2019年8月16日からアメリカで開催されたペブルビーチ・コンクール・デレガンス2019で、マクラーレン・オートモーティブはルーフ、フロントウインドウ、サイドウインドウを装備しないフルオープンカーを発表しました。その名は、1960年代の往年のマクラーレン車に由来する『エルバ』です。イギリス価格で142万5,000ポンドがスタートプライスのマクラーレン エルバは、どのような車なのでしょうか。
© McLaren Automotive Limited.
マクラーレン エルバとは？
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マクラーレン エルバは、マクラーレン車の中でも最も性能の高い最上位シリーズ「アルティメット」の新型ロードスターとして、発表されました。
究極の人馬一体感とドライビングへの没入感を追求した結果、ルーフ、フロントウインドウ、サイドウインドウを取り払ったフルオープンボディを採用し（固定式フロントウインドウは一部地域でオプション）、まるで馬やバイクに乗っているかのような風を切る疾走感を体験できます。
車名『エルバ』の由来は、マクラーレンの創設者であるブルース・マクラーレンが設計した、1960年代のレーシングマシン『M1A』のロードゴーイングバージョンです。
2019年8月のペブルビーチ・コンクール・デレガンス2019で発表された際は名称が決まっていませんでしたが、その後エルバに決定し、11月に発表。
往年のマクラーレン M1Aは車両重量がわずか551kgと超軽量でありながら、最高出力340bhpものハイパフォーマンスな4.5リッターV8エンジンを搭載していました。
新型エルバは往年のエルバに倣い、マクラーレン オートモーティブが制作した車両では最軽量のボディに、アルティメットシリーズの他車にも採用されている4.0リッターV8ツインターボのハイパワーエンジンを搭載すことがアナウンスされています。
実際の車両重量はまだ未決定のようですが、参考までに同じアルティメットシリーズのセナが1,198kgなので、1,100kg台前半あたりが期待できそうです。
マクラーレンらしい機能的なエクステリアデザイン
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マクラーレン エルバのエクステリアは、起伏の激しいラインと複雑な複合曲面で形成されています。
スーパーカーやハイパーカーメーカーであるマクラーレンのデザインは、すべて機能に基づいており、エルバの一見派手に見えるボディラインにはすべて意味があり、機能を伴っています。
大きくせり上がったフロントフェンダーは、運転者にボディの見切り位置を知らせつつ、付近の気流を整える働き。
低く構えたボンネットは運転者の前方視界を確保しつつ、新型エルバで世界初採用されたアクティヴ・エア・マネージメント・システム(AAMS)の重要パーツにもなっています。
低く構えたノーズの先端から気流を取り込み、助手席前に設けられたクラムシェルから高速でキャビン上部へと噴出させることで、ルーフや一切のウインドウを廃したキャビンを保護し、静寂性を確保。
AAMSは中低速走行時には作動せず、一定の速度以上で自動的に作動します。
ボタン操作でのオン/オフも可能とのことなので、中速走行時に風圧がすごいようならAAMSでキャビンを保護することも可能です。
さらに、ボディサイドの湾曲や巨大なリアアクティブスポイラーも、気流を味方につけて快適で安全性の高いドライビングを実現するための実用品となっています。
エンジンはセナ用をチューニング
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新型エルバに搭載される4.0リッターV8ツインターボエンジンは、吸気の温度管理と排気系の変更により、セナ搭載時の800psから815psにパワーアップ。
車両重量が1,200kg以下になると思われるので、パワーウエイトレシオは最大でも驚異の1.47kg/ps。
変速機は7速シームレスシフト・ギアボックスを採用し、1-100km/h加速が3秒未満と、アルティメットシリーズの一員を名乗るのにふさわしい動力性能を備えています。
日本でも購入できるのか？
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マクラーレン エルバは、全世界で限定399台の生産です。
しかもこの手のスーパーカーは、リリースが出る前には売り切れているものですが、マクラーレン・オートモーティブ・アジア 日本支社によれば、エルバはまだ申込が可能です。
では日本で販売されるのかというと、答えは「イエス」。
ただし割り当て台数は不明で、元々生産台数が少ないエルバなので、気になる方は早めにマクラーレンディーラーに相談してみましょう。
なお価格は付加価値税込みのイギリス価格で、142万5,000ポンドから。
1ポンドを142円で計算すると、2億235万円がスタートプライスになります。
まとめ
スーパーカーやハイパーカーは純粋に運転を楽しむための車ですが、そのための機能追求がコストは度外視で、本当に必要で良いものを作り出されます。
新型エルバでいえば、エアキャビンを実現するためのAAMSが当たるでしょう。
まるでレーシングカーのようなエアキャビンを備える新型エルバを、早く公道で見てみたいものです。
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