2輪の世界最高峰レース「MotoGP」の2017シーズンが開幕。開幕戦から波乱あり、名バトルありのレースとなった。そんな中で今季最初のウィナーとなったのは、ヤマハに新加入したマーベリック・ビニャーレス。もしかすると、彼はこのまま今年のチャンピオン候補になるかもしれない。今回は開幕戦のレースを含め、今後のビニャーレスについて迫っていく。
開幕前のテストから好調
1月末から始まったオフィシャルテスト。ここからビニャーレスの快進撃がスタートしていた。
2011年から世界選手権に参戦し、2013年にMoto3チャンピオンを獲得した。
最高峰クラスのMotoGPには2015年にステップアップし、久しぶりに世界の舞台に帰ってきたスズキのエースライダーとして活躍した。
1年目はランキング12位と苦戦したが、2年目はスズキとともに着実に力をつけ、フランスGPで3位表彰台を獲得。そしてシーズン後半のイギリスGPで初優勝を飾り、ランキング4位に入った。
この活躍にいち早く目をつけたのがヤマハ。ワークスチームである「Movistar Yamaha MotoGP」加入が発表されたのだ。
チームメイトはMotoGPで通算6度のタイトルを獲得しているバレンティーノ・ロッシ。現在もトップで活躍するライダーと同じチームに入り、新進気鋭のビニャーレスがどんな走りを見せるのか?開幕前のテストで注目が集まったが、予想外の結果が出てきた。
マレーシアのセパン、スペインのヘレス、オーストラリアのフィリップアイランド、そしてカタールのロサイルで開催された公式テストで好タイムを連発。チームメイトのロッシを上回るどころか、トップタイムも記録。
「今年のビニャーレスは、速そうだ」と、世界中のメディアや関係者も注目し始めていた。
3月24〜26日に行われた開幕戦カタールGP。砂漠のど真ん中にあるサーキットが雷雨に襲われるという、波乱の週末となりました。その中でビニャーレスはどんな活躍を見せたのか?