漫画や映画を含めバイクレースを見ていると、自分もマシンをバンクさせてサーキットを走ってみたい!と1度は思った事があると思います。そして走行会などに勇気を出して参加してみるも、走り方がわからず上達しなくて諦めてしまう。そんな方も多いのではないでしょうか?実は私もそんな1人。そこで!!日本の最高峰選手権である全日本ロードレース選手権に参戦中のライダー達に、ツインリンクもてぎを走る上での注意ポイント!聞いてきました。
ツインリンクもてぎのロードコースって?
ツインリンクもてぎは栃木県芳賀郡茂木町にあり、スーパーGTやスーパー耐久、MotoGP™や全日本ロードレース選手権など、4輪・2輪問わずビックレースが開催される日本有数の国際規格サーキットです。
今回走り方を教えてもらったのは、その中のロードコース!
全長距離4.8kmを誇るヨーロピアンスタイルのロードコースで、コーナー数は右8コーナー、左6コーナーの合計14コーナー。
ストレートの最長は762mで、最大高低差は30.4mという激しいレイアウトのテクニカルなコースです。
そんな、ちょっとハードなもてぎロードコースを走る時に注意するポイントを、Motorz注目のライダー達に聞いてきました。
まずは、J-GP2クラス(4ストローク600cc)
♯71 三原 壮紫 選手(TONE RT SYNCEDGE4413)に聞いた、もてぎの走り方
①最初の3周は転倒するリスクが高いので無理をしない。
②最初の3周はフロントタイヤを温めてからペースを上げていく。そうしないと転倒の恐れがある。
③右コーナーが続いた後の高速左コーナーなので、タイヤが冷えているから注意!
④最終コーナー出口は少しブラインドになっているため。初めはコース幅と状況を確認する。
三原選手が教えてくれたポイントは、サーキットを走る上で一番気を付けたいけど忘れがちなタイヤの温度。
とはいってもサーキット初心者には、タイヤが温まっているかどうかすら判断するのが難しいと思います。
そしてタイヤの温まり方は、その日の気温や度面温度によっても変動するもの。
しかし、まずは3周という周回数を基準に気を付けて走ってみてくださいね。
♯7 石塚 健 選手(will-raise racing RS-ITOH)に聞いた、もてぎの走り方
①3コーナーの立ち上がりは、リアグリップの抜けによる転倒に注意!!
②ブレーキングは、行き過ぎて止まれないぐらいでOK!多少はらんでもタイムには、それ程影響は出ない。
③丸く円を描くように進入する事が大切。スピードを落とさずリズミカルに切り返していく。
もてぎのレイアウトはストップ&ゴーなので、ブレーキングから立ち上がりでどれだけ加速させられるかが重要!!
トップスピードをかせぐ事がタイムを縮める為には大事だと教えてくれた石塚選手。
やはり、もてぎを速く走るには、コーナリングのテクニックが重要なようです。
♯31 豊島 怜 選手(DOG FIGHT RACING・YAMAHA)に聞いた、もてぎの走り方
①2コーナーの立ち上がりを重視したラインで走る。
②4コーナーの立ち上がりを重視したラインで走る。
③立ち上がり重視で走る。
④なるべくアクセルを全開にするとタイムアップにつながる。
⑤次のS字重視のライン取りを心がける。
⑥次のV字コーナーに向けて、キツくならないライン取り!
⑦なるべく早くアクセルを全開にできるようにする。
⑧立ち上がりでの加速がタイムに大きく影響するので要注意!
⑨コースが下っているので、オーバーランや転倒に気を付ける。
⑩最終コーナーに向けての準備という気持ちで走る。
⑪立ち上がりで、なるべく早くアクセルを開ける。
初心者がコースを走る上で、一番分からないポイント。
それは、どこに向かって走ればいいのかという疑問だと思います。
もちろんコントロールラインを目指して走るのですが、1つ1つのコーナーの次の目的地が分からなければラインも見えて来ないので、コースの真ん中を走ってみたり、コーナーでつまってしまったりする事も!
そんな時は、豊島選手が教えてくれたコーナーごとの目標地点!是非参考にしてみてくださいね。
続いて、J-GP3クラス(4ストローク250cc単気筒)
♯13長谷川聖 選手(CLUB Y’s & J)に聞いた、もてぎの走り方
①割と奥まで突っ込んでも大丈夫。
②3コーナーまでスピードが乗せられるようなラインで立ち上がる。
③路面がボコボコしているので気を付ける。
④すぐに向きを変えて立ち上がる。
⑤コースが登りなのでハイスピードでも止まれるから余裕をもって!
⑥立ち上がり重視のラインで走る。
⑦立ち上がり重視のラインで走る。
⑧しっかりクリップに付かないと危ない。
⑨ギリギリまでアクセルを開ける。
⑩立ち上がり重視のラインを取る事で、ホームストレートのスピードが全く違ってくる。
比較的アクセルを開けていてもOKなポイントと、立ち上がり重視で走るポイントなど、メリハリを持った走り方を教えてくれた長谷川選手。
サーキット初心者はハイスピードにあまり慣れていない為、ブレーキをかけるのが早すぎてしまうので、前もってここは突っ込んでも大丈夫というポイントを押さえておく事が上達の近道かもしれません。
♯29鈴木 大空翔 選手(BATTLE FACTORY)に聞いた、もてぎの走り方
①しっかりブレーキをかける。
②アクセル全開。
③切り返しを早く!
④早くアクセルを開けないと、バックストレートで伸びない。
⑤アクセルを早く開ける。
ストップ&ゴーレイアウトと言われるもてぎのロードコースで、ブレキーポイントとアクセルポイントを教えてくれた鈴木選手。
まずは最低限このポイントでのブレーキングとアクセルワークができるようになれば、もてぎを走る為に有効なラインが見えてくるかも!?
是非意識して走ってみてくださいね。
♯34村田 憲彦 選手(CLUB Y’s & J)に聞いた、もてぎの走り方
①ブレーキングがポイント。
②スピードを乗せていく。
③ハードブレーキングでコーナーがキツイので、アクセルを開けるタイミングが重要!
④気合を入れていく!
⑤ハードブレーキングとアクセルワークのタイミングが重要!
⑥リズミカルに行く!
⑦ハードブレーキングでコーナーがキツイので、アクセルを開けるタイミングが重要!
⑧ハードブレーキング後、バックストレートに向けてできるだけ早くアクセルを開けていく。
⑨ハードブレーキング。
⑩切り返しのリズムが重要。
小排気量のマシンでは特に重要になってくるハードブレーキングからの立ち上がりポイント。
もてぎのハードブレーキングコーナーを制すれば、どこのサーキットでも応用可能なはず!
そんなブレーキングポイントも、頭に入れて走ってみるとコースのリズムが分かりやすいと思います。
まとめ
レーシングコースの走り方には、正解がある訳ではありません。
もちろんライディングスキルや、マシン性能、排気量によってレコードラインも様々で、全日本で戦うレーシングライダー達ですら、日々試行錯誤を繰り返し、進化し続けている状態です。
しかし、だからと言って、やみくもに走っていても危険なだけ!!
ということで、まずは日本のトップライダー達のアドバイスを参考に、憧れのサーキット走行を楽しんで頂きたいと思います。
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