いよいよ開幕間近となった2017ダカールラリー。前回の記事ではダカールラリー開幕直前スペシャルということで、その基本的な概要などを簡単にご説明させて頂きました。「世界一過酷」と言われているダカールラリーの過酷さが皆さんにも少しは伝わったかと思います。そこで今回は更にその魅力に迫るべく、「日野チームスガワラ特集」として日野自動車様並びに日野チームスガワラ様の強力バックアップの元、菅原義正選手、菅原照仁選手にスポットライトを当ててみたいと思います!!
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日野チームスガワラ ドライバー紹介
「日野チームスガワラ」は、自動車メーカーである日野自動車と、菅原義正選手並びに菅原照仁選手が所属する「チームスガワラ」が協業しダカールラリーに参戦するチームです。
現在は義正選手がドライブする1号車と、照仁選手の2号車の2台で参戦しており、2016年大会では「カミオン部門」と呼ばれるトラック部門の「排気量10リットル未満クラス」にて照仁選手が優勝、義正選手が2位でゴールし、クラス1-2フィニッシュを飾りました。
菅原義正選手
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Photo by Asuka Yuikawa
1941年5月31日生まれ 北海道出身
1983年大会からダカールラリーに参戦している義正選手は、日本人で唯一「オート部門」「モト部門」「カミオン部門」のすべての部門での参戦経歴をお持ちです。
現在「ダカールラリー史上最多連続完走20回」「ダカールラリー史上最多連続出場33回」という前人未到のギネス世界記録も更新中で、75歳となった今大会でも連続出場記録を伸ばしチャレンジを続ける、世界最強ドライバーです!
菅原照仁選手
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1972年7月13日生まれ 東京都出身
義正選手の次男である照仁選手は、1998年大会では義正選手のメカニックとしてダカールラリーに初参戦。
翌年の大会よりナビゲーター(コ・ドライバー)として助手席に乗り込み義正選手をサポート。
2005年大会よりドライバーとして日野レンジャーに乗り込み、親子2代での参戦が実現しました。
今年1月に行われた前回大会ではクラス7連覇の快挙を達成し、今大会では8連覇目を目指します!
Motorz独占!ドライバーインタビュー
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そんな素晴らしい2名のドライバーに、今回はMotorz独占でインタビューをさせて頂きました。
義正選手、照仁選手に同じ質問をさせて頂きましたが、それぞれ興味深い答えが返って来ました!
ーーーダカールラリーの魅力を教えてください。
義正選手「旅行なんかでは走れない、素晴らしい景色だったり、断崖絶壁だったり、巨大な砂丘だったり、非日常な場所を走れる事が魅力ですね。
それも大好きな車と14 日間も続きます。色々な国を通過するのも魅力ですね。
サーキットの長いのは同じコースを24時間ですから。(でも、それはそれでとても難しいのですが)」
照仁選手「2009年から舞台が南米に移り、冒険的なラリーからシビアなタイムレースに変わってきていますが、未だに『世界一過酷』という部分は不変です。
次大会では富士山より高いエリアで7日間連続で競技が続きます。
まさに未知の世界です。
その困難に立ち向かっていくというのが大きな魅力ではないでしょうか」
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ーーーどんなところに注目して観てもらいたいですか?
義正選手「WRCと言う難しいラリーもありますが、あれはレッキと言って事前に走る事ができます。
我々のラリーレイドはその日にゴールした人にだけ、翌日のコマ図をくれるので、一回も走った事の無い路面を全開で走ります。
主催者はコマ図を事前に作るので、その後雨が降ったりで様子がかわります。
危ないので前日に前走者が走って、状況をキャンプで貼り出すのですが、当日の雨などですごい変化をしますが、そこは自己責任でやるわけです。
裏にそんな事が隠れているなかで、みんな選手が頑張ってる姿を見て頂きたいと思ってます」
照仁選手「我々は他のライバルに比べ少し小さなエンジンで戦っていますが、2014年度大会から投入した新型のエンジンがようやく本格化してきました。
また前大会から採用したサスペンションもより進化しており、ようやく大型のライバル勢とも戦える準備が整ってきました。
まだまだ互角とまではいきませんが、レンジャーもかなり迫力ある走りができるようになっているので、是非レンジャーの走りに注目して下さい」
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ーーー今までで一番思い出に残っていること、嬉しかったことや大変だったことはありますか?
義正選手「1983年にバイクで出たのですがサービスがいなくて、スペアータイヤを背負って出ている人は私だけでした。
それが災いしてアルジェリアて転倒して右足をお昼におったのですが、大和魂と思い夜の8時まで走っていたら、知らないうちに砂丘地帯に入り、右足の骨が2本折れました。
当時はセキュリティがしっかりしてなくて、そこから3日かかってパリの病院に運ばれましたが食事をしてないので、病院で餓死してしまうところでした。
嬉しいことは親子で参加させていただいてる事です」
照仁選手「とにかくアフリカ時代は大変なことがたくさんありました。
一日の競技区間(ヘルメットをかぶってタイム争いをしている区間)が15時間近くになることもあり、トイレを我慢し、睡魔に襲われながらもとにかくゴールを目指していた頃が、今では懐かしい思い出です。
朦朧となりながらもゴールまで気を張って走り続けていたあの感覚は、頭の片隅というか体のどこかに染み込んでいる感じがします」
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ーーー2017年大会の目標は?
義正選手「9月からトレーナーさんに指導してもらっているので体力はばっちりなので最善を尽くす事です」
照仁選手 「ずばりトップ10です。
強豪チームが4、5台体制でエントリーしてくる現状では簡単な目標ではありません。
また競技区間も短くなってきており、以前にも増して僅差の戦いになってくると思います。
実力を出し切っても届かない可能性もあるほどライバル勢は多いですが、クラス連覇だけでなく、トップ10にこだわっていきたいと思います」
まとめ
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いかがでしたか?
頂点に君臨しながらも更にその上を目指す姿勢に心が打たれると同時に、そのモチベーションはどこから湧き上がって来るのだろうと、目が離せなくなった方も多いと思います。
遠く日本の裏側で行われる白熱の死闘。
チャレンジのその先に、菅原親子は一体どんな景色を見せてくれるのか…遠く日本から熱く応援しましょう!
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