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レース中に時々見かける「SC」の表示。これはセーフティーカー介入のサインです。レースを進行する上での安全を守る重要な存在で、ルーフに警告灯が付いたパトカーのような出で立ちをしています。最先端技術なども搭載されているセーフティーカーとはいったいどんな車なのでしょうか。その特徴を主要カテゴリー別に見ていきたいと思います。

©︎Pirelli
セーフティーカーが出動する条件

©︎Pirelli
セーフティーカーは通称「ペースカー」とも呼ばれ、レース中の様々な場面で登場し、コースの安全が確認できるまで先頭を走るマシンのペースをコントロールする車です。
具体的には、このような場面で登場します。
フォーメーションラップの先導
決勝レースがスタートする前に通常1周(天候などによっては複数周)コースを走ることをフォーメーションラップと言います。WECやスーパーGTなど一部のカテゴリーでは、セーフティーカーが先導してフォーメーションラップを行うことがあります。
先導されるマシンは隊列を組み、それぞれがタイヤ、ブレーキを温め作動温度領域まで加熱する事を目的に、蛇行したり急加速急減速を繰り返し、スタート時の安全性を高めながらスターティンググリッドを目指します。
レース中のクラッシュによる出動

©Red Bull Content Pool
クラッシュにより壊れたマシンがコース上に留まっている場合、またはマシンのパーツが飛散、オイルが撒かれてしまっている際など、アクシデントによる二次災害から走行中のマシンを守るために出動します。
この場合は、コース上のマシンの撤去やパーツなどの片付けが完了し、コースの安全が確認できるまでの間、先導を続ける事になります。
セーフティーカースタート
レーススタート時にかなりの雨量が観測されている場合、通常のスタートが危険であると判断され、セーフティーカー先導でフォーメーションラップを数周行う事になります。
ドライバーはこの数周の間にコースの状況を把握し、スタートに備えるのです。
あまりにも雨量が多い場合は、赤旗中断になる場合もあるのですが、レース競技委員長がレース続行可能と決定した際には、多くのカテゴリーで、ローリングスタートによるレースが決行されます。
レース中に大雨が降った場合の出動

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レース中に雨脚が強まった場合にもセーフティーカーが導入される事があります。
この場合も、スタート時に悪天候となったケースと同様に、セーフティーカー先導で周回する事でこのままレースを続行するか、またはレースを終了させるかの判断を下すのです。
セーフティーカー出動中の基本ルール
・全てのポストでSCボードと黄旗振動が同時に出される。
・SCはレースを走るトップ(その時点の1位)の車両の前に入り先導する。
・コースの全区間で追い越し禁止。
・ペースはSCに合わせ、車列を整える。
次のページでは、F1をはじめ各カテゴリーで活躍するセーフティーカーをご紹介します。