ロードレースとダートトラックレース、モトクロスの特徴を全て取り入れた、スーパーモトやモタードなどの名称で親しまれているバイクレースの1カテゴリー!”スーパーモト”を知っていますか?
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スーパーモトってどんな競技?
スーパーモタードは、舗装されたアスファルト部分と一部のジャンプなどがある未舗装のダートを入り混ぜたコースで行われるスピード競技です。
ロードレース、モトクロスなど、様々なバイク競技のライダーが参加し、誰が一番速いかを決めるバイクレースの異種格闘技のような競技でもあります。
ライダーの装備はモトクロス用ヘルメットとゴーグルとブーツに、オンロード用のレーシングスーツを着用するのが一般的で、競技自体の内容だけではなく、装備もオンロードとオフロードが入り混じった特徴的なものとなっています。
主な参戦用車両
KAWASAKI D-TRACKER X
カワサキ DトラッカーXのスペック
エンジン:空冷4ストローク単気筒 4バルブ
排気量:249cc
パワー:24ps/9,000rpm
トルク:2.1kg/7,000rpm
車重:138kg
中古相場:18万~80万(カスタム済み車両含む)
HONDA XR230 XR400 モタード
ホンダ XR400モタードのスペック
エンジン:空冷4ストローク単気筒 4バルブ
排気量:397cc
パワー:30ps/7,000rpm
トルク:3.4kg/5,500rpm
車重:145kg
中古相場:30万~50万(カスタム済み車両含む)
YAMAHA WR250X
ヤマハ WR250Xのスペック
エンジン:水冷4ストローク単気筒 4バルブ
排気量:249c
パワー:31ps/10,000rpm
トルク:2.4kg/8,000rpm
車重:134kg
中古相場:35万~80万(カスタム済み車両含む)
SUZUKI DR-Z400SM
スズキ DR-Z400SMのスペック
エンジン:水冷4ストローク単気筒 4バルブ
排気量:348cc
パワー:40ps/7,500rpm
トルク:4.0kg/6,500rpm
車重:145kg
中古相場:30万~80万(カスタム済み車両含む)
スーパーモタード用レース車両は、各メーカーのオフロードバイクをベースとして、それに小径のホイール・オンロードタイヤを履かせた専用のマシンが使用されます。
スーパーモトの起源となった「スーパーバイカーズ」
スーパーモタードの始まりは1979年頃。誰もが気になる『ロードレーサー、モトクロスレーサー、ダートレーサーなど全てのバイク競技のレーシングライダーで誰が一番速いのか?』という疑問をコンセプトに開催されたレースで、アメリカのTV番組で『スーパーバイカーズ』という名称で放送された事が始まりだと言われています。
この番組ではケニー・ロバーツやフレディ・スペンサーやエディ・ローソン、ジェフ・ワードやジェイ・スプリングスティーンといった、当時のオートバイレースの各カテゴリーから著名なレーサーが参戦して話題となりました。
そして、スーパーバイカーズがヨーロッパに渡りフランスを中心に広がりを見せ、フランス語である”スーパーモタード”と呼ばれるようになります。
そんなフランスのシャルル・ド・ゴール空港近くのキャロルサーキットで行われたスーパーモタードのイベント『ギドン・ドール(Guidon D’or)』。
https://youtu.be/4wT_c2PBVOE
直訳で「黄金のハンドル」というこのイベントで、ロードレース界のトップライダーであるケニー・ロバーツやフレディ・スペンサー、エディ・ローソン、ジェフ・ワードやランディ・マモラ、ワイン・ガードナーやウェイン・レイニーなど、そしてAMAモトクロスとモトクロス世界選手権チャンピオンのジャン・ミシェル・バイルやパリダカで6回総合優勝した記録を持つステファン・ペテランセルなど、各カテゴリーの名だたるライダー達が集結し、本当の意味での「誰がライダーとして一番速いのか」を決定する戦いが繰り広げられました。
こうしてヨーロッパで熟成されたスーパーモタードは当地で人気が急上昇し、フランス選手権からヨーロッパ選手権と拡大していきます。
そうして、2002年からは世界選手権が開催され、英語である”スーパーモト”と呼ばれ、日本を含めた世界中で人気のカテゴリーとなりました。
日本でのスーパーモト
日本でも、TVや雑誌の影響で1980年代頃には前後ホイールや足回りをスーパーバイカーズ風に改造した車両が極少数ながら存在していました。
しかし、日本ではダートを含んだコースを準備するのが難しく、舗装路(ターマック)に特化したコースが主で「ターミネーター」と呼ばれる、スーパーモトとは少し違った競技として小規模なレースやイベントが開催されていました。
日本で最初の本格的なスーパーモタードのレースイベントといえるものは、1993年8月に三重県の鈴鹿サーキットで行われた『鈴鹿スーパーバイカーズ』。
鈴鹿サーキット南コースとダートコースを組み合わせた特設サーキットで行なわれ、様々なカテゴリーのライダーが参戦し、第1回目はモトクロスライダーの東福寺保雄が優勝!
日本のライダー最速の称号を手に入れました。
公式な競技としては、2003年4月に日本のスーパーモタード選手権として「MOTO1」が始まりました。
森町デイトナスライドパークで1戦目がお開催され、各地でMOTO1が行なわれる様に。
そして 2005年からMFJ(日本モーターサイクルスポーツ協会)公認レースとして全日本選手権である「MOTO1オールスターズ」が開催されるようになります。
現在では各地方エリア選手権や全日本スーパーモト選手権が開催され各地でイベントレースなども行われるまでになりました。
まとめ
バイクレースのカテゴリーを一気に楽しみ尽せるバイクの異種格闘技”スーパーモト”。
『どのカテゴリーのどのライダーが最速なのか』そんな誰もが気になる素朴な疑問から始まったこのレースがもっともっと盛り上がって、各カテゴリーのシリーズチャンピオンが1年に1回本当の世界最速を決定する。
そんなレースが開催されたら絶対見たい!!!夢のある妄想が膨らむカテゴリー!
興味を持った!!という方は、開催スケジュールをチェック!是非サーキットへ見に行ってみて下さいね。
きっと、楽しんで頂けると思います。
Super Moto Japan公式HP → http://supermotojapan.com/?page_id=39