明治41年に設立されたという日本最古の自動車倶楽部”Automobile Club Japan”主催のイベントに、Motorz編集部が潜入! 主にクラシックカーをメインとする同クラブ会員の愛車はマニアックなものばかり。その中から今回は、ロードスターのエンジンとミッションを搭載した”MGB”をご紹介します!

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”クラシックカーの入門車”ともいわれる傑作・MG B

MG B

出典:https://www.classic-chrome.net/cars/mg-c-roadster-1969-g-british-racing-green

まずは、MG Bについて軽くおさらいをしたいと思います。

MG Bは、スポーツカーの製造を専門とするイギリスのメーカー「MG」が、1963年に製造を開始したモデルです。

改良を繰り返しつつ1980年まで19年間も作り続けられた長寿モデルで、シリーズ全体で52万台以上も製造・販売された大ヒット作でした。

マツダ ロードスターに記録を塗り替えられるまでは、MG Bが世界一生産台数の多いオープンカーだったといわれている程です。

パーツも豊富なため、これからクラシックカーの世界に足を踏み入れようと考えている人にとっては最適な入門車種とも言えるでしょう。

オーナー・カワシマさんこだわりのMG B!

MG B

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ブリティッシュグリーンにオールペンされたカワシマさんのMG Bは、まるで新車のような輝きを放ちます。

30年ほど前に購入して放置状態でしたが、友人からエンジン・ミッション・コンピュータ一式を譲り受けたことをきっかけにレストアを始めたそう。

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元は最終型のウレタンバンパーモデルと呼ばれるモデルでしたが、そのウレタンバンパーは鉄バンパーに変更されており、シンプルでスッキリとした外観となっています。

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ブレーキも、元々は2ポッドキャリパーが装着されていましたが、オーナーのこだわりで4ポッドキャリパーに改造済み。

純正品にしか見えないセンターキャップも、自作品との事で驚きです!

中身はまるきりNA6Cにスワップ済のエンジンルーム

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ボンネットを開けると、元は70年代に生産されたモデルとは思えないエンジンが鎮座しています。

それもそのはずで、このMG Bのエンジンとミッション、CPUは全てNA型ロードスターから移植されているのです!

クーラーやパワステまで搭載されており、快適性を我慢せずに街中で乗り回せる仕様に進化を遂げたMG B。

大胆な発想で現代的にアップデートされつつも、ウェーバー製のキャブ仕様に変更しているあたりにオーナーのこだわりが感じられます。

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ヘッドカバーには通常の“MAZDA”ロゴではなく、“KAWASHIMA”のロゴ(オーナーさんの自作!)が施されており、遊び心を感じます。

創意工夫のかたまりなインテリア!

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インテリアに目を向けると、視界には美しい光沢を放つウッドパネルが飛び込んできます。

なんとこれもオーナーであるカワシマさんの自作というのだから驚きです。

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シートはカプチーノのものにスワップされており、言われなければ純正と間違えてしまいそうな程自然にフィットしています。

センターコンソール前方にはパワーウィンドウの操作パネル、シフトノブ前方にはエアコンの操作パネルが内蔵されており、実用性もばっちり。

今のところ大きなトラブルや故障はなく、快適に走行できているそうです。

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エアコンの吹き出し口は運転席後方までオフセットされています。

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CPUも運転席後方にセット。

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パワステのCPU周辺の配線がむき出しになっている光景から察するに、相当な経験と知識が必要な作業であることが想像できます。

まとめ

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カワシマさんに2つの質問をさせていただいたところ、エンスーならではの答えが返ってきました。

Q.“オーナーズクラブ主催のイベントの魅力”とは?

A.「“自己満足”しかないよね!」

ボンネットを開けてみなければエンジンがスワップがされている事も分からない訳で、そういった各々のこだわりを披露できる楽しい場でもある訳です。

スピードメーターにも細かなこだわりが。/©Motorz

Q.カワシマさんにとって“クルマの魅力”とは?

A.「乗って楽しくて、作って楽しいよね!」

その言葉を、正にこのMG Bで体現していると言ってもいいでしょう。

「まだ直したいところがある」と話すカワシマさんとMG Bの付き合いは、まだまだ続きそうです。

今回の取材動画は、こちらからご覧ください!

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