漫画「サーキットの狼」で登場したロータス・ヨーロッパをはじめとして、エリーゼ、エキシージ、エランなど、ライトウェイトスポーツの歴史的な名車を多く産んだイギリスの自動車メーカー「ロータス」。メーカー自体はご存知だと思いますが、そのロータスのワンメイクレース、ロータスカップはご存知でしょうか?
今回はそのロータスカップジャパンについてご紹介します!
ロータスカップジャパンとは?
読んで字のごとく、ロータスの車によるワンメイクレースになります。
とはいえ、先日ご紹介したアルファロメオチャレンジのように、全てのロータスが出走可能とはいかず、現在のレギュレーションで出場できるのは、比較的新しめの車のみとなっています。
そして、ロータスの魅力といえば、なんと言ってもその運動性能!
車重1000kgを切る車体に、200馬力前後のエンジンを搭載したミッドシップの車体が大半であるため、とにかくコーナーが速い!
絶対的なパワーが大きいわけではないので、ストレートはスーパースポーツには劣りますが、コーナーの速さでラップタイムを稼ぐという、車好きのロマン的な走りができるのも大きな特徴です!
それでは、次の項目でそんなマシン達を紹介していきましょう。
参加車両まとめ
ロータス・エリーゼ
ライトウェイトスポーツのお手本のようなパッケージで、爆発的な人気を得たエリーゼ。
ロータス=エリーゼの印象があるくらい、個性的でかっこいい見た目、町中で目を引くデザインですね。
勿論、スポーツカーとしての性能も優れていて、エリーゼが何10台もコーナに雪崩れ込んでいく姿は圧巻の一言です。
エンジンは様々なバージョンがありますが、ベースとしてはトヨタ製1.6リッターDOHCエンジン(136馬力)を搭載し、車重900kg程度と、振り回して楽しいスペックになっています。
新車価格はおよそ600万から750万円程度となるようですが、中古では250万程度からあるようです。
ロータス・2-ELEVEN
フロントガラスすらないけれども、公道も走れる究極のナンバー付きレーシングカー「ロータス2-ELEVEN」。
車重750kgと超軽量の車体にトヨタ製1.8リッタースーパーチャージャー付のエンジン(2ZZ)を搭載し、255psを叩き出しています。
パワーウェイトレシオ3kg台と、驚異的なスペックで、本当にレーシングカーのような運動性能を持っています。
車両価格は新車で850万円程度、中古で600万円程度が相場のようで、高く感じるかもしれませんが、サーキットで本気で遊ぶことを考えたらかなり安いのではないでしょうか?
ロータス・エキシージS
3.5リッターV6スーパーチャージャーエンジンで350馬力を絞り出す、現行最強のエキシージS。
どこか可愛いエリーゼに比べると、イカツイ顔とシャープなスタイリングが目を引きます。
車重は1200kg弱と、先の2車種に比べると少し重いですが、それでも近年の車では軽い上に350馬力のパワフルなエンジンで、どこからでも加速できる強みがあります。
車体は新車で買っても中古で買っても大体1000万前後のようです。
高級車ではありますが、それでも喉から手が出るくらい欲しい一台ですね。
さて、3台紹介して参りましたが、何か気になった点はありましたか?
どれも微妙に違うのに、車の表情にどこか統一感が見えませんか?
こういったところが、ロータスの特徴であり、上手なところですね。
この次の項目では、これらの車種が、どういった形でクラス分けされるのかを確認していきますよー。
各クラス分けと参考タイム
ロータスカップにおけるクラス分けは、改造範囲などによるものではなく、基本は車両やそのグレードごとに三つのクラスへ分けられているのが特徴です。
また、改造範囲についても足回りと駆動系の一部が可能な以外には、大幅な改造は認められておらず、基本的にはノーマルに近い状態でのレースとなります。
その3つのクラスごとに出走可能なマシンとタイムを以下にまとめてみました。
LCJ Class 1
出走可能車両:エキシージ S(V6)
トップカテゴリのクラス1は、最もパワーのあるクラスであり、小技が光るほかのクラスよりは、大味なシーンが見れるかもしれません。
富士スピードウェイでのラップタイムは、ウェットで2分20~30秒が平均タイムのようです。
2016年はまだドライでの開催はありませんが、過去のリザルトだとドライでは2分を切るマシンもいるようですよ!
LCJ Class 2
出走可能車両:2-イレブン CUP/エキシージ S/エキシージ CUP240/ エキシージ CUP255
エキシージ CUP260 / エリーゼ S(エンジン形式:2ZR)/
エリーゼ SC/エリーゼ R/エキシージ/ エキシージ CUP190
クラス2は、様々なグレードのマシンが入り乱れる激戦区!多種多様なバトルが見れるのが特徴です。
こちらは富士でのラップタイムはウェットで2分30~40秒と、クラス1とは多少戦力差がある程度なので、ウェットならクラス上位を抜くシーンが見れるかもしれませんね。
LCJ Class 3
出走可能車両:エリーゼ S(エンジン形式:1ZZ)/エリーゼ(エンジン形式:1ZR)
クラス3は、エンジン形式の違うエリーゼ2種類が出走可能です。
およそ140馬力程度のマシンであることから、絶対的な速さはありませんが、軽さを活かしたコーナリングや、ストレートでのスリップ合戦は目を見張るかも・・・!
同じく富士のラップタイムはウェットで2分40秒~3分程度。
こちらも上手くやれば上位クラスに噛みつくことができるかもしれません!
ちょっとしたロータスうんちく。
さて、駆け足でお送りしてきましたのでここでちょっとだけ別の話を。
ロータスのエンブレムを見たことがある方は多いと思いますが、LOTUSの上にABCと書いてあることに気づいたことはありますか?
このABC(正しくは大きなCと小さなCの2つがあります)はアンソニー・コーリン・ブルース・チャップマン(Anthony Colin Bruce Chapman)という人の頭文字で、この人がロータスカーズの創設者なのです。
偉大な人なので、そのうちMotorzでも特集することがあるかもしれませんが、コースサイドで帽子を投げる姿がとても有名なので、興味がある人は一足先に調べてみてはいかがでしょうか?
レースDAYはただ走るだけが楽しみじゃない!
前述のとおり、ロータスカップではさまざまなマシンが走っていますが、ドライバーもさまざま。
ジェントルマンドライバーな皆様だけではなく、スーパーGT GT300クラスにロータス エヴォーラで参戦している加藤 寛規選手も参加しており、憧れのGTドライバーとコース上でバトルすることができるかもしれません。
その他にもオーナーズクラブなどとの繋がりも深いようで、JAPAN LOTUS DAYというイベントと併催の時には、デモランとしてロータス88bが走ったり、駐車場には歴代のロータスが大集合など、レアなマシンがめじろ押し!
一日を通して、イベントを思い切り楽しめる内容になっているのではないでしょうか?
ロータスオーナー、そしてロータスファンの皆様!これは足を運ばないわけにはいかないですよ!
熱気ムンムンのレース映像
2015年のJAPAN LOTUS DAYの際のレースの様子が見られます。
アツい空気が映像からもにじんでいますね!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
日本でも熱狂的なファンが多いロータスなので、こういったイベントの日は新旧さまざまなロータスに触れることができるかもしれません。
全国のロータスオーナーの皆さま、公式サイトをチェックして、次回開催時はサーキットに足を運んでみることを、オススメいたします!
日本最速のロータス乗りになるのも夢じゃないかもしれませんよ?
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