日本一速い男と言えば星野一義さん。そしてカルソニックブルー!根強いファンが多い青いスカイライン、そしてGT-Rたちを、今回は一挙紹介いたします!JTCからスーパーGTまで、懐かしさと見た目の変化の両方をお楽しみください!
CONTENTS
「カルソニック」ってなに?
「カルソニックスカイライン」という単語のインパクトが非常に強いせいで「青いGTR!」という認識しかしてない人も意外といるのではないでしょうか?
こちらは「カルソニックカンセイ株式会社」という埼玉にある大手自動車部品メーカーで、創業はなんと1938年!
当時は「日本ラヂヱーター製造株式會社」として設立され、1988年に社名を「カルソニック株式会社」と変更。
このころに、モータースポーツファンならみんな知っている星野一義さん率いる「ホシノレーシング」とのスポンサー契約が結ばれ、「カルソニックブルー」のマシンたちが誕生を始めます。
その後、2000年に「株式会社カンセイ」と合併したことで、現在の「カルソニックカンセイ株式会社」となります。
国内外を問わず、さまざまな自動車メーカーと取引があり、日本が世界に誇れる会社です!
では、さらっとした予習が済んだところで、歴代カルソニックスカイラインをみていきましょう!
JTCで大暴れ!R31カルソニックスカイラインGTS-R!
JTC(全日本ツーリングカー選手権)に出場していた、スカイラインGTS-R!
レースで勝つことを宿命づけられ、ホモロゲーション突破のため(レースに出場するマシンは、一定台数以上が生産・販売されている必要がありました。)800台のみが生産されたこのマシン。
ベースグレードのR31スカイラインは180馬力(カタログ値は210馬力)だったものを、210馬力までパワーアップさせ、エアロを装着してより攻撃的なルックスに。
参戦初年度は星野さんは乗らず、2年目からは「星野一義/北野元」ペアでJTCに参戦。
シリーズチャンピオンこそ適わなかったものの、全6戦中4回のポールポジション獲得と、抜群の速さで人気の1台でした。
時を経ても揺るがない人気!R32カルソニックスカイラインGT-R!
1989年に、GT-Rの名が16年ぶりに復活したのがこのR32スカイラインGT-R。
現在もファンの多い名エンジンRB26DETT(2.6リッターツインターボエンジン)を搭載し、当時国内では最高レベルの280馬力に到達!
1990年からJTCに参戦し、GT-Rは全6戦中すべてポールトゥウィンという完全勝利を達成!
そのうちの5勝がカルソニックスカイラインによるもので、圧倒的な強さと絶大な人気から、最終戦は87000人もの観客が富士スピードウェイに押し寄せる異例の事態に。
1994年からはJGTC(全日本GT選手権・現在のスーパーGT)に参戦し、シリーズチャンピオンも獲得。
とにかく速かったこの1台に、日本中のモータースポーツファンが沸いたことから、「伝説のGT-R」であることは間違いありません。
これを知ってるアナタは通!?93年もJGTCがあったことを知っていますか?
一般的には1994年から開催とされているJGTCですが、実は「全日本GT選手権レース」として1993年に開催されています。
ただし、このレースは参戦車両が集まらず、GT-Rとシルビアのみで争われた結果、GT-Rが全勝。
そういった内容から、歴史の闇に葬られた形となります。
極端に高いリヤウィングが特徴的ですね。
ファンからも賛否両論!先代より一回り大きくなったR33GT-R!
1995年から1999年まで参戦したR33型GT-R!
丸みを帯びた独特なルックスから、ファンからも非常に賛否両論のあるこの形。
ですが、レースでは参戦初年度の1995年にシリーズチャンピオンを獲得するなど、速さが光る一台でした。
1996年第4戦の富士スピードウェイ以降は1999年まで勝利はなく、満を持して登場するのが…次の項目へ!
より攻撃的なデザインに変わったR34GT-R
R33の丸みを帯びたデザインから、武骨で攻撃的な印象に変わったR34型GT-R!
現在もファンが多いこのマシンは2000年から2003年まで参戦。
シリーズチャンピオンこそなかったものの、2002年を除いてすべての年で表彰台に登っており、やはり速さが光ります。
また、2002年に星野選手が引退。
日本一速い男の星野一義が最後にドライブしたカルソニックブルーにあたります。
番外編:GT-Rの名が封印され、スカイラインに代わってGTに出たフェアレディZ
先代のR34GT-Rが2001年に販売終了され、次世代GT-Rを使用してきた日産勢はフェアレディZ(Z33)を起用。
2004年から2007年まで参戦し、毎年表彰台を獲得するもシリーズチャンピオンには届かず、悔しい結果に。
しかしながら、2006年には星野一義さんの息子であり、現在もスーパーGT、GT300クラスに参戦する星野一樹選手がチームに加入。
監督となった父・一義と、ドライバーである息子・一樹による親子タッグでの参戦、そして第6戦鈴鹿で1位獲得と、親子で勝ちとった優勝にファンが沸いた、思い出のマシンでもありました。
スカイラインの名が外れた。今も戦うおなじみのR35GT-R
2008年。待望の「GT-R」が復活します。
日産が威信をかけて作成したR35GT-R。
テールランプが円形の4灯であったり、GT-Rという名称から、これまでの流れを踏襲しているように見えますが、車名からは「スカイライン」が消えます。
初登場以降、2017年(2017年4月時点)まで参戦しており、歴代の中では一番長く参戦しているこのマシン。
このマシンの特筆すべき点は、2009年と2015年の2年を除いて「優勝していない年がない」ということ。
予期せぬトラブル等に泣く事が多いせいか、シリーズこそとれていないものの、絶対的な速さは折り紙つき。
シリーズチャンピオンを獲得して、R32スカイラインGT-Rと同じようなカルソニックブームが訪れることを待ち望むファンも非常に多いはず!
2017年シーズンのこれからに期待です!
未来のスーパーGTでは、どんなカルソニックが見れるのか
着実に進化してきたマシンとともに歩んできたカルソニックブルー。
登場から既に8年が経過したR35GT-Rの次はどんなマシンが登場するのか。
レースゲーム「グランツーリスモ」とコラボした「ヴィジョングランツーリスモ」は「スカイライン」としてスーパーGTに現れるのか。
期待と妄想を膨らませて、未来のスーパーGTに期待が止まりません!
まとめ
いかがだったでしょうか?
スカイラインGT-Rの名はR34以降ありませんが、今回はR35までを追いかけてみました。
カルソニックカラーと言えば、その他にもパルサーやプリメーラといった名車が隠れていたりしますが、それはまた次の機会に。
今後もスーパーGTで、伝統と勝利のブルーが見れることを期待しています!
Motorzではメールマガジンを配信しています。
編集部の裏話が聞けたり、最新の自動車パーツ情報が入手できるかも!?
配信を希望する方は、Motorz記事「メールマガジン「MotorzNews」はじめました。」をお読みください!