車を題材にした漫画には、数多くの名車が登場します。例えば、AE86やS30Zなどが有名です。また、他ジャンルの漫画でも、主人公やサブキャラの愛車として名車が登場し、読者に強い印象を残すことも。今回は、そんな漫画に登場した名車をピックアップしてみました。

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頭文字D(トヨタ・スプリンタートレノ AE86

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%83%BBAE86 作者:Tokumeigakarinoaoshima

まずは、『頭文字D』の主人公、藤原拓海が乗るAE86。

1983年にトヨタが発売した4代目スプリンター/カローラのスポーツモデル、トレノ/レビンに付けられた、共通型式番号がAE86です。

ファンからは、もっぱら愛称の「ハチロク」という名前で呼ばれることが一般的。

基幹車種のスプリンターとレビンに、当時の日本車のトレンドだった前輪駆動方式(FF)が採用された一方で、トレノとレビンだけは後輪駆動(FR)に自然吸気(NA)の1.6 リッターエンジンを装備して、販売されました。

当時の日本車の中ではあまり優秀な部類ではなかったとされていますが、先代のTE71型と共通で改造が容易なサスペンションや、新規開発の4A-GEUエンジンがチューニング向けだったことなどから、人気となったモデルです。

プロレーサーの土屋圭市氏が愛車として所有し、そのボディ剛性と即応性の高さを褒めたことでも注目されました。

その人気に拍車を掛けたのが『頭文字D』で、この漫画をきっかけに、それまであまり人気の中心ではなかったトレノが注目され、プレミア価格で取引されるまでに至ります。

今も中古車価格が上がり続けている1台でもあり、まだまだその人気は健在です。

湾岸ミッドナイト(日産・フェアレディZ S30型)

出典:https://www.youtube.com/watch?v=XGBnivVyTYY

続いて『湾岸ミッドナイト』の主人公、朝倉アキオが駆る初代S30型Z。

劇中では“悪魔のZ”と称され、その速さに魅了された人々の姿が描かれました。

実際にS30Zは当時の日産社長が「ジャガー Eタイプに匹敵する車」を求めて開発され、非常に高い性能を有しています。

軽量モノコックボディとストラット式サスペンション、L20/S20型エンジンなどから生み出される速さは、先行のジャガー Eタイプやポルシェ 911に匹敵するほど。

この高い性能に反し、欧州製高級GTよりも安い価格で販売さたことから、北米を中心に大ヒットとなりました。

オーバーレブ!(トヨタ・MR2 AW11)

初代トヨタ MR2 / 出典:https://gazoo.com/car/newcar/vehicle_info/Pages/detail.aspx?MAKER_CD=A&CARTYPE_CD=310&GENERATION=-2&CARNAME=MR2

『オーバーレブ!』は1997年から2004年まで連載され、2019年から現在まで続編の『クロスオーバーレブ!』が電子書籍として連載している人気作です。

主人公は高校で、陸上選手として活躍していた、志濃涼子。

彼女は地方大会でアキレス腱を断裂したことで夢を絶たれるものの、峠でS13のドリフトを見たことから車への強い憧れを抱き、解体屋でスクラップ寸前の青いトヨタ MR2 AW11と遭遇。

そこから涼子は運転免許を取得し、走りの世界へ本格的に飛び込むことになります。

当初は車に詳しくなく、メンテナンスを怠っていたことから、涼子はAW11をエンジンブローさせてしまいますが、AE92の4A-GZEエンジンを勤務先の解体屋で、仲間の力を借りて換装。

そして復活させたAW11を駆りつつ、涼子は少しずつ車や走りについての知識を身につけ、ドライビングテクニックを向上させていきます。

そんな成長していく主人公の姿が描かれていることも、この漫画の魅力となっています。

初代MR2は言わずと知れた“日本の市販車初のミッドシップ車”です。

涼子の所有するAW11は後期型で、1.6リッターの4A-GELU型エンジンを搭載するスーパーチャージャー装備のG-Limitedグレード。

車重も1,100kgほどと軽く、ミッドシップレイアウト、最大出力145psという武器を兼ね備え、非常に高い運動性能を誇ります。

ただ、パワーステアリングが装備されておらず、運動性能に独特の味付けが施されていることから、往年のスポーツカー好きでも、乗りこなすには一苦労の車だそう。

ちなみに『オーバーレブ!』劇中では、涼子はその持ち前の身体能力の高さで、AW11を自在に操れるまでに成長し、最終的にプロドライバーの道へと進んでいきます。

名探偵コナン(フォード・マスタング)

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続いては国民的漫画にまで成長した『名探偵コナン』に登場する、フォード マスタングです。

劇中ではFBI捜査官、赤井秀一の2台目の愛車として登場しており、劇場版では後述のRX-7 FD3Sを交えたカーチェイスが話題となりました。

赤井の乗るマスタングは、2005年から2014年にかけて販売された6代目で、北米オートショーにコードネーム S-197として初登場。

往年の初代マスタングを意識したデザインが話題となっただけではなく、4.0リッターのSOHC V6ユニットを搭載し、ドリフト仕様として北米で高い評価を得ています。

また、2007年には日本の光岡自動車がこの6代目コンバーチブルをベースに、光岡 ガリューコンバーチブルを販売。

ちなみに赤井の乗るマスタングは、GT500です。

名探偵コナン(マツダ・RX-7 FD3S)

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同じく『名探偵コナン』より、マツダ RX-7 FD3S。

劇中ではコナンが追う犯罪組織、黒の組織の構成員 バーボンにして、公安警察の捜査員である安室透(降谷零)の愛車として登場。

FD3Sは1991年にアンフィニブランドで発表され、以来、数多くの車好きを唸らせる名車としての立ち位置を確立しています。

シーケンシャルツインターボ搭載の13B型ロータリーエンジンが採用され、当初255psだった最大出力も、1999年のマイナーチェンジを経て280psへと到達。

2002年8月に生産を終えましたが、今でも根強い人気を誇る1台です。

安室の乗る白いFD3Sは、前期~中期型のフロントと中期型のテールランプ、後期型リアスポイラーを組み合わせた仕様になっているそうで、劇場版ではよく壊れることで有名。

劇中では安室が普段遣いの足としてよく乗っていますが、燃費が良くないことやノッキングしやすいことでも有名なFD3Sということもあり、少しその辺りの事情が気になります。

きっちりとメンテナンスをしている場合、安室の稼ぎの大半は、この車に消えているのではないでしょうか。

まとめ

車を題材にした漫画だけではなく、他ジャンルの漫画でも印象的な形で車が登場し、劇中で大きな役割を果たすこともあります。

「この漫画にあの名車が出ている!」と気付いた時の喜びは、車好きならではのもの。

劇中に登場する車に注目してみるのも、車好きにとっての楽しみのひとつではないでしょうか。