莫大なお金が動くスポーツとして知られるF1では、ピットでのスピード違反や作業中の危険行為などに科せられる“罰金”も桁違い。あまりご存じないかもしれませんが、果たしてその金額はいくらなのか?これまで罰金が発生した事例をもとに、ランキング形式でご紹介していきます。
第10位:ピットレーンでの速度違反は…1km/h当たり1万2000円
ピットレーンは多くのメカニックが作業を行うエリアなので、安全のため速度制限が定められています。F1の場合はフリー走行と予選時が60km/h、決勝時が80km/hと決められています。
その中でも、罰金が発生するのは予選やフリー走行時。
現在は1km/hの超過につき100ユーロ(約1万2000円)と決められており、10km/h超過であれば約12万円という計算になりますね。
ただ、現在では違反スピードが10km/hを超えてもそれ以上の罰金は科されないことになっており、請求書もドライバーではなくチームに送られるということで統一されています。
余談ですが、過去4度の王者に輝いたセバスチャン・ベッテルは、初めてフリー走行に出走した際に意気揚々とコースに向かった結果、速度超過で罰金を支払うことに。
ガレージを出て、わずか6秒でこのペナルティを課されたドライバーとして記録されることになりました。
第9位:記者会見に遅れるだけで…罰金6万円!
F1ではレース以外でも様々なレギュレーションが定められており、その中には公式記者会見への参加義務など、メディア対応までがドライバーの仕事として決められています。
そのため公式記者会見への遅刻や不参加にも罰金が設けられており、例えば遅刻したドライバーは500ドル(約6万円)もの罰金を言い渡されます。
また、ドライバーブリーフィングも遅刻厳禁で、2008年にキミ・ライコネンが遅れた際には5000ユーロ(約60万円)という高額な罰金を支払ったそうです。
第8位:ピットからの危険な発進は…罰金60万円!
今や2秒台が当たり前となったピット作業ですが、近年増加しているピットからの危険な発進行為(アン セーフ リリース)も罰金対象です。
なかでも多く見られるのは、タイヤがしっかりと装着されていないというケース。
対象ドライバーではなくチームに罰金が科され、1回あたり5000ユーロ(約60万円)となっています。
2016シーズンではエステバン・グティエレス(マレーシアGP)と、キミ・ライコネン(アメリカGP)がこれに該当し、ハースとフェラーリにそれぞれ5000ユーロの罰金請求がいきました。
また、レース中に後続のマシンが来ているにもかかわらずマシンを発進させ、あわや接触なんてシーンも見られますが、その場合はタイム加算という形でペナルティが科されることが多いですね。
世界選手権であるF1は、多額のお金が動くことでも有名ですが、罰金の金額も桁違い!?
次のページでは、数百万円から数百億円まで!?驚愕の罰金をご紹介します。