開幕戦岡山での優勝からの、FUJIでのポールポジション獲得と、誰もが連覇を疑わなかった4号車初音ミクの2度のタイヤバーストなど、トラブルが続出したGT300クラス。いったいどのような結末を迎えたのでしょうか。レポートしていきます。
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まさかの初音ミクトップ離脱で予測不能の展開に!
まずは、ポールポジションスタートのNo.4 グッドスマイル初音ミクAMG (片岡龍也)がスタートを決め、そのままトップを守り切ります。続いて、No11 GAINER TANAX AMG GT3 (ビヨン・ビルドハイム)、No.9 GULF NAC PORSCHE911 (峰尾 恭輔)とトップ争いを展開するも、少しずつ後続を引き離していくNo.4片岡。
そんな中、5Lap目には4位走行中だったNo.51 JMS P.UM LMcorse RC-F GT3 (中山雄一)が3位に浮上します。
その後も順調にトップで走行を続けるNo.4片岡は、一時は2位との差を1秒以上開けるも、少しずつ詰められ、27Lap目には2位、No.11ビルドハイムにピッタリと着けられ、激しいトップ争いに発展!サイドバイサイドの接戦となるも、片岡は必死のディフェンスを見せ、翌28Lap目にピットイン!給油、タイヤ交換、ドライバー交代を経て、47.8秒という速さでのピットアウトを見せました。
その後も各チーム続々とピットインをこなしていく中で、順位が変動していきますが、46Lap目にはNo.4 谷口信輝が再びトップに浮上!2位との差も約9秒と初戦優勝の強さを見せました。
そこからは、着々と後ろを引き離して独走状態に入る4号車。
スタート直後と同じNo.4、No.11、No.51の順は変わらず、このままポールtoウィンを達成する流れかに見えた61Lap目に、突然の左フロントタイヤがバースト!予定よりかなり早いタイミングでの緊急ピットインを余儀なくされました。
トップ離脱により、激しいバトルを繰り広げていた2位争いの、No.11 平中克幸とNo.51 坪井翔が実質トップ争いとなり、70Lap目、遂に坪井が平中を交しトップに躍り出ます。そして、そのまま平中をグングン引き離し、独走態勢を構築!
そして、80Lap目にはトップのままピットイン。2位平中がメインストレートに迫る中、39.3という驚異のピットタイムを見せ、トップのままコースに戻ります。
83Lap目には全車既定のピットイン回数完了し、大体の順位が明確になっていく中、左フロントタイヤのバーストにより緊急ピットインを余儀なくされたNo.4が着々と4位まで驚異の追い上げを見せました。
そんな長かったFUJI500kmレースも終盤を迎え、残り数周でGT500クラスがチェッカーを迎える97Lap目、4位まで必死の追い上げを見せたNo.4 片岡のマシンの左フロントタイヤがまたもやバーストという、衝撃の展開を迎えたのです。
決勝結果は、No.51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3 優勝!続いてNo.11 GAINER TANAX AMG GT3、No.33 D’station Porscheとなりました。
No.51 JMS P.MU LMcorsa RC F (坪井翔/中山雄一)が初優勝!!!
坪井翔コメント
素直にうれしいです。初めて立ち上がったチームなので、GP2戦目で上出来というか、いい流れで来ちゃっていいのかな?と心配になるぐらいかなりいいレースだったかな。と思います。
第2スティントを担当したのですが、こんなにも長いスティントは初めてだったので、どれだけタイヤが持つかとか、何もわからない状況だったのですが、ひたすらプッシュするしかないと思って頑張りました。
幸い、車もタイヤもすごくパフォーマンスが高かったので、安定してタイムもキープできて、その状態で中山選手にバトンタッチでき、しかも、トップのままコースインできたのでできることは最大限発揮できたかなと思います。
中山雄一コメント
前回の岡山大会は苦戦して、予選4位だったんですけど、決勝が8位で悔しいレースだったのですが、そこからチームで考えたセットアップに、前回のオートポリスのテストでいいフィーリングだったタイヤをブリヂストンさんが、なんとか今回のレースに間に合わせてくれて…。昨日の予選4位というのは、岡山と同じ結果ですが、僕たちとしては非常にレベルアップしていて、勝ち取った4位だったと思います。
ただ、セクター1,2までで皆さんを期待させたのですが、セクター3で中々タイムが伸びなくて悔しい要因も個人的にはありましたが、それを、今日のレースでしっかり1位で帰ってくることができてよかったです。
坪井選手のタイムもすごく速かったですし、その間にゲイナーをパスする事ができて、僕は最後、作ってもらったマージンを守るだけだったので、本当にいいレースだったと思います。
Motorz注目のドライバー達も活躍を見せました!
No31 TOYOTA PRIUS apr GT 久保凛太郎 予選:20位 決勝:12位
久保凛太郎コメント
決勝は予選から分かるように厳しい戦いになる事が予想されていました。
チームの戦略で、タイヤ無交換を選択し、それにBSタイヤさんもしっかりと答えてくれました。
1回目のピットインで順位を上げてシングルポジションまで上げ、2回目のピットでニュータイヤを入れましたが、そのタイヤが路面状況に合わず、順位を下げる結果となりました。
ポイントが取れるかどうかの瀬戸際で少し残念な結果となってしまいました。
ただ、BSさんのいいタイヤが見つかった事が今後のレースに向けて大きな進歩となりました!
次回はオートポリス。テクニカルなサーキットでまた頑張ります。
No.87 ショップチャンネル ランボルギーニ GT3 佐藤公哉 予選:5位 決勝:4位
佐藤公也コメント
スタートを担当したのですが、昨晩予選からのトラブルの為に昨晩エンジン交換をしたのですが、その辺りの影響が出ないようにメカニックさんたちが頑張ってくれて、無事にスタートが切れました。
前も後ろもそんなに変わらないペースで、たまにバトルをしながら5番手を走行してました。
ちょうどピットイン直前で周回遅れの車に引っかかってしまい、その辺りのタイムロスがすごく痛かったです。
まあ、それも運なんですけどね。どの車がどのタイミングで前とか後ろに出てくるかというのはしょうがないのですが…。
うまく2番目の細川さんに繋ぐことができ、結果的には順調にレースも進んで、最後はラッキーもありましたが4位でフィニッシュできたました。
スタートから1つ順位も上げれたし、ポイントもたくさん取れたので結果的にはよかったです。
次に向けても、今回のポイントから、そんなにウェイトを積む訳でもないので、このままセットアップもチームと煮詰めてレースができるようにしたいです。
まとめ
誰もが優勝候補として見ていた4号車初音ミクの2度のタイヤバーストなど、予想外のアクシデントが多発した今回のFUJI500kmレース。
普段、中々走ることが無いロングスティントの過酷な状況下でのレースを制したのは、若手育成プログラムで育った2人の若手ドライバー!しかも初優勝という快挙でした。
また、上位のマシンはメーカーが偏ることもなく、健闘した形となっており、今後の展開は誰にも予想できません。
そんな、何が起こるか全くわからない今期のスーパーGT300クラス!
次戦オートポリスでは、いったいどんな展開をみせてくれるのでしょうか。
シリーズの展開、そして、Motorz注目のドライバー達の戦いもクローズアップしていきたいと思います。
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