これから自動車レースをはじめようと考えている方は、レースに出場する為、もしくは練習用のレーシングカーを用意する必要があります。しかし、普段乗っているナンバー付車両で出場可能なカテゴリーであれば問題ありませんが、本格的なレーシングカーを準備するには莫大な費用がかかるもの。また、サーキットまでマシンを運搬する積載車が必要な場合も!!燃料代やタイヤ、エンジンオイルなど消耗品の価格も安くはありません。そんな時におすすめなのが、レンタルレーシングカーです。探してみればラリーからフォーミュラーまで結構あるもの。そんなレンタル可能なレーシングカーについてまとめてみました。
CONTENTS
JAF公式レースだって参加可能なレンタルレーシングカー
国内でレーシングカーをレンタルできる場所はいくつかあり、ラリーやスーパーカー、フォーミュラーまでさまざまです。
また、練習走行や特定のレースの出場までできてインストラクターによる指導も組み込まれているというトータルパッケージでレンタルサービスを行っているショップなどもあり、これからレースを始めたいという方には至れる尽くせり。
例えばMotorzでもご紹介した『アウディA1ファンカップ』は、出場車両のすべてがレンタルレーシングカー『アウディA1』で行われるシリーズ戦であり、一部のJAF公認レースに参加することも可能です。
アウディA1ファンカップの紹介記事→ヘルメットを持参するだけ!?誰でも気軽にレースデビューができる『アウディA1ファンカップ』とは?
レンタルレーシングカーのメリットデメリット
これなんかレンタルしてレース出れるらしいっすよwww pic.twitter.com/OEWpifOqfQ
— 👿だんP 😈 (@Dan_P6015999) 2014年9月27日
しかし、レンタルレーシングカーを借りる時は、お店に行けばすんなりと借りられるというものではないようなので、レーシングカートであれば比較的手軽ですが、レーシングカーを借りる上ではメリットとデメリットをよく把握しておくことが重要です。
レンタルレーシングカーを利用する上でのメリット
レーシングカーレンタルの魅力は、なんといっても、マシンを自分で用意しなくてもサーキット走行やレースに出場ができることです。
仮にナンバー無しのレーシングカーを保有するとしたら、マシン購入費、パーツ代、メンテナンス工具、運搬する積載車、さらに車両を保管するガレージなど、そろえるには多額の費用が必要となってきます。
また、これだけそろえるだけでも大変ですが、仕事などと並行してレース活動をするのであれば時間に余裕がないことも。
そう考えるとプライベーターのレーシングドライバーは、相当な苦労をしていることがわかります。
そして普段公道で乗っているナンバー付き車両でサーキット走行やレース出場をしたとしても、もしサーキットでクラッシュし、全損になった場合は加入している自動車保険の車両保証が対象外になることがほとんどです。
しかしレンタルレーシングカーの場合、車両のレンタル料だけでなく、多くはクラッシュして車両を破損した時のための免責保険や消耗品などのパーツ代が含まれていることがほとんど!
レンタルレーシングカーでレースに出場するまでの全面サポートをしてくれるお店もあり、プロドライバーによるレッスンカリキュラムが用意されていることも!
マニュアルだけでなくオートマ仕様を用意しているところもあるため、オートマ限定免許を保有する方やマニュアルにほとんど乗ったことない方でも気軽に利用できるのもメリットです。
レンタルレーシングカーを利用する上でのデメリット
レンタルレーシングカーは元々の車両自体が高額なものが多いので、レンタル料もそれなりに高額です。
例えば富士スピードウェイで行われているトヨタ86のレンタルは、サーキット走行20分のみで約4万円。
ほかに、スーパーカーのGT-3車両をレンタルしているところでは、一度に数百万円することも。
そうなるとレーシングカーを購入するよりも格段に安価でサーキットが走行できるとしても、通常のレンタカーのようにリーズナブルな価格設定とはいきません。
ほかにも、クラッシュなどで破損した場合には、免責金が発生する場合も。
運営側も、もちろんレンタルレーシングカー用の保険に加入していますが、必ずしも保険によって全額を負担してくれるとは限らないのです。
免責保証は、車両のクラッシュでの破損やドライビングによって故障させたときに免責金が生じ、免責金額を超えるお金が必要になった場合は保険金が適応されるという仕組み。
お店によっては、車両を破損させてしまっても修理費用のすべてを負担してくれるところもありますが、多くの場合は免責補償制度を採用しています。
また、免責金額はお店によって違いますが、10万円から高いもので100万円することも。
レンタルレーシングカーを破損してしまった場合、免責金額が発生することを十分踏まえておきましょう。
次に、ヘルメット、レーシングスーツ、シューズ、グローブなどの装備品は、自分で用意する必要があります。
着用するレーシングウェアや安全装備などは、レンタル品を用意しているところがほとんどなく、レース初心者であれば、これらを揃える必要があるのでその点も覚えておいてくださいね。
コンパクトカーからFIA-GT3カーまで、さまざまなレンタルレーシングカーを紹介
RS.TAKEDA
ラリーカーレンタルプラン2017 アールエスタケダラリーチームジャパンwith j-comi: https://t.co/IrllnNiwVB
— RS.TAKEDA (@rstakeda) 2017年10月12日
RSタケダは、30年余もラリーレースへのエントリーサポートを行ってきた老舗。
ラリー競技のレッスンからレース出場まで一貫してサポートを行ってくれ、車両のレンタル以外にサービスクルー、コ・ドライバーの派遣、タイヤや消耗品パーツ代も料金のなかに含まれています。
また、レース出場に必要なライセンス取得のサポートも!!
さらに、もし車両の破損や全損をしてしまった場合でも免責金は発生せず、利用者が請求されることはありません。
レーシングウェアとヘルメットを用意するだけで、気軽にラリーを楽しむことが可能となっています。
店名 | RS.TAKEDA |
住所 | 〒468-0013 愛知県名古屋市天白区荒池2丁目1315番地 |
電話番号 | 052-802-0647 |
メールアドレス | – |
公式SNS | ホームページ |
86ARCER’S
FSW 86Racer’s
次回は2/28(土)に開催。
当日エントリーOK!
お昼の体験走行も設定有り。
富士スピードウェイでN1レーシングカーを体験してみませんか⁈http://t.co/OUpoEfr4Pw pic.twitter.com/NyMG39SF7p— 田畑 勇 (@IsamuTabata) 2015年2月26日
86レーサーズは、富士スピードウェイが行っているレンタルレーシングカーのサービスです。
トヨタ86のサーキット走行仕様車両をレンタルすることができ、マニュアル仕様とオートマ仕様の選択が可能。
富士スピードウェイでの練習走行利用はもちろんですが、86/BRZレースに出場するためのレンタルも可能です。
練習走行の場合は、FISCOライセンスとヘルメット、グローブのみで利用可能。(長袖長ズボン着用が義務)
86/BRZレースにレンタルエントリーする場合は、レーシングウェア(スーツ/グローブ/シューズ/バラクラバス)、ヘルメット、国内A級ライセンス、FISCOライセンスが必要です。
店名 | 富士スピードウェイコース運営部運営課 |
住所 | 〒410-1307 静岡県駿東郡小山町中日向694 |
電話番号 | TEL:0550-78-1231 FAX:0550-78-1900 |
メールアドレス | fcr@fujispeedway.co.jp |
公式SNS | ホームページ |
FORMULA RACER’S
フォーミュラーレーサーズは86レーサーズ同様、富士スピードウェイで行われているレンタルレーシングカー。
フォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)用のミドルフォーミュラマシンを借りることが可能です。
利用するための資格はシビアで、身長180cm以下、体重80kg以下、靴サイズ27cm以下の方であること。
そして、以下の項目のどれかに該当する方でなければなりません。
・①フォーミュラカー乗車経験者
・②ツーリングレーシングカー乗車経験者でFSWレーシングコースを『1’50秒以内』で走行した実績のある方
・③86RACER’S利用経験者で『2’08秒以内』で走行した実績のある方
・④FSWが承認した方(過去の乗車経験などにより判断させていただきます)
上記を見てわかるように、かなり玄人向けのレンタルレーシングカーサービスとなっています。
店名 | 富士スピードウェイコース運営部運営課 |
住所 | 〒410-1307 静岡県駿東郡小山町中日向694 |
電話番号 | TEL:0550-78-1231 FAX:0550-78-1900 |
メールアドレス | racing@fujispeedway.co.jp |
公式SNS | ホームページ |
BRPレーシングカーレンタルサービスFIA GT3
BRPレーシングカーレンタルサービスは、日本で初めてGT3車両のレンタルを実施したサービスです。
レンタル車両はなんと『メルセデスベンツ SLS AMG GT3』!車体価格は4,600万円もスーパーカーです。
レンタルサービスの内容は富士スピードウェイでの練習走行ができるものと、特定のGT3レースの練習走行から決勝レースまで出場できるレンタルエントリーサービスの2種類。
車両を持っていなくても、ツーリングカーレースの最高峰GT-3レースに参戦できるなんて、とも貴重なレンタルサービス!!
レンタル価格は550万円と高額ですが、車両購入からレースエントリーまでウン千万円するGT3カテゴリーに参戦する費用を考えれば、圧倒的に安いといえるのではないでしょうか。
店名 | 株式会社バース モータースポーツ事業部 バースレーシングプロジェクト【BRP】 |
住所 | 〒510-0071 三重県四日市市西浦2-4-17エスタービル |
電話番号 | TEL:059-359-2838 FAX:059-350-2471 |
メールアドレス | office@brp.gr.com |
公式SNS | ホームページ |
HDRS
車椅子の人でもモータースポーツは楽しめる!! #HDRS #handdrive #モータースポーツ #レース #青木拓磨 #handdriveracingschool #車椅子 https://t.co/iRkCkWoNpJ
— Rintaro Kubo (@rinrindes0918) 2016年7月21日
HDRS(Hand Drive Racing School)は身体障害者向けのレーシングカーレンタルサービスや走行会、ドライビングレッスンを行っています。
レンタルレーシングカーの車両は、下肢障害がある方向けの手動装置付きのもの。
HDRSの運営は、スポーツのバリアフリー化を目指す『一般社団法人国際スポーツアビリティ協会』という団体が行っており、創設者・理事は元WGP(ロードレース世界選手権)ライダーの青木拓磨氏。
走行会やドライビングレッスンも行っているため、障害があってレーシングカーの運転をあきらめてしまった方でもスタートできるプログラム内容になっています。
店名 | HDRS |
住所 | 〒140-0004 東京都品川区上大崎2-18-25-601 |
電話番号 | 050-5278-5337 |
メールアドレス | hrsinf@gmail.com noreply@thebase.in |
公式SNS | HDRSホームページ 一般社団法人国際スポーツアビリティ協会ホームページ 一般社団法人国際スポーツアビリティ協会Facebook |
まとめ
今回ご紹介した以外にも、レンタルレーシングカーサービスを運営しているところはいくつかあります。
レーシングカーを購入するまではハードルが高くても、レーシングカーでの練習走行やレースに出場したいという方には、レンタルレーシングカーが最適。
また、これからレースを始めたい方であれば、初めにレンタルレーシングカーでレースに出場してみてから、レーシングカーを購入して本格的にレース活動をスタートさせるのもおすすめです。
レンタルレーシングカーはユーザーにレースの門を広げてくれるサービスであり、レースを身近にしてくれる第1歩となり得るのではないでしょうか。
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