2018年8月3日〜5日に千葉県千葉市にある幕張メッセで開催された、世界中のヘリテージカーを集めたイベント『AUTOMOBILE COUICIL 2018』へ行ってきました。展示だけではなく、その場で貴重な旧車を購入できるこのイベントには、多くの旧車好きやコレクターが集まり、かなりの賑わいを見せました。

 

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オートモビルカウンシルとは?

 

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パリで開催されている世界一のクラシックカーイベント『レトロモービル』を日本でもやろう!と言わんばかりに初開催された2016年から、今年で3回目を数えるオートモビルカウンシル。

カーグラフィック誌が後援しており、ヘリテージカーを展示および販売するイベントとして注目を集めています。

そんな当イベントは、年々ヘリテージカーを展示する参加メーカーや販売店、マルシェが増えており、2018年は80社を超える出展社が集まりました。

開催3日間の来場者数は、累計30,484名!

回を重ねるごとに、大きなイベントに成長しています。

 

静かな快適空間を愉しむ

 

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『幕張メッセ』+『カーショー』というと、『東京オートサロン』を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

実は、筆者もその1人。

オートサロンというと、1月の凍てつく寒さの中、厚手のアウターに袖を通して寒さに耐えながら会場に着くと、会場の人の多さからくる熱気なのか、あまりの暑さに着ていたアウターを脱いで、脇の下に抱えながら満員電車のような会場を揉みくちゃにされながら歩く、という過酷なイメージ。

しかし、今回取材に伺ったオートモビルカウンシルはまさに真逆の環境でした。

外は真夏の40度近い酷暑の炎天下。

駐車場から歩いて会場に向かうだけで汗が滴り落ちるほどですが、会場内は程よい広さに冷房が効いた、涼しい快適空間。

音響関係も会場アナウンスが一番大きく聞こえる程で、出展ブースなどはほとんど音楽などをかけることなく、物静かな環境が広がります。

 

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そして、家族みんなでヘリテージカーを目の前に記念写真をとったり、デートで彼女を連れて来ていると思いきや、彼女の方が旧車好きで積極的に展示車にカメラを向けていたりと、来場する人それぞれが会場の雰囲気を楽しんでいるようでした。

ブースによってはアンティークな家具屋さんが自社製品のソファーを置きつつお酒を提供し、カクテルを片手にヘリテージカーを見ながら談笑に浸る、なんて光景も。

そんな快適な環境下で博物館級のクルマたちが鎮座し、車両によっては値札がつけられ販売されているのです。

 

気になったヘリテージカー

ALPINE A110(1600SC&新型)

 

手前がA110 1600SC、奥が新型A110©️Motorz

 

今年のオートモビルカウンシルで注目すべき1台としてアナウンスされていたのが、アルピーヌの新型、A110です。

こちらは、A110 1600SC(1974)と並んで展示されており、古き良きA110と新型のコラボレーションを見ることができて、デザインの共通性や時代の進化を感じられるブースとなっていました。

 

MAZDA FAMILIA 1500XG(5代目)

 

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メーカーブースで気になったのがマツダブースに展示されていた、通称『赤いファミリア』です。

こちらは、第1回日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞していますが、受賞云々だけでなくシンプルなエクステリアデザインと3ドアハッチバックのパッケージングは、1度乗ってみたい!と思わせる1台でした。

 

CITROEN ID19 Familiale

 

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オートモビルカウンシル2018では他の展示イベントと同じくアワードが開催されており、金曜日のプレミアムタイムでのお客様投票で、もっとも注目を集めた1台「AUTOMOBILE COUNCIL CAR OF THE YERA 2018」が決まります。

それがアウトニーズさんの『シトロエン ID19 ファミリエール』でした。

少しフランス車に詳しい方なら「えっ?ID??DSじゃないの?」と思うかもしれませんが、IDとはDSの廉価版モデルを指す名称のこと。

素人目で見れば、純正なのに超車高短??と思ってしまう驚きのルックスですが、DSと言えば『マジックカーペット・ライド(空飛ぶ絨毯)』の愛称で親しまれたハイドロニューマチックサスペンション。

細かい説明は割愛しますが、エンジンをかけるとムクムクと独特な動きとともに車高が上昇し、走行できる仕組みとなっています。

しかし、今回は停車姿勢での車高とボディラインが会場を行き交う人々の注目を集めました。

 

まとめ

 

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今回は、オートモビルカウンシル2018の様子をお伝えしましたが、いかがでしたか?

筆者自身、20代前半の頃は国産チューニングカーが正義、と思い込む偏った考えを持っていましたが、歳をとるごとに往年の名車の雰囲気や欧州車のボディデザインのかっこ良さを認識。

そしてオートモビルカウンシルに展示されていたクルマは、名前だけは知っているものの、実際には見たことが無かったクルマばかり。

取材を通して、非常に新鮮な経験を積むことができました。

カスタムやチューニングを施して車を自分好みに仕上げることも、クルマの楽しみ方の一つですが、オリジナルを維持する楽しさもあるんだな、と感じた次第です。

2019年のオートモビルカウンシルは時期が変わり、4月5日〜7日の開催となりますので、気になる方はぜひチェックしてみて下さいね!

 

次のページではヘリテージカーを写真でご紹介します!