初代、2代目と三菱との共同開発が大きな成果を上げて、一気に韓国でのシェアを拡大したヒュンダイ グレンジャー。3代目の通称『グレンジャーXG』ではいよいよヒュンダイ独自開発モデルとなり、ヒュンダイXGとして日本への正規輸出も始まりました。タクシーでも一時期結構使われていたので、日本国内で見たことがある人も多いはずです

 

3代目ヒュンダイ・グレンジャー(グレンジャーXG・海外名ヒュンダイXG) / Photo by Niels de Wit

ついに日本にも輸入された3代目!グレンジャーXG

 

3代目ヒュンダイ・グレンジャー(グレンジャーXG・海外名ヒュンダイXG) / Photo by Michael

 

韓国の自動車メーカー、ヒュンダイ(現代自動車)がデーウ(大宇自動車・現在の韓国GM)やサンヨン(双竜自動車)と激しいシェア争いを繰り広げた高級セダン、グレンジャー。

1980年代のソウルオリンピックを控えた韓国は、まだ大型高級車の自主開発能力までは無く、国威発揚効果を狙ったヒュンダイが三菱と共同開発契約を結んで生まれたのがグレンジャーの初代(三菱・2代目デボネア)であり、2代目(同3代目デボネア)でした。

そして1990年代も後半になると、2代目グレンジャーから上級モデル『ダイナスティ』が派生。

さらに三菱と最後の提携モデルとなった最上級車『エクウス』(三菱・プラウディア/ディグニティ)が登場し、グレンジャーはヒュンダイ最高級車としての役目を終えます。

しかしその頃、ダイナスティとソナタ(ミドルクラスサルーン)の中間的モデル『マルシャ』後継車へグレンジャーの名を与える事となり、1998年10月に発売されたのが3代目グレンジャー、通称『グレンジャーXG』です。

その後2001年にヒュンダイが日本への輸出市場に参入すると、海外名『XG』として右ハンドル仕様が販売されるようになり、『安い割に大きくて広い車』として、一時期はタクシーなどでもチラホラ見られたものでした。

 

独自開発車とはいえ、まだ一部エンジンに三菱の名残が

 

3代目ヒュンダイ・グレンジャー(グレンジャーXG・海外名ヒュンダイXG) / Photo by Kieran White

 

3代目グレンジャーは三菱車にベースモデルを持たない初のヒュンダイオリジナルのグレンジャーで、生産工場もそれまでの蔚山(ウルサン)から、ソナタと同じ牙山(アサン)に移されました。

三菱との契約で生産権を得ていた先代までとは異なって輸出も自由となり、『XG』の名で日本のみならず北米やヨーロッパなど海外への輸出も積極的に行われるようになりましたが、韓国国内仕様と海外仕様では若干の違いがあります。

まずデザイン面では韓国国内仕様がL型テールランプだったのに対し、海外仕様はやや縦長の単純でスッキリした形状。

しかし、モデル途中で海外仕様へ統一されます。

さらにエンジンも韓国ではヒュンダイが独自開発したデルタ(2.0/2.5/2.7リッターV6)でしたが、海外仕様では三菱を源流としたシグマ(3リッターV6の6G72か3.5リッターV6の6G74ベース)が搭載されていました。

また、日本でも当初は3リッターV6版のシグマを搭載したXG300のみ、モデル末期の2004年9月にようやく2.5リッターV6版のラムダ搭載型XG250が輸入されましたが、4代目以降は全てヒュンダイのエンジンに統一され、三菱の血を引くグレンジャーは3代目が最後です。

 

主なスペックと中古車相場

 

3代目ヒュンダイ・グレンジャー(グレンジャーXG・海外名ヒュンダイXG) / ⓒ HYUNDAI MOTOR COMPANY.ALL RIGHTS RESERVED.

 

ヒュンダイ XG30 XG 300 2001年式

(韓国名グレンジャーXGの日本正規販売仕様)

全長×全幅×全高(mm):4,865×1,825×1,420

ホイールベース(mm):2,750

車両重量(kg):1,630

エンジン仕様・型式:G6CT(三菱6G72) 水冷V型6気筒DOHC24バルブ

総排気量(cc):2,972

最高出力:141kw(192ps)/6,000rpm

最大トルク:260N・m(26.5kgm)/4,000rpm

トランスミッション:5AT

駆動方式:FF

中古車相場:5万~29.8万円

 

まとめ

 

3代目ヒュンダイ・グレンジャー(グレンジャーXG・海外名ヒュンダイXG) / Photo by peterolthof

 

まだ三菱の血を引くエンジンを残しつつも、3代目にしてようやくヒュンダイ独自モデルとして羽ばたいたグレンジャー。

日本への輸出は一種の『里帰り』でしたが、日本市場ではそもそも『大きくて広いとはいえFF大型セダンは安価でも受け入れられにくい』という風土があり、輸入車としてヒュンダイ自体のブランドイメージ構築がうまくいかなかったため、成功には至っていません。

しかし、世界的にはヒュンダイが各国の市場で受け入れられて躍進した時期のモデルであり、初代グレンジャーに続き同車が飛躍するキッカケとなる1台でした。

 

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