愛知県尾張旭市に拠点を構え、日本の”街道レーサー”スタイルの改造を世界に向けて発信したことで一躍有名になった、カリスマ的ショップ『リバティーウォーク』。その代表の”シャコタンコヤジ”こと加藤 渉さんが、なんとMotorz編集部に突撃訪問してきました!そこで、急遽Motorzでは加藤代表にお時間を頂き、これからのカスタムについて対談することになりました!そして、電撃訪問の理由とは??

 

リバティーウォークの加藤代表 / ©︎Motorz

 

 

加藤 渉のカスタムの原点

 

LBの加藤さん(左)と、聞き手はMotorzを運営するMiddleField株式会社のCEO中山(右) / ©︎Motorz

 

Motorz編集部(以下M):「本日は突然のご来訪でびっくりしたのですが、せっかく遊びにいらしてくださったので、ウチのテラスにて少しお話でもしませんか?」

 

加藤さん(以下 加):「いやー、良いオフィスだね!気に入ったよ。やっぱりイイ記事はイイ環境で書かないとね。」

※インタビュー当日の最高気温は25℃くらいで、清々しい夕焼けの中、行われました。

 

M:「早速ですが、まずは加藤さんとカスタムについてお話を伺いたいと思っております。」

 

加:「そうだねー、まずボクとクルマとの出会いは、地元の先輩からクルマをもらったんだよね。

そこからクルマってモノが好きになって、若い頃はメチャメチャ色々な仕事を転々としました。

15コくらいは転々と仕事してたんじゃないかなー?全然続かなかったんですよね(笑)

若い頃って高いクルマに乗りたいけど、当然安いのしか乗れない。

例えば、女の子をナンパしに行くにしても、安くてボロいクルマだと新しくて良いクルマに勝てないじゃないですか。

そこでどうやったら50万で買ったような中古のクルマを200〜300万円もするような新車に負けないようにするか……って考えたらカスタムしかない訳ですよ。

そこがカスタムとの出会いなんじゃないかな……。」

 

M:「なるほど、でも加藤さんはそれを仕事にしてしまう訳じゃないですか?そのキッカケとかって何かあったんですか?」

 

加:「いや、それはすごく単純で、クルマをイジって遊ぶんだったらクルマ屋さんになっちゃった方が都合いいな、って考えたんですよね。

色々と仕事を転々としていた中で、一時期、牧場で働いてたんですよ。

牧場の仕事は大変で、だからお給料もよかった。その時はBMWが欲しくて、その為に働いていたようなもんでしたね(笑)。

そこでBMWを買って、ノーサスにして乗ってました。懐かしいな〜!

その後、21歳の時ですね。クルマ屋さんで働こうと思って、買ったクルマ屋さんに電話して働きはじめたんですよ。

なので、最初に入ったお店は外車の中古屋さんで、そこは2年くらい。

そこから違うお店に2年半くらい働いたのかな?ボクもカスタムが好きだったから、もうブローカーは嫌だなって思って26歳の頃に独立したんですよね。

この頃には小さくてもいいから、きちんと経営者としてやっていきたい気持ちがあって、クルマ3台くらいしか置けないような本当に小さいところからカスタムショップとして、リバティーウォークがスタートしました。」

 

M:「ずっと気になっていた事をひとつ伺いたいんですけど、”リバティーウォーク”という屋号にはどういう意味が込められているんですか?」

 

加:「それはね……、あんまり大した話ではないんだけど(笑)。

いや、カスタムって、自分の妄想とか想像を現実にしていく過程が醍醐味だと思うんですよ。

可能性は無限大だし、自由じゃないですか、それにボク自身も常々、自由でありたいって思っているので、だから最初は”リバティー”って名前だったんですよ。

だけど、地元の先輩に「オマエ、渉(わたる)なんだから”ウォーク”も付けろ!」って言われて、先輩の鶴の一声で”リバティーウォーク”になっちゃったんだよね(笑)。」

 

ターニングポイントは”もっと自由に!”

©︎Motorz

 

加:「自分のお店を構えるようになって、まずは地元である愛知県では1番になりたいなって思ったんですね。

それでお店をやり始めたら、やっぱりやるからには自分のスタイルのカスタムというのが、日本で1番だと認めてもらえるような、そんなショップになりたいなって思うようになったんですよね。

目標って段々と高くなってくるじゃないですか、それで次に、日本で1番を獲るにはやっぱり東京で認められないといけないのかな?って一瞬思ったんですけど、でも、それよりも先にアメリカの人に認めてもらっちゃった方が早いんじゃないか?って閃いて。

閃いちゃってからはもう、アメリカで「日本にはこういうカスタムのスタイルがあるんだぞ!」って、自分がやってきた事を向こうの人にドンドン知ってもらいたくなっちゃったんですよね。

それに、日本では暴走族って悪いイメージが付いていますが、彼らはそういう背景とかは知らないし、単純に見た目も派手だからウケも良さそうだなって(笑)。」

 

M:「確かに!よく考えてみればアメリカ人にウケそうなスタイルですよね。」

 

加:「そう!それで、アメリカに行ったのが40歳くらいのことかな……?そうやって世界に出てみて、痛烈に感じたことは貧富の差ですね。

ボクはドバイに行ってスーパーカー乗ってるお金持ちにあったり、アメリカ行って貧しい地域の実情を目の当たりにしたんだけど、貧乏な人たちの方が楽しそうに暮らしてたことに驚いたんですよね。

なんで貧乏な人たちの方が楽しそうにしているか?っていうと、彼らの方が友達が多いんですよ。

貧しいからこそ支え合って生きてるし、やっぱり友達が多いヤツの方がよく笑ってるんですよね。

それにお金持ちって友達の紹介とか、あまりしないんですよ。自分の身の回りの自慢とかばっかりで。

だけど貧しい人たちって、自分の友達とかすぐ紹介してくれるし、そういう人たちともっと自由で面白いことを共有したいなって思うようになりました。

この頃から、だいぶ価値観とかが変わってきて、仕事にしろプライベートにしろ、ずっと改造は行ってきたわけだけど、それって結局、他人が作ったパーツを付けているだけだなって気づいたんですね。

もっと自由で面白い事をやれるはずだって思って、それでただのスーパーカー屋はやめて、ボディキットとかも販売することにしました。」

 

©︎Motorz

 

M:「”自由”がリバティーウォークのテーマだとはお伺いしましたけど、案外お金持ちより貧しい方が”自由”だったりするのかもしれないですよね。」

 

加:「そうなんですよ!やっぱり最初から良いクルマ・高いクルマに乗ってたら、全然それで満足だったと思うし、改造とかもやらなかったと思うし……原点回帰したんですよね。

ボクがクルマ遊びを始めたのも、やっぱり先輩からもらったクルマで、その体験が自動車ってものに触れるキッカケになって、ドンドン好きになっていった。

今は若い子たちがクルマ離れしているって言われるけど、一方では若い子たちがクルマから離れてく理由を作ったのってオレたち世代だとも思うんですよね。

50歳を機に、もっと下の世代、特に若い子たちに向かってクルマの魅力を発信したり、ボクがクルマをイジることで得てきたものを還元していきたいなって思い始めたんです。」

 

これからのカスタムの楽しみ方とは?

対談中のLB加藤さん(左)と弊社CEOの中山(右) / ©︎Motorz

 

M:「加藤さんはこれまでに、様々なクルマを手がけてきたとは思いますが、これからのカスタムの楽しみ方ってなんだと思いますか?」

 

加:「そうですね……、自分のクルマをカスタムしたら1番何したい?って聞かれたら、ぶっちゃけ自慢だと思うんですよね。

イマドキ、女の子だって可愛いネイルを付けたらSNSにアップすると思うんです。

だし、そういうオシャレで可愛い彼女がもし自分にいたら、男ってそんな彼女を自慢したくなっちゃうと思うんですよ(笑)。

よくクルマ好きの間では愛車のことを女性に例えたりってあると思うんですけど、こういう感覚と同じなんじゃないのかなー。

みんな自分のクルマが可愛くて仕方ないんです。

それに紐付きますけど、カスタムは何よりも自分が笑顔になれることが1番。

そして今は、みんなが自慢する場所がSNS、だけど今のカスタム業界はここが弱いのが痛いですよね。」

 

M:「確かに!それに、SNSって若者だけのモノって時代でもなくなってきていますもんね。」

 

加:「そうなんだよね。でも、クルマ屋のオヤジってどうしてもアナログなんだよね。やっぱりそこがカスタム業界がSNS時代に乗り遅れちゃった原因なのかもしれないねー。」

 

ところで…加藤さんがやってきた理由とは?!

©︎Motorz

 

M:「私たちと加藤さんの関係性は、今年のオートサロンでご挨拶させて頂いたのがキッカケですから、本当にまだ日も浅いです。

その後、本社の方にもお邪魔させて頂いたりはしましたけど、……ズバリ、今回お越しいただいた理由というのは??」

 

加:「いや、たまたま都内に出てくる用事があったので、せっかくだから遊びに来ようかなと思って(笑)。

それに、結構いいオフィスだって噂には聞いてたからさ、気になっててねー。いや、ホントいいとこだね〜!」

 

M:「ありがとうございます(笑)」

 

加:「あとは『モタガレ』について色々と聞いてみたい事もあったんで、……まあ、そっちがメインかな(笑)。

今、ウチの商品とかデモカーをモタガレの方に掲載してもらってるし、ウチとしても、もっと商品は売れてほしい部分はあるんだけど、本当にSNSでモノって売れるのか、正直疑いはあるんだよね。

それを確かめにやって来た…ってところかな!」

 

M:「なるほど……、現在モタガレでは全国のショップさん、メーカーさんにお願いをして取り扱いさせて頂ける商品をドンドン増やしていっているところではあるのですが、こうやって現場の方のリアルな意見を聞けるのは本当にありがたいです。」

 

加:「ホテルだったり飲食だったりはポータルサイトって色々あると思うけど、正直、クルマ業界でそういうポータルサイトが無いのは常々「なんでかなー」とは思ってたんだよね。

だから”モタガレ”が出てきたときは「やっと現れたか!」って感じだったんだけど、さっきも言ったようにクルマ屋ってアナログな人が多いからさ、みんなwebとかSNSとかに弱いわけ。

SNSでのモノの売り方とか誰も分からないじゃん、うちも知らないもん(笑)。

若い子のアピールにもなるし、単純に日本だけじゃなく海外へのアピールにもなるんだけどさ、それが実際どうやって実売に繋がるのか、その辺はむしろ逆に、普段からSNSとかを使って買い物してる若い世代の方が詳しい訳だよね。

広告を出すより、今の時代はSNSに発信した方が拡散力も高いし、速い。

今日、実際に来てみて、本当に若いクルマ好きたちが集まってやってるっていうのが分かったし、そういうのが得意な若い世代に任せてみた方がいいのかもしれない。」

 

M:「ありがとうございます。ボクらとしてもやっぱり世代のギャップなんですかね、カスタムパーツとかってすごい探しづらいなーって思っていて、それを解決するためにネットで見れるカスタムパーツのカタログとして『モタガレ』を作ろうって今、頑張っているところなんですよ。」

 

加:「そう、”探しやすい”ってのも良いよね!津々浦々のカスタムカーをスマートフォンひとつで網羅できる、これはスゴい!

ウチのも載せてもらっているけど、もしかしたらウチのよりお客さんにとって、もっと良いものが見つかってしまうかもしれない。

それはウチにとって損かもしれないけど…、でもそこはお互い様じゃん。

むしろ「もっと良いもの作るぞ!」ってショップが努力すべきだからさ、むしろ企業努力を促進させるって意味でも、こういうサービスはドンドンやっていった方がいいと思うね(笑)。」

 

M:「そういって頂けると、とても助かります(笑)。」

 

加:「あとは”若さ”かな。若いクルマ好きがこの業界良くしたいって頑張ってるのは単純に応援したいし、若いカスタム好きにアピールしたいしね。

まだ立ち上げたばかりのサービスだから当然、問題はあるよ。

でも無い方がおかしいし、そこは一緒に良くしていこうよ。

海外は特に独特のクレームがくるから、日本とはまた違った気を使わないと、特に梱包とかね。

その辺のノウハウとかはウチあるから、活かせるといいよね。」

 

M:「いや、もうぜひ色々とお助け頂けると幸いです……。」

 

加:「ボクたちもこの業界に危機感を感じてるからさ、モタガレは「街の小さな八百屋さん」こそ大切にしてほしいんだよね。

決してスーパーマーケットではないよ、って。

商店街を潰しにやってきた訳ではないんだよっていうのを同業の仲間にも分かってもらえればいいよね。

日本のショップは技術あるところ多いし、良いものを作ってる所も多い。街でくすぶってるショップはインターネットの力を使って立ち上がった方がいいし、オススメしたいね、ただ、自信がないならやめとけ!とは思うけどね。

あそこがやってるからとか、あそこがやめるからやめる、みたいな考え方だと絶対に負けるから。」

 

M:「ボクらもこの業界が大好きですから、なくなって欲しくはないし、こうしたら今よりも良い世の中になるんじゃないかなー、と思って頑張っていますので!」

 

加:「モタガレに言いたいのは、カスタムパーツ業界の仕組みをガラッと変えるくらいのアイデアでさ、世間の中小企業を元気付けてほしいと思ってるよ!」

 

M:「いや〜、たくさん意見を交換することが出来て、むしろ話しすぎちゃったくらいですけど、勉強になりました!」

 

加:「本当だね、なんか少し肌寒くなってきたくらいだよね(笑)。」

 

M:「突然の対談でビックリしましたけど、今日は本当にありがとうございました!」

 

©︎Motorz

 

まとめ

文中で加藤さんからご紹介頂いたように、『モタガレ』にはリバティーウォークの商品も登録されています!

 

そして最後に室内に戻り、改めて加藤さんにとってカスタムとはどのような存在なのか?伺ってみました。

その答えは非常にシンプルで「感動」でした。

 

「カスタムって自分の頭の中のイメージを現実にする作業なので、たまには思ったものと違うことも挫折もあるけど、やっぱり上手くハマったときは感動する。

それは挑戦でもあり、きっと終わりはないのだけれども、いくつになっても楽しいこと。

カスタムすると何よりも自分が笑顔になれる。だから続けちゃうのかな。」

 

そんな素敵なひと言を残して、加藤さんは嵐のように去って行ったのでした。

 

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