自動車やバイクに搭載されているエンジンは、日々、進化しています。基本的な構造は自動車が誕生した当初と変わりませんが、進歩した技術により様々なエンジンが見られるようになりました。今回は、そんな最新技術満載のエンジンをご紹介します。
CONTENTS
エンジンはどんな仕組みになってるの?
現在、国産の自動車とバイクのほとんどは4サイクルエンジンを採用しています。
そして4サイクルエンジンは、「吸気」「圧縮」「燃焼」「排気」の4工程で成り立っているため、4サイクルと呼ばれています。
その工程を解りやすく解説している動画をご覧ください。
この一連の動作によりエンジンが動き、駆動系機関やタイヤを通して動力が伝わり車が動く仕組みになっているのです。
そして技術の進化により、新たな技術を取り入れたエンジンや、今までになかった新しい試みを取り入れたエンジンが誕生しているのです。
そんな革新的なエンジンたちをご紹介していきたいと思います。
中身が丸見え!シースルーエンジン
その名の通り、中身が丸見えのシースルーエンジン。
イラストや模型などによりエンジン内部の構造や工程が見れるものは沢山ありますが、このシースルーエンジンは本物のエンジンを使って構造や工程が見れるようになっています。
このシースルーエンジンは、エンジン内部の観察ができることは勿論のこと、トラブルシューティングなどにも活用することが可能です。
今後の新たな展開として、技術者の育成や幅広い世代に興味を持ってもらうためのデモンストレーションなどにも役立つことが期待できるのではないでしょうか。
3Dプリンターでエンジンが作れる!?
プリンターの最新技術である3Dプリントは様々な分野で活躍をしていますが、その3Dプリントを駆使してエンジンの精密なモックアップ(模型)ができるまでに進化しているのはご存知でしょうか。
モックアップを3Dプリンターで作製することにより、作製と修正にかかる時間の短縮や、精密度のアップが期待されています。
近い将来には、3Dプリンターを駆使して製作されたエンジンが登場する可能性も想像でき、より簡単にエンジンが作れる時代が来ると思います。
「フリーバルブエンジン」ってどんなもの?
スウェーデンにあるスーパーカーメーカーであるケーニグセグ社が製作したフリーバルブエンジン。
このフリーバルブエンジンとは、いったいどのようなものなのでしょう。
それでは、フリーバルブエンジンの特徴をご紹介していきます。
・バルブの開閉動作をカムシャフトではなく空気で行う
・バルブタイミングやリフト量を自由自在に変更することが可能なため、スロットルボディが不要
・排気側のバルブ制御が自由自在なため、効率的に排気管への排ガス誘導が可能となり触媒の機能を十分に発揮させることが可能
・カムシャフトが不要なためエンジン全体の高さを低くすることが可能
・特定のシリンダーバルブの休止が可能
・直噴システムが不要なため、コスト削減が可能
このようにフリーバルブエンジンは、従来のエンジンでは実現が難しかった低重心・コストと有害物質の削減、燃費と出力の向上を可能としたエンジンなのです。
現在はまだ試作段階ですが、今後の実用化に期待したい新時代のエンジンと言えるのではないでしょうか?
シリンダーが回る!?DUKEエンジン
ニュージランドの会社、Duke Engines Limited社が製作したDUKEというエンジン。
バルブレスエンジンということを売りとしていますが、何よりスゴイのは”シリンダーが回る”ということ。
ヘッド部分にスパークプラグと吸気ポート、排気ポートを兼ね備えており、シリンダーが回って吸気ポートに辿りつくと吸気。
スパークプラグの位置で点火。排気ポートの位置で排気という動作で、2ストロークエンジンと4ストロークエンジン、そしてロータリーエンジンの構造の良いところを兼ね備えたような仕組みとなっています。
プラグはヘッドに3つあり、シリンダーが一回転する間にピストンは6回ストロークし、3回も混合気を爆発させるのです。
性能は3リッターNAながら220馬力。低振動かつ小型化が可能で、未来のエンジンとして現在も開発が続けられているとのこと。今後の実用化に期待です。
まとめ
次世代を担う新たなエンジン特集、いかがでしたか?
工業技術の日進月歩は凄まじいものがあります。
モアパワーや燃費の向上の技術はかなり進んできていますが、それに環境対策やコスト削減が加われば自動車業界にとって革新的な出来事となるはずです。
そんな自動車業界の発展につながるであろう、新たなエンジン・新たな技術の誕生に期待しましょう!
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