皆さんはスタンス系という言葉を耳にしたことはありませんか?世界的に人気のカスタムジャンルで、日本でも若者を中心に幅広い車種で”スタンス系”なカスタムが楽しまれています。今回はそんなスタンス系のカスタム周りでよく耳にする『スタンス系用語』についてまとめてみました。

 

若者に人気の『スタンス系』とは?

©️Motorz Yusuke Enjoji

皆さんはスタンス系というジャンルをご存知でしょうか?

シャコタンカスタムなどを中心に取り上げるアメリカの人気サイト『STANCENATION.COM』を発祥としたカスタムスタイルのことを総称して『スタンス系』と呼びます。

日本のシャコタン・ツライチを起源としつつ、スタンス(姿勢)がキマっている車たちを総合的にフィーチャーするもので、世界的に盛り上がりを見せているジャンルなのです。

発祥の地である日本にもそのスタンス系カルチャーが逆輸入されており、スタンスマガジンなど雑誌の刊行をはじめ、2013年からは本家スタンスネイションと雑誌社とのコラボで年1~2回のコンクールイベントが開催されています!

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近年、若者に人気のスタンス系カスタムでよく耳にする単語をいくつかセレクトしてみましたので、早速ご紹介します!

エアサス


空気で車高を調整するサスペンションのこと。

トラックなどでは純正装備されてたりもします。

画像のようにコンプレッサーとタンクを増設して、ラバーカップ内に空気を送り込んだりして車高を調節します。

鬼キャン

photo by Yomar Lopez

自動車のキャンバー角をマイナス方向へ傾けるカスタム方法のこと。

そもそも、レーシングカーなどではコーナリング性能を向上ないし補助する目的でネガティブキャンバーにすることがあり、それをお手本としたクルマ好きが模倣したカスタムでしたが、いつしかその角度を競うようなドレスアップ目的としてのカスタムとしても定着しています。

極端にネガティブキャンバーにした状態で走行すると、タイヤの偏摩耗などが避けられず、直進安定性も大きく悪化してしまう恐れがあるので、ヤリすぎは注意です!

オールドスクール


『保守的、伝統的な』というような意味の英語ですが、クルマのカスタムの場合は転じて、古いクルマのカスタムをする際に、当時モノのパーツにこだわったり、あえて現在の流行ではなく当時の(スポコンや街道レーサーのような)カスタムを施すことを指します。

ぜひ、イベントなどでパーツにまで年代にこだわったカスタムカーを見かけたらオーナーさんに「オールドスクールですね〜」と声をかけてみてください。

シャコタン

出典:https://libertywalk.co.jp/

もはや説明不要!

車高が短くて”シャコタン”

つまり、車高が低いことですね!!

スラムド

photo by Andy Morales

英語圏でシャコタンに相当する言葉。

特にイギリスのカスタムシーンでスラムドは人気な模様です。

段切り

極端に低い車高のクルマに乗っているオーナーに求められるテクニックのこと。

段差に対して斜めに侵入していき、エアロを割ったり、お腹を擦らないように段差をクリアしてくことを指します。

 

着地


あまりに車高が低すぎて、ボディが完全に地面に着地しちゃっているクルマのことを指します。

よくクルマ好きは車高を測る際にタバコの箱を立てたりしますが、もはやそんな次元を超えちゃってます。

チャネリング

photo by Sicnag

ピックアップトラックなどで全高を下げる手法のひとつ。

フロア部分とボディを一旦切り離し、ボディ自体を下方向にずらしてフロアと再接合するカスタム方法のことです。

ここでミソなのが、下げるのは車高ではなく”全高”であるということ。

要するに、ずらした分だけルーフだけが下がるので、シートなどもそれに合わせて低くする必要なども生まれてくる根気とお金が必要なカスタムです。

同じようなボディに手を加えるカスタムで、ピラーを切ってルーフを下げる『チョップドトップ』などもあります。

ツライチ


ツライチはよく耳にする言葉だと思いますが、改めて意味をおさらいすると、タイヤやホイールの”ツラ”と、フェンダーの端が”一致”することを指した言葉なのです。

“ツラ”が”一致”でツライチと覚えてくださいね。

引っ張り


引っ張りとは、ホイールの太さに対して小さめのタイヤを付けることでリムを強調するタイヤの組み方のこと。

例えば、8〜8.5Jサイズのホイールであればタイヤは235幅が適切なサイズですが、引っ張りをしたい人は10Jなど、タイヤ幅に対してより太いサイズを履かせます。

タイヤを引っ張ることで、リムが強調されかっこよく見える他にフェンダーと干渉しにくくなる、というメリットもあります。

ただし、極端に引っ張りすぎると扁平率が変わったり、グリップしにくくなったりと、タイヤ本来の性能を損ねてしまうので、何事もやりすぎには気を付けましょう!

ピンストライプ

photo by Anssi Koskinen

どちらかといえばUSDMなどに多いカスタム。

クルマのボディに直接、筆でラインを入れたり自分の名前やイニシャルを書き込むことを指します。

昔ながらの看板屋さんや、銭湯の絵師さんのように職人さんが丹精を込めてクルマに描き込みます。

ちなみに職人さんのことは『ピンストライパー』と呼びます。

ヘラフラッシュ(Hellaflush)

photo by Mathew Bedworth

Fella=スゴイ、イケてるというスラング
Flush=ツライチ

を合わせた造語で、つまり「スゲーツライチ!」という意味になります。

リバレル


多くの2ピースホイールや3ピースホイールは、スポークとリムがピアスボルトで接合され、ホイールとして成り立っています。

一度ピアスボルトを外し、再び締め直すことを『リバレル』と呼び、スタンス系の人たちの間では別のホイールのリムとスポークを”ニコイチ”で使うことを指したりします。

ファッションで例えると、スニーカーマニアの間では同じスニーカーを色違いで2つ購入して、左右を別の色で履くことを『ネガティブ履き』と呼ぶそうですが、それに近い感覚の贅沢な楽しみ方と言えます。

リム刺し


エアサスなどで車高を落とした際に、タイヤを引っ張ったホイールのリムにフェンダーが乗っかること。

またはリムにフェンダーが乗っかるように調整することです。

リムウチ


リム刺しに対して、フェンダーの内側にホイールのリムが入っている状態のことを指すのが”リムウチ”です。

車高を落とした際にフェンダーがタイヤを完全に覆いかぶさってしまうことから、より低い見た目を演出することが出来ます。

まとめ

photo by Jordan LAB

世界的人気を見せるカスタムジャンル、スタンス系にまつわる用語をご紹介しました。

その人気は日本でも、特に若者を中心に火がついてきており、実際にスタンス系と呼ばれるイベントには20代の若者の姿も多く見受けられています。

まさに和洋折衷なこの新たな世代のカスタムジャンルについて、皆さんも理解を深めてみてはいかがでしょうか?

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