ドイツのメーカーであるオペルが、1989年から1997年に掛けて生産したカリブラ。スポーティな外観のスペシャリティーカーとして販売されたカリブラは、優雅な内装でありながらも高いポテンシャルを秘めた車でした。
オペル・カリブラとは
オペル カリブラが世に登場したのは1989年。
ベクトラAという4ドアセダンをベースに開発され、基本的なメカニズムは共通でありながらも、ボディはベクトラAとは異なる2ドアクーペに変更されました。
ボディのCd値はターボ車にも匹敵する0.26と、当時としては非常に優れた空力性能を持っており、内装も高い居住性を誇る“実用的なスポーツカー”です。
エンジンは2.0リッターのSOHC/DOHC直列4気筒がラインナップされ、駆動方式もFFか、ビスカスカップリング式フルタイム4WDかを選ぶことができました。
日本では1994年から販売が開始され、ベースグレードの16Vとターボモデルをラインナップ。特にターボモデルは最大出力200ps/5,600rpmを発揮し、駆動方式は4WDと、非常に高い性能を有しています。
16Vモデルの特徴は、PCDの4穴ホイールと「CALIBRA 16V」と記されたリアエンブレムで、ターボモデルの特徴はドアの接続部分に輝く4×4の赤いエンブレム。さらには、PCDの5穴ホイールが装着され、マフラーはスクエアタイプ、リアエンブレムは「CALIBRA TURBO」となっている点です。
DTMで名を馳せたオペル・カリブラ
オペル カリブラは、1994年からドイツツーリングカー選手権(DTM)へ参戦。シーケンシャルミッションにABSなど、当時最先端の技術が詰め込まれ、ボディもワイド化されました。
1995年までのカリブラには、420psを発揮する2.5リッターのV6エンジンが搭載され、1996年からは最大出力500psにまで達する、いすゞのD1エンジンを装備。
ラジエター前部の可変式ルーバー(羽板)によってダウンフォースを発生させ、空気抵抗も減少させるなど、細部までこだわった結果、1996年にマヌエル・ロイター氏の手でシリーズタイトルを獲得しています。
オペル・カリブラの基本スペックと中古車価格
オペル・カリブラの基本スペック
オペル・カリブラ ターボ スペック
全長×全幅×全高(mm):4495× 1690× 1350
ホイールベース(mm):2600
車両重量(kg):1400
最大出力:200ps/5600rpm
最大トルク:28.5kgm/2400rpm
エンジン:直列4気筒DOHCターボ
駆動方式:ビスカスカップリング式フルタイム4WD
オペル・カリブラの中古車価格
オペル カリブラの中古車価格は、16Vが298万円となっており、ターボは見当たりませんでした。
まとめ
オペル カリブラは、日本国内だとBMWやメルセデス・ベンツの知名度には勝てず、あまり売り上げは伸びませんでした。
しかしDTMでの活躍を知っているユーザーはカリブラに憧れたようで、今もオーナーズクラブがあるなど、根強い人気を誇っています。
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