トヨタは2018年6月26日に、オーリスの後継モデルにあたるカローラスポーツを発売しました。そんなカローラスポーツは、トヨタが送り出した新型世界戦略車とされ、ライバルにはVWゴルフが存在するカテゴリーです。そしてカローラスポーツは今までのカローラとはひと味違う外観・内装と性能を生み出し、デザインでも一気に若返りを果たしました。
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12代目カローラ誕生!新型カローラスポーツは現代的ビジュアルに
カローラは1966年に登場して以来、現在まで世界150ヶ国以上で4,600万台以上を販売し、世界の車種別歴代総生産台数No.1のクルマです。
そんなトヨタの顔ともいえる1台だけあって、カローラスポーツの発売は発表前から大きな話題となりました。
また、カローラスポーツはカローラシリーズの12代目であり、4ドアセダンのカローラアクシオ、5ドアステーションワゴンのカローラフィールダーとは異なり、5ドアハッチバックと若者にも人気のレイアウトとなっています。
さらに、カローラスポーツの先代モデルであるオーリスではカローラの名を封印しましたが、再びカローラの名を復活させたことで、カローラシリーズの若返りが図られました。
今回のカローラスポーツは、今までよりスポーティーかつスタイリッシュになり、20~30代のドライバーを対象としたモデルなのです。
主な変更点
内装は新しいプラットフォームを使用したことで、オーリスより室内幅が延長されて開放感をアップ。
水平基調のワイドなダッシュボードに、最大9インチのセンターモニターが配置されます。
また、センターモニター周りやセンターコンソールはピアノブラックの塗装がなされ、高級感を演出。
シートには本革とウルトラスエードがあしらわれ、高いホールド感のあるシートは、まさにスポーツカーのようです。
そしてメーターは、7インチカラーTFTメーターと、アナログメーターに4.2インチのマルチインフォメーションディスプレイを加えた2種類を用意。
表示される情報量が多い7インチカラーTFTメーターは、最先端の技術が搭載された高級車の雰囲気を味わせてくれます。
また、エンジンは1.2リッター直噴ターボのガソリンエンジンと1.8リッターガソリンエンジン+モーターのハイブリッドエンジンを設定。
ハイブリッドモデルとなるHYBRID G及びG”X”は、WLTCモード燃費値30.0km/L(一部グレードを除く)を達成し、最も燃費がよいシチュエーションは郊外モードの32.9km/Lと、スポーツハッチバックとしてはかなりの低燃費値を実現しています。
そしてプラットフォームは、プリウスやC-HRに採用されているTNGA(Toyota New Global Architecture)を使用しており、オーリスよりもワイド&ローボディ化されて3ナンバー規格に!!
サスペンションはオーリスと同様にフロント:マクファーソンストラット式/リア:ダブルウィッシュボーンを採用していますが、可変ダインピングシステム・AVSがトヨタの国内FFモデルで初めて搭載されました。
なお、AVSはHYBRID G“Z”、G“Z”(2WD車)にドライブモードセレクト(5段階)とセットでメーカーオプションとなります。
ドライブモードセレクトの制御は3段階のモードを全車標準装備、5段階のモードはHYBRID G“Z”、G“Z”(2WD車)のみAVSとセットでのオプションとなり、燃費重視の『ECOモード』からワイディングをハイペースで走ったり、サーキット走行に最適な『SPORTモード』まであり、さまざまな走行状況に合わせることが可能です。
また、ハイブリッド車には停車時から発進の際にモーターのみを稼働させるEVドライブモードスイッチが標準装備。
早朝・深夜などはエンジン音で近所に迷惑をかけないよう、エンジン音や排気ガスを出さずにその場を去ることができます。
トヨタ・カローラスポーツのToyota Safety Senseが全車標準装備
カローラスポーツには、第2世代型の予防安全パッケージであるToyota Safety Senseが全車標準装備されています。
こちらは、アルファード/ベルファイアや6月26日にフルモデルチェンジされた新型クラウンにも採用されているシステムで、車体価格が200万円台のカローラスポーツに標準装備されたことは、かなり素晴らしい傾向です。
そんなToyota Safety Senseには、以下のような機能があります。
機能 | 用途 |
---|---|
プリクラッシュセーフティ | 昼間と夜間に歩行者を検知。
昼間に自転車運転者検知を行い衝突回避支援または被害軽減を図る。 |
レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付) | 前方車両の追従走行を支援する。 |
レーントレーシングアシスト(LTA) | レーダークルーズコントロール使用時に自動で操舵を制御し、同一車線内中央走行を行う。 |
オートマチックハイビーム(AHB) | ハイビームで夜間走行中に対向車を検知し、自動でロービームに切り替える。 |
ロードサインアシスト(RSA) | カメラで認識した道路標識をメーターパネルに表示。 |
トヨタ・カローラスポーツのT-Connectサービスの装備可能に
カローラスポーツは新型車というだけでなく、トヨタの初代コネクテッドカーでもあります。
トヨタはカローラスポーツに、トヨタが構築した情報インフラ『モビリティサービス・プラットフォーム(MSPF)』を新型クラウンと共に初めて搭載しました。
そして、カローラスポーツには車両の制御ネットワーク(CAN)に接続する車載通信機(DCM)を標準装備。
DCMを搭載したクルマはMSPFを通じて24時間体制のオペレーターや販売店、消防/警察、保険会社、SNSサービスプロバイダとつながっています。
これにより、万が一の事故対応、適当な整備時期のお知らせやコンシェルジュによるサービスなどを24時間体制でうけることが可能です。
そんなコネクティッド・サービスは、販売店装着オプションのT-Connectナビを付ければ、サービスを3年間無料で受けられます。
ちなみに、4年目以降にT-Connectを使用する場合は、年間12,000円(税抜)の使用料が必要です。
また、クルマの状況をスマホからソーシャル・ネットワーキング・サービスアプリ『LINE』を通して把握でき、マイカーを友だち追加すると、マイカーとLINEメッセージのやり取りで、目的地の登録、目的地の天気、ガソリン残量を確認できる驚きの機能も搭載されています。
トヨタ・カローラスポーツのスペック
スペック
ハイブリッド車 | ガソリンエンジン車 | ||
---|---|---|---|
全長×全幅×全高(mm) | 4,375×1,790×1,460 | 4,375×1,790×1,460〈1,490〉 | |
ホイールベース(mm) | 2,640 | 2,640 | |
トレッド(mm) | 前 | 1,530 | 1,530 |
後 | 1,530 | 1,530〈1,535〉 | |
室内長×室内幅×室内高(mm) | 1,795×1,510×1,155 | 1,795×1,510×1,155 | |
乗車定員(名) | 5 | 5 | |
エンジン | エンジン種類 | 直列4気筒DOHC16バルブ (型式:2ZR-FXF) |
直列4気筒DOHC16バルブ (型式:8NR-FTS) |
排気量(cc) | 1,797 | 1,196 | |
ボア×ストローク(mm) | 80.5×88.3 | 71.5×74.5 | |
最高出力(kW[hp]/rpm) | 72[98]/5,200 | 85[116]/5,200~5,600 | |
最大トルク(N・m[kgf-m]/rpm) | 142[14.5]/3,600 | 185[18.9]/1,500~4,000 | |
モーター | 種類 | 交流同期電動機 | – |
最高出力(kW[hp]/rpm) | 53[72] | – | |
最大トルク(N・m[kgf-m]/rpm) | 163[16.6] | – | |
トランスミッション | 電気式無段変速機 | Super-CVT-i(自動無段変速機) [10速スポーツシーケンシャルシフトマチック付] |
|
タンク容量(L) | 43 | 50 | |
WLTCモード燃費(km/リッター) | 標準 | G “Z”:25.6 G / G “Z”:30.0 |
16.4〈15.2〉 |
市街地モード | G “Z”:24.9 G / G “Z”:29.4 |
12.9〈12.3〉 | |
郊外モード | G “Z”:27.2 G / G “Z”:32.9 |
16.9〈15.6〉 | |
高速モード | G “Z”:25.0 G / G “Z”:28.8 |
18.2〈16.6〉 | |
JC08モード燃費値(km/リッター) | G “Z”:30.0 G / G “Z”:34.2 |
G “Z”:18.0〈17.2〉 G / G “Z”:19.6〈17.2〉 |
〈 〉内は4WD
価格
グレード | 価格(消費税込み) | |
---|---|---|
ハイブリッド車 | HYBRID G”Z” | 2,689,200円 |
HYBRID G | 2,527,200円 | |
HYBRID G”Z” | 2,419,200円 | |
ガソリン車 | G”Z” | 2,419,200円〈2,613,600円〉 |
G | 2,257,200円〈2,451,600円〉 | |
G”X” | 2,138,400円〈2,332,800円〉 |
〈 〉内は4WD
2018年8月にはiMTを搭載した6速マニュアルが登場
今回のカローラスポーツ発売時は、マニュアル車のラインナップはありませんでしたが、2018年8月以降に6速マニュアルを搭載したガソリンエンジン車が登場予定です。
搭載される新開発のiMTは変速動作を検出し、エンジン回転数を自動的に合わせてスムーズな変速をアシスト。
さらに、クラッチを切る時間が少なくなり、素早いシフトチェンジが可能となります。
また、停車から発進時には発進アシスト機能が作動し、クルマが自動でエンジン出力を最適に調整(トルクアップ)することでクラッチのみでの発進操作を実現。
マニュアル車での難しい操作を、自動でクルマ側がサポートしてくれる機能が満載で、マニュアル車フリークには嬉しい特権となっています。
まとめ
一気に現代的なモデルとなって登場したカローラスポーツ。
今後カローラアクシオやカローラフィールダーなどもカローラスポーツ同様の変更がなされるという噂もあるため、カローラスポーツを皮切りに、カローラシリーズ全車が若者を振り向かせる車になっていくと思われます。
スポーツカー好きにとっては6速マニュアルが継続され、さらに最新のiMTが搭載されるところは大注目。
ほとんどがオートマ車となった現代で、新しいマニュアルトランスミッションを開発したトヨタには称賛しかありません。
カローラスポーツは、2018年の一番ホットな5ドアハッチバック車ではないでしょうか。
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