MotoGPやSBKなど、世界最高峰のバイクレースは600cc、1000ccなどの大排気量が当たり前ですが、もっと小さなバイクのレースをご存知ですか?それがミニバイクレース。いわゆる原付から125cc以下までの原付2種にあたる、バイクで争われるこのレース。スクーターから小さなレプリカまで、大激戦を繰り広げるミニバイクの世界を、クラス分けからご紹介します!
アナタの家の原チャリ、改造すれば150km/hも夢じゃないかもしれませんよ?
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ミニバイクレースとは
125cc以下の、原動機付自転車、または原付2種と呼ばれるバイクで争われるレースを指します。
ですので、もちろんスクーターから、ミッション付きの50cc~124ccのバイクまで参戦可能。
様々な団体がイベントを開催しており、主な開催地はカートコースなどのミニサーキットがメインですが、富士スピードウェイ主催の「ミニろく」などでは、国際コースを使用した耐久レースもあったりします。
原付で富士なんか走ってもつまらないんじゃない?と、お思いのアナタ。
ミニバイクと侮ることなかれ、このレースに出るようなマシンは、最高速が160キロ近くまで出るので、そんじょそこらの中型バイクより圧倒的に速い。
富士スピードウェイを2分17秒~20秒、平均速度110km/hほどで走り切ってしまうこの性能は、ノーマルVitzなどと同等のタイム。恐るべし原付。
ミニバイクレースの良いところ
なんといっても費用が安く済むところでしょう。
突き詰めてマシンを作ると、どうしてもお金がかかりますが、基本的には原付なのでベース車両を安く購入することが可能。
オークションや個人売買を駆使すれば、5万円程度で手に入れることもできるので、初期投資はかなり少なく済みます。
仲間と共同購入でマシンを作れば、費用はさらに安く、趣味としても気軽に楽しめるという側面があります。
では、どんなマシンが参戦しているのか、クラス分けを見てみましょう。
クラス分けから見る主な参加車両
ミニバイクレースは、FIAやMFJのような運営団体があるわけではないため、各サーキットや団体がクラス分けを制定してレースを行うパターンが多いです。
今回はその中から、様々なレースで使用されている主なクラス分けをご紹介します。
Mクラス
2st50cc以下、または4st100cc以下のミッション付きバイクのクラスです。
改造はタイヤや足回りなどのみで、エンジン回りの改造は許可されていません。
基本的に、ノーマルバイクによって争われるクラスだと思えばOKです。
SPクラス
Mクラスと同じ排気量区分のミッション付きバイクのクラスです。
大きな違いはチャンバーの変更が可能になっていること。これによって大きくパワーアップが可能です。
ちなみに「SP12」と表記されている場合は、ホイールが12インチ以下のバイク。
「SP50」の場合は13インチ以上のバイクになります。
SP12の主な参戦車両はNSR50や、TZM50、NSF、SP50はNS50F、TZR50Rなど
なお、4stのマシンに関しては、マフラー交換以外にもキャブ変更やハイカム装着など、改造範囲が広くなっており、NSRのフレームに4stのエンジンを積むのも定番です。
FNクラス
50ccのスクーターで争われるクラス。基本的にはMクラスと同様にノーマルのスクーターを使用します。
ただし、同じメーカーかつ同じ排気量の場合は純正部品に限って交換が可能なため、組み合わせ次第で戦闘力アップを狙うことも可能です。
膨大な数があるので探し出すのは大変ですが、勝つためには必須かも!?
主な参加車種はホンダ・ライブディオ、ヤマハ・スーパージョグZR,ZRエボリューション、スズキZZなど規制前7.2馬力マシンです。
なお、125ccのスクーターを使用して同じレギュレーションで争われるFN4クラスもあります。
FPクラス
同じく50ccのスクーターで争われるクラスですが、吸排気系や、駆動系のパーツの交換が可能です。
原付、それも特に2stの場合は、チャンバーひとつ変えるだけで戦闘力がかなり変わります。
ウェイトローラーなどの駆動系も変えることから、FNクラスとは別モノと言ってよいでしょう。
こちらも同様に、125ccまでのFP4クラスがあります。
OPENクラス
改造無制限クラス。フルチューンされた2st、4stのミニバイクやスクーターが混走で争います。
車種ごとの細かいクラス分けは以下の通りです。
・Sクラス
2ストロークミッション車のフルチューンマシンで争われるクラス。
なお、SPクラス同様「S12」「S50」とホイールサイズでクラスが分けられており、12インチを基準に分けられています。
S50クラスは排気量70ccまで、S12クラスは82ccまで排気量が拡大可能です。
・FSクラス
フルチューンスクーターによって争われるクラス。
排気量は140ccまで拡大することが可能で、社外品によって水冷化するマシンが多いとのこと。
画像のようにオリジナルフレームを使用する場合もあるそうです。
・4stクラス
4ストロークエンジンのフルチューンミッションバイクによって争われるクラス。排気量は150cc以下までとされています。
100cc未満のバイクであればレース専用タイヤが使用可能になるため、どちらが優位かを考えてマシンを作る必要がありそうです。
主な参加車両はホンダAPEやXR、NSF、モンキー、GROMなど。中古相場は5万~35万円程度です。
参加してみたいと思ったら
まずは、近所のカートコースなどを検索して、ミニバイク走行がOKなサーキットを走ってみましょう。
コースごとに多少変動はありますが、1日走行券が3000円~6000円で購入できます。
朝から丸1日(9:00~16:00など)楽しめることを考えたら、かなりリーズナブルではないでしょうか?
持ち物は、マイバイクとヘルメットや皮ツナギ、グローブなどの安全装備。それと工具や、ガムテープなど。
ツナギなんて持ってない!という人は、KUSHITANIのレンタルシステムを使用したり、コースによってはレンタルがあったりするので、事前に下調べしておくことをオススメします。
また、転倒で車両を破損する可能性を考慮して、車で行くことをオススメします。
ミニバイクOKなカートコースは、レースも開催していることが多いので、コースの人に相談してレースへの参加を検討してみましょう。
まずは慣れたコースで参戦がベターです!
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まとめ
いかがだったでしょうか?
原付だからと侮ることなかれ。これだけ本気のレースが行われているんです。
何より、原付である以上、ベース車両は他のクルマやバイクに比べてかなり安く手に入ります。
気軽に始められて、それでいて奥が深いミニバイクの世界、ちょっと足を踏み入れてみませんか?
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