全日本ラリーの中で特に国産スポーツカーで溢れるJN4クラス。意外にも、トヨタMR-Sの参戦も。そしてヴィッツやデミオのホットハッチに加え、ロータリーエンジンのRX-8が参戦しているJN3クラス。国産2WDで争われるJN4&JN3クラスの車種を紹介します。

ラリー JN4 ポディウム

今回はそんな全日本ラリーJN4&JN3クラスを紹介します。

全日本ラリーJN4、JN3クラスとは

ラリー JN4 FD2 サービス

JN4クラスはトヨタ86、スバルBRZ、ホンダシビックFD2、トヨタMR-Sの総排気量2.5リッター以下2輪駆動のRJ車両が該当し、国内屈指のライトウェイトスポーツカーでチャンピオンシップが争われます。

尚、EK9シビックタイプRやDC2インテグラタイプR、三菱ミラージュは、2016年からのレギュレーションにより、製造終了後10年を超えた車両は参戦不可(オープンクラスとして参加)となったため、全日本シリーズの参戦はできなくなってしまいました。

JN3クラスはトヨタヴィッツ、マツダRX-8、マツダデミオの総排気量1.5リッター以下2輪駆動のRJ車両が該当し、コンパクトハッチを中心にNAロータリーエンジンの車両が参戦しています。

RJ車両については過去記事をご覧下さい。

 

見どころ

鋳造魂ラリーチーム ホンダシビックタイプRのグラベルラリーの車載をどうぞ。

サーキットで速さを求めたタイプRが砂利道を全開走行しているのは妙な感じもしますが、スピードメーターを見るとかなり車速が出ているんです。

上り坂や下り坂、段差や凹み、さらには川渡りと目紛しい状況変化の中、果敢に攻めていくのが分かりますね。

 

JN4クラス車両紹介

TOYOTA 86

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一般道はもちろん、サーキットでも多く見かけるトヨタ86。

ラリー界でもその活躍は目覚ましく、常に上位争いに絡む実力を持っています。

曽根崇仁/桝谷知彦組、山口清司/島津雅彦組、折登文洋/木原雅彦、石田雅之/遠山裕美子組が使用しています。

ベース車両スペック

エンジン:水平対向4気筒2リッター FA20

レイアウト:FR(フロントエンジン・リアドライブ)

車体寸法(全長×全幅×全高):4,240×1,775×1,320mm

車体重量:1,190kg(RC)

車体価格(税抜):¥2,056,909(RC)※2014年6月当時

 

SUBARU BRZ

ラリー JN4 BRZ TC

前述のトヨタ86と同じ実力を持つスバルBRZ。

常に86とは接戦となり、ドライバーの実力が試される車両となっています。

横嶋良/木村裕介組、石川昌平/石川恭啓組が使用しています。

ベース車両スペック

エンジン:水平対向4気筒2リッター FA20

レイアウト:FR(フロントエンジン・リアドライブ)

車体寸法(全長×全幅×全高):4,240×1,775×1,320mm

車体重量:1,190kg(RA)

車体価格(税抜):¥2,127,600(RA)※2014年6月当時

 

Honda CIVIC typeR(FD2)

ラリー JN4 fd2 sss 2

JN4クラス唯一のFF(フロントエンジン・フロントドライブ)のホンダシビックタイプR(FD2)。

大きな4ドアボディになりますが、SSやコンディションによっては86/BRZを凌駕する速さを持っています。

鋳造魂ラリーチームより香川秀樹・澤田耕一組が参戦しています。

ベース車両スペック

エンジン:直列4気筒2リッター K20A

レイアウト:FF(フロントエンジン・フロントドライブ)

車体寸法(全長×全幅×全高):4,540×1,770×1,430mm

車体重量:1,270kg

車体価格(税抜):¥2,835,000 ※2008年9月当時

 

TOYOTA MR-S

tラリー JN3 MR-S sss

全日本ラリー最も意外??な参戦車両、トヨタMR-Sです。

ラリーの歴史を辿れば、ランチア ストラトスなどミッドシップレイアウトの車両が参戦していた過去がありますが、近年の全日本ラリーでは4WD、FF、86/BRZ(FR)と言うのがほとんどだっただけに、このMR-Sは色々な可能性を秘めているようです。

SSによってはクラストップタイムを出すなど、色物では無いことが分かります。

MR-S Rally-Car Project with Koyama Speedより横澤進治/永渕直大組が参戦しています。

ベース車両スペック

エンジン:直列4気筒1.8リッター 1ZZ-FE

レイアウト:MR(ミッドエンジン・リヤドライブ)

車体寸法(全長×全幅×全高):3,895×1,695×1,235mm

車体重量:1,010kg

車体価格(税抜):¥2,320,000 ※2007年1月当時

 

JN3クラス車種紹介

TOYOTA Vitz(NCP131)

ラリー JN3 vitz 131 tc

「オレは本当に速いのか!?」のGR Netz Cup Vitz Raceでお馴染み、トヨタ ヴィッツです。

スーパー耐久、Vitzレース、ジムカーナ、ラリーと86/BRZと同じく多岐に渡って活躍しています。

豊田自動織機RALLY TEAMより天野智之/井上裕紀子組が参戦しており、装着されているフルバケットシートの生地は豊田自動織機オリジナルのものが付けられています。

ベース車両スペック

エンジン:直列4気筒1.5リッター 1NZ-FE

レイアウト:FF(フロントエンジン・フロントドライブ)

車体寸法(全長×全幅×全高):3,930×1,695×1,500mm

車体重量:1,020kg(RS)

車体価格(税抜):¥1,883,127(RS)

 

MAZDA RX-8

ラリー JN3 hal ss

排気量としては1,308ccということで1.5リッター以下ですが、ちょっと特例?とも言えるマツダ RX-8です。

全日本ラリーではロータリーエンジン車両に課せられる係数が省かれ、レシプロエンジンと同じ排気量の扱いでクラス分けされており、ヴィッツやデミオと同じクラスでRX-8が走ります。

中西昌人/美野有紀組、鷲尾俊一/鈴木隆司組、Aki HATANO/鷹巣恵鈴組が使用しています。

ベース車両スペック

エンジン:2ローター654cc×2 13B-MSP

レイアウト:FR(フロントエンジン・リアドライブ)

車体寸法(全長×全幅×全高):4,435×1,770×1,340mm

車体重量:1,310kg(TypeS)

車体価格(税抜):¥2,898,000(TypeS)※2006年8月当時

 

TOYOTA Vitz(NCP91)

ラリー JN3 vitz 91 start

旧型となるNCP91のトヨタヴィッツ。

型落ちとなった今でも様々なモータースポーツシーンで活躍しています。

戸塚和幸/木村悟士組、本名修也/湊比呂美組が使用しています。

ベース車両スペック

エンジン:直列4気筒1.5リッター 1NZ-FE

レイアウト:FF(フロントエンジン・フロントドライブ)

車体寸法(全長×全幅×全高):3,800×1,695×1,520mm

車体重量:1,040kg(RS)

車体価格(税抜):¥1,627,500(RS)※2008年9月当時

 

MAZDA Demio(DE5FS)

ラリー JN3 demio sss 2

新型DJ型がある中、軽量ボディで利点のある旧型DEデミオ。

スポルトではなく15Cというグレードが選ばれているようで、車重も980kgという軽さと全クラス中最安値のベース車両となっています。

G倶楽部ラリーチームより内藤学武/小藤桂一組が参戦しています。

ベース車両スペック

エンジン:直列4気筒1.5リッター ZY-VE

レイアウト:FF(フロントエンジン・フロントドライブ)

車体寸法(全長×全幅×全高):3,900×1,695×1,475mm

車体重量:980kg(15C)

車体価格(税抜):¥1,373,143(15C)※2014年4月当時

 

まとめ

ラリー JN3 ポディウム

いかがだったでしょうか?

やはり2リッタークラスのFRとなると86/BRZが多く参戦するのは、どのカテゴリーを見ても共通なんだということが分かります。

また全日本ラリーは全クラス通して女性コ・ドライバーが多い印象で、クラスチャンピオンに導くなど数々の成績を残しています。

JN4とJN3クラスは他のクラスに比べ、参戦車両の駆動方式に富んでおり、得意不得意なSSやコンディションがハッキリと分かれるため順位が目紛しく変わります。

是非一度ご覧になってみて下さい。

 

他のクラスも是非チェックしてみてください。

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輸入車だらけのJN5クラス

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