各社から販売されている、ガソリンやエンジンオイルなどの各種”添加剤”。アナタにとって1番ベストな添加剤をキチンと選べている自信はありますか?今回は、千葉県木更津市にあるチューニングショップ『power house amuse』の代表 松井仁志さんに、添加剤の種類や効果など、基礎的な部分から、その役割について詳しく聞いてきました!

掲載日:2018.11/12

今回お話を伺ったパワーハウス アミューズの代表 松井さん / ©︎Motorz

掲載日:2018/11/12

添加剤ってどんな仕事をしてるの?

©︎Motorz

今回、色々と疑問点の多い添加剤について、豊富な種類の添加剤を開発している『SPEEDSTER(スピードスター)』ブランドを日本で販売する『power house amuse(パワーハウス アミューズ)』の代表 松井仁志さんに、話を聞いてきました。

早速、「そもそも添加剤ってどんな仕事をしてくれるのか?」という添加剤の基本から、振り返っていきたいと思います。


写真にある6本のボトルは、全てクルマに使用する『添加剤』です(※画像右の缶のみ、エンジンオイルです)。

インジェクターに溜まったカーボンなどの汚れを除去する効果を持つ『ガソリン添加剤』や、クーラントに混ぜることで本来の冷却性能を蘇らせる『クーラント添加剤』。

さらには、添加剤と言ったらコレ!と言っても過言ではない『エンジンオイル添加剤』も、ディーゼルエンジン用とガソリンエンジン用では成分も微妙に変わってきます。

このように些細な違いに着目し、各メーカーがそれぞれの”添加剤”を開発し、販売しているわけなのですが、どの添加剤にも共通して言えることは、「決して本来のポテンシャル以上の性能を引き出すためのモノではなく、むしろ新車時のコンディションを保ったり、近づけるためのモノ」であるということです。

この点が添加剤において1番誤解を生じる部分でもあり、オカルトじみた”怪しいアイテム”に見えてしまう点でもあります。

クルマに限らず工業製品とは、工場より出荷された時点から、劣化が始まっています。

どのような金属でも空気に触れていれば、酸化は防ぐことが出来ません。

また、そのまま放置するとサビていき、風化していく一方です。

そのため、自動車メーカーが本来狙っていた”新車時の性能”は、長いスパンで乗りつづけていくと、当然劣化していきます。

その性能の低下を緩和させたり、”劣化してしまった”性能を回復させる為に、添加剤が存在するのです。

『添加剤』というと、その性質を向上させるための化学物質のように聞こえがちですが、決して新車時以上の性能をひき出す為のアイテムではありません。

クルマの添加剤は、言うならば「クルマが本来持つ性能を最大限キープするためのケアアイテム」だと言うことに、納得して頂けるのではないでしょうか?

添加剤って混ぜると危険!?

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エンジンオイルの添加剤をひとつを取っても、多くのメーカーがそれぞれ同じような効果を見込める製品を販売しているため、「どれを入れても同じだろう」と考える方も多いと思います。

また、添加剤だからといってたくさん添加すれば、もっと良くなる、という訳でもありません。

アレやコレやと様々な添加剤を混ぜることで、危険性が高まることはありませんが、これと言って性能が向上する訳でもないのです。

SPEEDSTERの添加剤を例に説明すると、同社の添加剤の容量は300ml。

これはエンジンオイル6リッターに対し、ちょうどボトル1本の比率になるように計算されています。

ちなみに松井さんによると、添加剤とエンジンオイルとの違いは主に化学物質の粒度だそうで、より粒子の細かいオイルを作るとなると、当然コストが上がります。

しかし粒子の細かいオイルは、粗いオイルに比べて細かい隙間にも入り込むことができるので、エンジン内で運動し続けるピストンとエンジンブロックとの細かい隙間に入り込み、金属疲労の低減に繋がるのです。

オイルの粒度の違いは、ガソリンで言うところのハイオクとレギュラーガソリンのようなモノだと考えると分かりやすいかもしれません。

極端な話、添加剤のみを6リットル注ぎ込んだエンジンで走ることも、可能だそうです。

レギュラー車にハイオクを入れて走行しているようなモノなので、悪さをしたりするようなことはありませんが、エンジンオイルの粘度を保ちつつ粒子を細かくする作業は、ガソリンの精製以上に手間がかかるので、添加剤1本の値段を考慮すると、コストパフォーマンス的にあまりオススメ出来ません。

要するに、SPEEDSTERのエンジンオイルは6リットルに対し、添加剤300mlという比率が1番コストパフォーマンスに優れた数字ということです。

また、各メーカーは自社のエンジンオイルをベースに添加剤を開発しているので、当然エンジンオイルと添加剤のメーカーと銘柄は、合わせて使用することがオススメです。

添加剤の使用方法とは?

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各種添加剤の使用方法は、いたって簡単。

現在使っているエンジンオイルや、ガソリンなどに添加剤を適量入れるだけ。

エンジンオイルの場合であれば、エンジンルーム内のエンジンオイルキャップを開けて、添加剤を投入するだけです。

クーラント添加剤なら、エンジンが完全に冷えていることを確認した上で、ラジエーターキャップを開け、そこから投入してください。

ガソリン添加剤は、給油のついでに入れるだけで、効果が得られます。

キャップを開けるだけなので、特別に必要な工具はありませんが、強いて言うなら汚れが気になる方は、軍手を用意しておくと良いでしょう。

エンジンオイル添加剤の場合は、オイルの容量に合わせて適量を入れる必要があるので、オイルレベルをチェックする為にウエスも必要になってきます。

この手軽さで、エンジンなど各パーツのライフが伸びるのであれば、定期的に使う事も苦にならないのではないでしょうか。

オイルを交換したり、クーラントを交換する訳ではなく、あくまで”添加”するだけの簡単メンテナンスなので、愛車を手に入れたばかりのユーザーは、特に愛車メンテナンスの第一歩として、始めてみるのもオススメです。

amuseの車両でもテストされた『SPEEDSTER』の添加剤とは?

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人気のレーシングシミュレーションゲームにも登場するほどの実力と認知度を誇る、千葉県木更津市のチューニングショップ『パワーハウス アミューズ』。

国内のタイムアタックイベントなどにも積極的に参加している同ショップは、2年前からSPEEDSTERのオイルや添加剤を使って、スーパー耐久や海外のサーキットなどでテストを行っています。

ストリートはもちろん、モータースポーツの現場でもテストを行い、その実力を見極めたそうです。

松井さんは「フリクションロスが少なく、メタルダメージもなくなった」と言います。

松井さんが特にその実力を実感したのがアメリカで人気のワンメイクレースで、2018年から国内でもシリーズ戦が始まった『レジェンドカーレース』だそう。

その参加車両である『レジェンドレースカー』にも、SPEEDSTERの添加剤は使用されています!

同車の心臓部にはヤマハ製のバイク用1250ccエンジンとトランスミッションが採用されているのですが、エンジンとトランスミッションが2階建て構造で、オイルをエンジンとトランスミッションで共有するバイク用のエンジンでも、問題なく使用できたのだとか。

自動車のエンジン以上に攪拌され、化学物質の分子が分かれがちなバイク用エンジンでも、その効果はお墨付きです!

SPEEDSTERの添加剤について松井さんは「新しい物質が発見されて、性能が良くなかった!とか特別なことは何もないんです。」

「特別なことは無いのですが、単なる技術の進歩の結果生まれたのがSPEEDSTERの製品なんです!」と教えてくれました。

「我々の生活というのは、気付いていないだけで、たくさんの技術の応用に囲まれて成り立っています。

例えばインクジェットプリンター。

これって自動車のインジェクションと同じ技術なんですよ。

キャブレターからインジェクションに替わり、それが当たり前の世界になって何十年と経ちますが、そうやって自動車で研究されてきた技術が印刷に応用されています。

よりキレイに印刷出来るように、現在ではプリンターのインクはナノレベルまで細分化され、それを用紙に吹き付けて印刷しているわけです。

この技術をクルマに”逆輸入”したのが、SPEEDSTERの添加剤なんです。」

日進月歩でオイルや添加剤のレベルも上がっているということは、あまり知られていない意外な事実ではないでしょうか?

SPEEDSTERの添加剤一覧

ここからは、そんなパワーハウス アミューズが手がけるSPEEDSTERの商品を、一挙にご紹介します!

ENGINE OIL ADDITIVE

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こちらは、スピードスターブランドのエンジンオイル添加剤です。

エステル入り、100%化学合成油のどちらでも使用可能で、ガソリンエンジンであればどんなエンジンにも対応しています。

ボートの船外機に使う方もいるそうです!

特性としては、アクセルのツキがなくなり、中間トルクの向上が感じられるのだそう。

無駄なフリクションが減少することで、ノイズの低減にも繋がり、50kmくらい走ることで効果が発揮されるという即効性も特徴のひとつです。

DIESEL ENGINE OIL ADDITIVE

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こちらは、ディーゼルエンジン用のエンジンオイルです。

ディーゼル車とガソリン車の1番大きな違いは、クランクの回転数。

ディーゼル車はガソリン車に比べて、比較的固めのエンジンオイルが好まれますが、それに合わせて添加剤も調整し、ディーゼル車用に最適化されたエンジンオイルの添加剤となっています。

ENGINE FLUSH

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通常、エンジンの洗浄液(フラッシング剤)というと、エンジンオイルを全て抜ききってから投入するものだと思いますが、スピードスターのフラッシング剤は、現在使用しているオイルにまずこのフラッシング剤を入れます。
このフラッシング剤には、エンジンオイルの油温が高くなった時の化学変化で、スラッジを吸収する成分が入っています。

目安として2〜30kmの距離を2回くらい走行すれば、十分に洗浄が完了するそう。

あとはエンジンオイルを抜いて、新しいオイルと交換するだけです!

COMPLETE FUEL SYSTEM CLEANER

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ガソリン燃料用の添加剤であるスピードスターの”燃料洗浄剤”は、直噴エンジン車両に特にオススメの一品です。

そもそもガソリンには見た目でも危険と判断できるように、色素が混ぜられているためピンク色に着色されています。

この色素が汚れの原因になったりするのですが、インジェクターに汚れが付着すると、燃料が思ったように吹き付ける事ができず、これが燃費の低下に繋がることに。

そこで、半年に1度くらいの間隔で、同製品を投入すると、汚れが溜まってきた頃合いに上手く洗浄できるそうです。

60リットルのガソリンに対し、1本の割合で添加します。

COMPLETE DIESEL SYSTEM CLEANER PLUS

©︎Motorz

こちらはエンジンオイルと同様に、ディーゼル用の燃料洗浄剤となっています。
ディーゼルエンジンといえば、黒煙を吐きながら走っていくイメージが強いかもしれませんが、最近のディーゼルエンジンは、制御によって余分な軽油をエンジン内に吹き付けないことで、不燃ガスの発生が抑えられています。

ガソリン車に比べ、インジェクターノズルが汚れやすいディーゼル車では、この燃料洗浄剤の必要性がガソリンエンジン以上に高いので、直噴ディーゼル車に乗っている方は必見のアイテムとなっています!

ICE COOLANT ADDITIVE

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こちらのクーラント添加剤は、エンジン温度を15℃〜20℃近く低下させる事が可能です。

アミューズが提唱する使用方法は、主にサーキットを走るユーザーに向けたもので、ラジエターの水を抜いて、こちらの添加剤を投入します。

なぜなら、配管的にはエンジン温度を管理しているサーモスタッドよりも前にある、ラジエターがそもそも冷えないと意味が無いからです。

一般的なクーラントと同様に2シーズン、2年に1度くらいの頻度での交換が推奨されています。

SPEEDSTERの添加剤はどこで買えるの!?

©︎Motorz

前述の通り、SPEEDSTERの添加剤は千葉県木更津市にあるチューニングショップ『パワーハウス アミューズ』が、日本での販売を手がけています。

同ショップで購入可能なのはもちろん、カスタムパーツのトータルカタログECサイト『モタガレ』でも購入することが出来るので、是非チェックしてくださいね!

パワーハウスアミューズ モタガレページを見る

まとめ

今回は謎多き添加剤について、パワーハウス アミューズの代表 松井仁志さんに話を聞いてきました。

アナタが求める添加剤は、登場したでしょうか?

誰でも手軽に始められるメンテナンスとして、オススメの添加剤。

この機会にぜひ、アナタも自分にあった添加剤を手に取って、その違いを確かめてみてください!

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