ポルシェジャパンは、ポルシェ初のピュアEV「タイカン」に、クロスオーバーの派生モデル「4クロスツーリスモ」、「4S クロスツーリスモ」および「ターボクロスツーリスモ」を新たに追加し、2021年3月5日より予約受注を開始しました。なお、価格は1,309万円~2,024万円(消費税込み)となっています。

ポルシェ タイカン クロスツーリスモ/出典:© 2021 Porsche Japan KK

タイカンにオフローダーのクロスオーバーモデルが登場!

ポルシェ タイカン クロスツーリスモ/出典:© 2021 Porsche Japan KK

ポルシェ初のフル電動スポーツカー「タイカン」に、派生シリーズとしてクロスオーバーの「4クロスツーリスモ」が追加となりました。

上位グレードとして「4S クロスツーリスモ」、「ターボクロスツーリスモ」も用意されています。

クロスツーリスモの全モデルには、4WDとアダプティブエアサスペンションを備えた新開発のシャシーが標準装備されており、さまざまな地形や、難易度の高いオフロード走行を可能としています。

砂利道を意味する「グラベルモード」も装備され、ラフロードを含む、幅広い走りを実現。

スポーツサルーン(セダン)と比べ、タイカンらしさと上品さを保ちつつ、力強さを加味したモデルとなっています。

クロスツーリスモの流麗な外観デザイン

ポルシェ タイカン クロスツーリスモ/出典:© 2021 Porsche Japan KK

タイカンが、初めて登場したのは2015年。

フランクフルトモーターショーで、「ミッションE」という名のコンセプトカーとして初披露されました。

遅れてタイカン クロスツーリスモも、2018年のジュネーブモーターショーで「ミッションE クロスツーリスモ」として発表。

今回、ほぼ同じスタイルでの量産・販売となっています。

ポルシェ タイカン クロスツーリスモ/出典:© 2021 Porsche Japan KK

外観デザインの特徴としては、ポルシェのアイデンティティともいえる「フライライン」と呼ばれるシルエットが採用された事。

これはルーフからリアにかけてなめらかに下っていくポルシェ独特の傾斜のことで、911などでは顕著なスタイルとなっていますが、現在の4ドアモデルにも継承されました。

タイカンのスポーツサルーンはもちろん、今回のクロスツーリスモでも、ラゲッジルームの積載量が確保されつつ、流麗なそれを見て取ることができます。

オフローダーらしさやアクティビティも充実

ポルシェ タイカン クロスツーリスモ/出典:© 2021 Porsche Japan KK

クロスツーリスモのオフローダーらしさを際立たせるデザインとしては、ホイールアーチトリムや、ユニークなフロントとリアのロアエプロンおよび、サイドシルが挙げられます。

また、オプションのオフロードデザインパッケージを選択することで、最低地上高が最大30mmアップするほか、フロントバンパーとリアバンパーのコーナーとシルエンドに、専用フラップが装備されます。

これらはデザインのアクセントとなるほか、飛び石から保護する役割も果たしてくれるものです。

ポルシェ タイカン クロスツーリスモ/出典:© 2021 Porsche Japan KK

このほか、クロスツーリスモのヘッドルーム(シートの表面から天井までの寸法)はスポーツサルーンと比べて47mm高くなっており、後席乗員の快適性が保たれています。

さらにラゲッジルームの積載量も1,200リッター以上で、大型テールゲートから様々なアウトドアギアなどを積み込むことができ、クロスオーバーらしいアクティビティが備えられました。

科学者も絶賛するタイカンのEV技術

ポルシェ タイカン クロスツーリスモ/出典:© 2021 Porsche Japan KK

2020年にタイカンは、欧州の独立科学機関が主催する「オートモーティブイノベーションアワード2020」を受賞しています。

これは約250台の評価車の中で最も優れたイノベーションに対し贈られるもので、その年の27の革新的技術のうち、13個が世界で初めてタイカンに採用されたものであったためとされています。

そのうちの一つが、800Vシステムのアーキテクチャー。

これはEVの重要課題でもある充電時間を短縮するカギともなるもので、これまでの400Vを一気に800Vまで引き上げたのもポルシェでした。

これによりタイカンは短時間での充電と、軽量化までもを成し遂げ、今回のクロスツーリスモにも受け継がれています。

各モデルの主なスペックと価格

タイカン 4クロスツーリスモ
■最高出力:280kW(380PS)
■ローンチコントロール時のオーバーブースト出力:350kW(476PS)
■0-100km/h加速:5.1秒
■最高速度:220km/h
■航続距離(WLTP):389–456km
■ハンドル:右
■価格:1,309万円

タイカン 4Sクロスツーリスモ
■最高出力:360kW(490PS)
■ローンチコントロール時のオーバーブースト出力:420kW(571PS)
■0-100km/h加速:4.1秒
■最高速度:240km/h
■航続距離(WLTP):388–452km
■ハンドル:右
■価格:1,502万円

タイカン ターボクロスツーリスモ
■最高出力:460kW(625PS)
■ローンチコントロール時のオーバーブースト出力:500kW(680PS)
■0-100km/h加速:3.3秒
■最高速度:250km/h
■航続距離(WLTP):395–452km
■ハンドル:右
■価格:2,024万円

※価格はいずれも消費税込み
※全てのモデルに総容量93.4kWhのパフォーマンスバッテリープラスが標準装備

まとめ

ポルシェ タイカン クロスツーリスモ/出典:© 2021 Porsche Japan KK

ポルシェは2025年までに、全ての新車の半数をEVまたはプラグインハイブリッド車にする方針を打ち出しています。

そして今回、ピュアEVのタイカンにオールラウンダーのラインナップが拡充されたことは、大きな意味を持つと言えるでしょう。

日本ではタイカンを購入したとしても、まだ充電環境が整っているとは言えませんが、ポルシェが開発してきた革新的な技術は、日本のEV環境にも影響を与えています。

そのため、今後、国内でもタイカンのようなピュアスポーツEVが増えていくかもしれません。