WorldSuperBike(スーパーバイク選手権)、略してWSBまたはSBKと呼ばれるFIM(国際モーターサイクリズム連盟)主催のバイクレース。市販車ベースのマシンで戦うこのレースに、どんなマシンが参戦しているのでしょうか。注目してみたいと思います。
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WorldSuperBike参戦マシンの特徴
出場できるバイクの条件は世界で150台以上売れた4ストロークのマシンであることです。
レギュレーションでは、2気筒のエンジンでは1200ccまで、4気筒のエンジンでは1000ccまでとなっています。
マシンの馬力は200馬力を超え、最高速は340km/hに達します。
WorldSuperBikeのレギュレーション
2015年よりフレーム、エンジン、電子制御の3つのパーツは改造できない、ノーマルの状態のバイクであるEVO機のみが参戦しています。
また、電子制御に関してはスーパーバイクキットの使用を許可されていますが、このスーパーバイクキットもEVO機も参加チームのすそ野を広げるための対応策で、従来より安く参戦できる為のしくみとなっています。
なぜなら、スーパーバイクキット以前にワークスチームが使用していた電子制御はかなりの高額でしたが、スーパーバイクキットはわずか100万円程度で販売されているのです。
また、エンジンのシリンダーヘッドの改造は認められていて、厳密にはフレーム、ハンドル、フロントフォークにチタンを使用してはならない、ハンドルグリップはゴムのエンドでなければならないなど、かなり細かくレギュレーションで決められています。
普段皆さんが乗っているバイクで、ハンドルのバーエンドに金属をつけている人も少なくはないと思いますが、それはWSBではレギュレーション違反となってしまうのです。
バイクメーカ―一覧
現在参戦中のバイクメーカーは、ホンダ、ヤマハ、カワサキ、ドゥカティ、BMW、アプリリア、アグスタ
タイヤはピレリで統一されており、エンジンオイルはモチュール、時計はTISSIOTがスポンサーとなっています。
市販マシン一覧
HONDA CBR1000RR
エンジン
水冷・DOHC・直列4気筒・4バルブ・999cc
192馬力/13000rpm
11.6kgf.m/11000rpm
タイヤ
フロント120/70ZR17M/C
リア190/50ZR17M/C
フレーム形式
ダイアモンド
全長・ホイールベース
2,065mm・1,405mm
シート高
820mm
車体重量
196kg
価格
2,014,200円
YAMAHA YZF R1
エンジン
水冷・DOHC・直列4気筒・4バルブ・998cc
馬力 N/A
トルク 11.5kgf.m/11,500rpm
タイヤ
フロント120/70 17M/C
リア190/55 17M/C
フレーム形式
ダイアモンド
全長・ホイールベース
2,055mm・1,405mm
シート高
855mm
車体重量
199kg
価格
2,376,000円
Kawasaki ZX-10R
エンジン
水冷・DOHC・直列4気筒・4バルブ・998cc
馬力 200馬力/13,000rpm
トルク 11.6kgf-m/11,500rpm
タイヤ
フロント120/70 17M/C
リア190/55 17M/C
フレーム形式
ダイアモンド
全長・ホイールベース
2,090mm・1,440mm
シート高
855mm
車体重量
204kg
価格
1,782,000円
DUCATI PANIGALE R
エンジン
水冷・スーパーククアドロ・L型2気筒・4バルブ・デスモドロミック・1198cc
馬力 69.02ps/5100rpm(日本国産)
トルク 10.2kgm/4500rpm(日本国産)
タイヤ
フロント120/70 17
リア200/55 17
フレーム形式
アルミニウム製モノコックフレーム
全長・ホイールベース
2,060mm・1,442mm
シート高
830mm
車体重量
184kg
価格
3,969,000円
BMW S 1000RR
エンジン
水冷・DOHC・並列4気筒・4バルブ・999cc
馬力 199ps/13,500rpm(日本国産)
トルク 113Nm/10,500rpm(日本国産)
タイヤ
フロント120/70 ZR 17
リア190/55 ZR 17
フレーム形式
アルミ合金製ブリッジフレーム
全長・ホイールベース
2,050mm・1,438mm
シート高
815mm
車体重量
204kg
価格
2,180,000円
APRILIA RSV4 RF
エンジン
水冷・DOHC・65°Ⅴ型4気筒・4バルブ・999.6cc
馬力 201ps/13,000rpm(日本国産)
トルク 115Nm/10,500rpm(日本国産)
タイヤ
フロント120/70 ZR 17
リア200/55 ZR 17
フレーム形式
アルミツインスパーフレーム、ザックス製ステアリングダンパー
全長・ホイールベース
2,040mm・1,420mm
シート高
845mm
車体重量
205kg
価格
1,998,000円
MV AGUSTA 1000 F4
ガソリン
水冷・DOHC・直列4気筒・4バルブ・998cc
馬力 195ps/13,400rpm(日本国産)
トルク 110.8Nm/9600rpm(日本国産)
タイヤ
フロント120/70 ZR 17
リア200/55 ZR 17
フレーム形式
CrMo鋼管トレリス
全長・ホイールベース
2,115mm・1,430mm
シート高
810mm
車体重量
215kg
価格
2,677,500円
まとめ
どのバイクも市販車は、SBKで走っているマシンより最高馬力や最大トルク低く、また車体重量が大きいのですが、それでも時速300キロの世界でサーキットを走るモデルです。
中にはアグスタのように、サスペンションを電子制御できるなどバイクの電子制御の技術も進んでいます。
今後はどこまで電子制御技術が進むのかというところが見どころになりそうです。
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