ1本で10,000円以上は必要で、4本分で最低でも40,000円ほど。
そのため、あまり現実的な手段ではありません。
まとめ
メーカー純正のホワイトレタータイヤは文字部分のゴムが白くなっているので、多少の衝撃ではメーカー名が剥がれ落ちることはありません。
しかし自作の場合、費用を掛けずにホワイトレター仕様にすると、常に耐久性が問題になり、耐久性を上げようとすると費用が高額になってしまいます。
そのため、愛車のタイヤをホワイトレター仕様にしたい場合は、タイヤのデザインにそこまでの時間と労力、金額を注ぎ込んでいいのかを、よく考えてからにしたほうが良さそうです。
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