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圧倒的強さのまま、WRC撤退!2013年復帰から4度総合優勝に輝いたフォルクスワーゲンのWRCについて振り返ります。

2016年をもってWRCからの撤退を発表したフォルクスワーゲン。2013年よりWRCに復帰してから4年間の活動において、4度の総合優勝に輝き、他を寄せ付けない強さを誇りました。今回はその撤退に伴って、これまでのWRCにおける活動を振り返ってみようと思います。

出典:http://www.volkswagen.co.jp/

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参戦以来4年間、WRCを制し続けたフォルクスワーゲン

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WRCにおいて過去4年に渡って凄まじい活躍を見せたフォルクスワーゲン。

ラリー・GB(グレートブリテン)で4連覇を決めた直後の2016年11月2日にWRCからの撤退を表明し業界を驚かせました。

フォルクスワーゲンは2013年から復帰すると初年度から圧倒的な強さを誇り、復帰1年目でドライバー部門、マニュファクチャラー部門の二冠を達成する快挙から始まりました。

それ以降もドライバーの活躍やポロR・WRCが素晴らしい速さと信頼性を誇り、なんと活動期間4年の全てのシーズンで年間優勝を達成するという強さを見せたのです。

ではその4年間で一体どれほどの多くの成功を収めたのでしょうか。

早速、振り返ってみましょう。

 

2年間の準備期間で綿密なテストを実施

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かつてからビートルやゴルフGTIといったマシンでラリーを戦ってきたフォルクスワーゲンのWRC復帰は2013年のことで、その発表は多くのファンに期待を集めました。

復帰の約2年前となる2011年に活動再開を発表したフォルクスワーゲンは、この長期間を参戦に向けてテストや開発に充てたのです。

2013年からの参戦車両はポロR・WRC。

市販車として街中でも見かけることの多いポロをベースにWRカー(ワールドラリーカー)として改良され、エンジンや足回りにおいて開発を入念に行ったのです。

テストではセバスチャン・オジェに加え、カルロス・サインツといったWRC王者の経験を持つ名ドライバーを起用し、プロトタイプのマシンで4800kmに及ぶ実戦走行を行いました。

この準備期間を終えフォルクスワーゲン・モータースポーツ・チームの監督であるヨースト・カピートもWRC参戦に向け自信に満ちたコメントを発表すると、その自信は結果となってすぐに表れました。

このポロR・WRCは抜群の安定感と速さを誇り、WRCを席巻する4年間が幕を開けるのです。

 

2013年:復帰初年度で早くも見せたその強さ

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テストで万全の体制を整えたフォルクスワーゲンは、ワークスチームのレギュラードライバーにテストから携わってきたオジェとヤリ=マティ・ラトバラを起用し参戦を開始します。

この前年にあたる2012年まではシトロエンが5連覇を達成しており、王座への道のりは長いという声もありましたが、フォルクスワーゲンのポテンシャルは初戦から早くも発揮されました。

初陣となった開幕戦モンテカルロではオジェがいきなり2位表彰台を獲得したのです。

この時の優勝は前年までWRCの絶対的王者であったセバスチャン・ローブでしたが、この年よりレギュラードライバーを退任しており、実質的にレギュラードライバーのなかで最も多くのポイントを獲得することができたのです。

そして迎えた第2戦スウェーデンでオジェが移籍後初、そしてフォルクスワーゲン復帰後初となるWRCでの優勝を飾ったのです。

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この4年間でフォルクスワーゲンと共に多くの勝利を積み重ねたオジェ。(出典:http://www.volkswagen.co.jp/)

勢いに乗ったオジェは第4戦ポルトガルまで3連勝。シーズン序盤にしてチャンピオン候補の筆頭となるのです。

第6戦アクロポリスではラトバラも移籍後初優勝を飾り、この一戦でドライバーズランキング上位2名がフォルクスワーゲンのドライバーで独占されます。

まさしく、参戦前に行われた開発テストが実を結んだ瞬間でもありました。

結局終わってみればオジェが9勝、ラトバラは1勝に留まりますが併せて13戦中10勝を挙げ、フォルクスワーゲンは見事に復帰初年度でドライバーズ、マニュファクチャラーの二冠を達成。

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またこのタイトルはオジェとって初となる年間王者獲得であり、これ以降WRCを牽引するドライバーへとチームと共に成長していきます。

 

2014年:体制を継続、前年以上の成績を収め2連覇を達成

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前年に見事二冠を達成したこともあり、体制を大きく変えることなく臨んだ2年目。

その狙いは的中し、前年以上の強さを発揮することとなりました。

まず、開幕戦でWRC王者となったオジェが優勝を飾ると、そこからフォルクスワーゲンは破竹の勢いで8連勝を達成します。

全13戦で行われるこのシーズンの半分以上を制し、序盤で独走態勢を築き上げました。

この年は両者リタイアに終わった第9戦ドイツを除き、全ての大会で優勝を記録したのです。

13戦中12勝という圧巻の成績を収め、さらにはシーズン4度の1-2フィニッシュを飾り、マニュファクチャラー部門では文句なしの2連覇を達成。

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ドライバーズにおいてもオジェがチームと共に2連覇を決め、フォルクスワーゲンとオジェはWRCを牽引する活躍を見せたのです。

また、この年はセカンドチームであるフォルクスワーゲン・モータースポーツ・Ⅱに所属するアンドレアス・ミケルセンがドライバーズ部門で総合3位を獲得。

ドライバーズランキング上位3名をフォルクスワーゲンで独占するという圧勝劇に終わりました。

 

2015年:留まらない強さ、ついにセカンドチームも優勝を飾る

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参戦3年目を迎えた2015年もフォルクスワーゲンは衰えを見せない強さを発揮します。

マシンの速さはさることながら3連覇を狙うオジェは、この年も期待通りの活躍を見せます。

開幕3連勝という盤石なスタートを切ると、第10戦オーストラリアで優勝を飾り早々に3年連続の二冠を確定させるのです。

最終的にオジェは前年と同じシーズン8勝を挙げ、一方チームメイトのラトバラは少々ドライビングの粗さが見られましたが、シーズンを通して3勝を挙げる活躍を見せました。

しかし、この年はワークスチームだけでなく、なんとセカンドチームも強さを見せたのです。

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ミケルセンが第12戦スペインで優勝を飾ったのです。

この勝利でこの年フォルクスワーゲンに所属するWRCドライバーが全員優勝を飾るという珍しい記録を打ち立てました。

 

2016年:突然のWRC撤退発表、4連覇を達成

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4連覇をかけて臨んだ今季は昨年ほどの安定感はありませんでしたが、マシンの速さは健在でした。

開幕から2連勝を飾ったオジェはその後も安定してポイントを重ね、選手権をリードしていきます。

第13戦を終えて247ポイントを獲得し、3戦を残した第11戦スペインでこの年のドライバーズタイトルを確定させ4連覇を達成しました。

またラトバラも今季は1戦を残し、ランキング6位と本領発揮とはいきませんでしたが、マニュファクチャラー部門での4連覇に大きく貢献してきました。

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4年間でドライバーズタイトルは獲得出来なかったものの、マニュファクチャラー部門で大きくチームに貢献したラトバラ(出典:http://www.volkswagen.co.jp/)

また、セカンドチームに所属してきたミケルセンも健闘を見せ2年連続で優勝を記録しています。

現在ランキングではラトバラを上回る活躍を見せています。

車両規定が大きく変わる2017年に向けてフォルクスワーゲンは、テストドライバーにWRC元王者であるマーカス・グロンホルムを起用するなど、来年に向けて開発を進めていると思われていました。

しかし、彼らの栄光は突然幕を下ろすことになるのです。

ラリーファンの視線が来季に移ろうとする11月2日、フォルクスワーゲンは突如WRCからの撤退を表明。

来季からWRCに参戦するトヨタとの対決を楽しみにしていた日本のファンも多いと思われるなか、最後までトップを譲ることなく一旦WRCからフォルクスワーゲンの名は姿を消すことになりました。

 

まとめ

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参戦初年度から4連覇という偉業を達成したフォルクスワーゲン。

4年間で51戦42勝という華々しい成功を収め、勝利の味を知ったまま突然の撤退を表明しました。(2016年第12戦イギリス終了時)

WRCで築いた一時代は記録と共にずっと語り継がれるはずです。

また、4年連続王者であるオジェのフォルクスワーゲンを離れての新たな挑戦にも注目が集まっています。

今回の撤退の大きな原因は親会社に起こった排ガス不正問題によるところが大きいですが、やはりワークスチームにとっては親会社の経営状態は切っても切れない関係にあるといえるでしょう。

しかし、チームが達成したWRC4連覇が偉業であることは間違いありません。

フォルクスワーゲンのWRCでの戦いも残すところ最終戦オーストラリアのみ。

彼らの最後となる戦いを見届けてみてはいかがでしょうか。

 

Writer Introduction
shunsuke_kawai

モータースポーツライターをさせて頂いております、河合俊佑です。10代にF1の魅力にハマり、以後フォーミュラレースに憧れを抱く。大学時代は自身でカート活動を始め、モータースポーツの面白さを体感し、魅力を伝える事を志しています。少しでもモータースポーツを楽しく、分かりやすく伝えられるよう取組んで参ります。宜しくお願い致します。

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