軽自動車だけの参加型耐久レース、K4GP!ATの車両から、小さなレーシングレプリカまで、バラエティに富んだマシンが100台以上エントリーするこのレースの初日、500km耐久レースにMotorzで取材に行ってきました。現地取材で見えた、K4GPの魅力とは?
こんなに”笑顔”が溢れてるなんて思いませんでした!
K4GPとは
老舗レーシングカーショップ、マッドハウスが主宰する、軽自動車の参加型レース”K4GP”
参加型レースの中でも特に敷居が低く設定され、ATの車でも参加できますし、ドライバーも18歳の免許取り立てから、プロまで幅広く参加して、レースを楽しんでいます。
プロで言えば、過去には織戸学選手や片岡龍也選手、今回はスーパーGTのGT500クラスにチームルマン、WAKO’S 4CR RC Fで参加しているアンドレア・カルダレッリ選手も参加していました。
また、出走台数もとにかく多く、1000kmの時は100台を超えます!
そしてなにより、K4GPで面白いのは出走マシン!
レギュレーションをざっくり言うと「軽自動車ならなんでも出走OK」なので、ホンダ・ビートやスバル・サンバーをベースに作られた往年のレーシングカーレプリカが多数出走するんです!
では、どんなレプリカがいるのか、次の項目でご紹介します。
本当に軽自動車?驚きのレプリカマシン!
街中でみかける軽自動車とは全然違いますが、いちおう軽規格マシンなんです。
シャパラル2H
アメリカのレーシングカーショップ、シャパラルカーズが製作した2Hを軽自動車で再現しています!
元の2Hにヘッドライトはありませんが、K4GPでは必須なために取り付けられています。
こちらのマシン、ベース車両はスバルサンバーとのこと。
普段は会社員の方々が、空いた時間でコツコツと作り上げた愛のこもったマシンです!
本家シャパラル2Hはコチラ
1969年に、カナディアンアメリカンチャレンジカップ(通称カンナム/Can-Am)に参戦するために制作されたマシンです。
シャパラルというと、ファンカーの2Jもかなり有名ですね。
本家2Hのドライバーは、WGPとF1の両方を唯一制したジョン・サーティース。歴史ある一台です!
フォード・GT35
言わずと知れた名車、フォード・GT(GT40)のレプリカでGT35!
ルマン24時間の表彰台を独占した歴史をもつこのマシンもレプリカで登場しています!
とにかく低い!低すぎてヘルメットが干渉するのか、ルーフが盛り上がっています。
本家はコチラ
名前の「40」は全高40インチ(1,016mm)から。
ちなみにGT40という名前ですが、フォード自身がこの車に名付けたわけではなく、車両の全高の低さに驚いた当時の記者が勝手につけたまま定着してしまったとのこと。正式名称は「フォード・GT」です。
つまり、レプリカマシンの35は…?
孫紫電
グラチャンで大人気を誇ったムーンクラフトのマシン「紫電」
それを現代に復刻させたのがスーパーGTに参戦していた青いマシンの「紫電」です。
そして、ムーンクラフトが現代版紫電をさらに小さくして作ったのが「子紫電」と「子紫電あーる」
さらに、その子紫電のカウルを使って別の方が作成されたのが、こちら「孫紫電」!
過去にクルマで親・子・孫と存在したモデルってあったんでしょうか?
そんな可愛い車両なので、元の車両紹介はは本家紫電ではなく、コチラ「子紫電あーる」!
違いの判る男で有名な由良拓也さん率いるムーンクラフトが本気で制作した軽レーシングカー。
ドライコンディションなら富士スピードウェイを1分55秒前後で駆け抜けるというモンスターマシンです。
ちなみに、取材時の練習走行では、2位とのタイム差5秒以上。完全にぶっち切りでした。
もっとレプリカマシンが観たい方はこちら
軽自動車で作られた、ちょっと小さな名車たち。K4GPに出場するスゴいレプリカ10選!
こんな光景、K4GPじゃないと見られない!
耐久レースなので、もちろん給油は必須!
スーパーGTなど、大規模なレースでは各チームのピットで給油が可能ですが、K4GPでは富士スピードウェイ内のガソリンスタンドまで給油に行かなければなりません。
そのため、ENEOSでシャパラル2HやGT40などのレーシングカーが普通に給油するシーンが見られるのです!
そして、各マシン給油タイミングが重なると、レーシングカーによるガソリンスタンド渋滞も発生!
こんな光景、普通のレースじゃ見られません!
現場で見えた笑顔
今回の取材で感じたことは、参加者の皆さんが本気で楽しんでいるということ。
特に笑顔が目立ちました。
もちろん、レースはドライバーもスタッフも真剣そのものです。
この日のために、仲間たちとマシンを作り上げ、やっと走れる富士スピードウェイ。
お仕事以外の空いた時間を駆使して、なんとか作り上げたマシンも多数いたことでしょう。
コツコツと準備をして、1年に2回しかない、K4GPというレースを本気で楽しもうという姿勢こそが、自然と笑顔を産んでいるのではないかと思います。
そして、これこそが参加型モータースポーツの姿なんだなと、強く感じました。
まとめ
K4GPですが、取材で感じたことがもうひとつあります。
それは、このレースは観戦するよりも、参加したほうが絶対に楽しいということ。
大好きな仲間と、パドックでワイワイBBQをしながら、大好きなレースに本気で挑戦できるということ。
勝敗以上に「参加する」ことに意義があると強く感じました。
少しでも気になっている人がいたら、是非とも参加を検討してみてください!
軽自動車なのでベース車両も安いですし、トータルの費用は他レースと比べてかなり安く済むかと思いますよ!
なにより、童心に帰ってワイワイと騒げる最高の環境が、ここにはあります。
Motorzも参加するために、スポンサーを募集します!
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