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遂にF1と同じ速さに!2017年のSFは昨年のF1以上に面白いらしい。

国内最高峰のレース「スーパーフォーミュラ」。最近では注目の海外ドライバーも参戦し認知度も上がっているカテゴリーです。しかし基本的にはF1の下のカテゴリーということで、まだまだ注目していない方も多いかもしれませんが、今年は“観に行かないと損!”というくらい面白いことになっているのです。その見どころはどこなのか?ご紹介していきたいと思います。

©︎Tomohiro Yoshita

 

今年は平均で約1秒アップ!

©︎Tomohiro Yoshita

3月6・7日に鈴鹿サーキットで行われた公式合同テストでは、初日からとんでもないタイムが飛び出しました。

これまでの鈴鹿サーキットのコースレコードはアンドレ・ロッテラーが記録した1分36秒996(2014年開幕戦)でしたが、初日の午後セッションでロッテラーが、1.3秒も上回る1分35秒657を記録します。

国内のトップフォーミュラでは初めて鈴鹿サーキットでのラップタイムが1分35秒台に入り、現地にいた関係者も騒然。実際にタイムを出したロッテラー自身も驚いたような印象でした。

©︎Tomohiro Yoshita

ちなみに、この時期は気温が低くパワーが出やすいため、タイムも出やすい環境ではあります。ただ公式合同テストでのタイムは公式レコードとしては残らず、参考までの“非公式記録”という扱いになるのですが、これまでの非公式最速タイムは2016年11月のテストで野尻智紀が記録した1分36秒456でしたが、それを0.8秒も更新したのです。

その時のオンボード映像がこちら。

そして2日目は、さらに上回る1分35秒163をロッテラーが記録します。早くも開幕前から1分34秒台が見える速さで、昨年のF1の決勝ペースとほぼ同率のタイムとなりました。

実際に4月の開幕戦ではコンディションが異なるため、ここまで速いタイムが出るとは限りませんが、全体的に昨年比で約1秒タイムアップしており、天候等の条件が整えばコースレコードの更新は確実。シリーズ戦で1分35秒台…というのも、あり得るかもしれません。

スーパーフォーミュラを含め、国内トップフォーミュラ史上最速レベルでのバトルが展開されることに期待が膨らみます。

では、なぜここまで速くなったのでしょうか?最速タイムを記録したロッテラーは「タイヤも良くなったし、エンジンのパワーも上がっている。このコンビネーションの影響が大きい」とコメントしています。

©︎Tomohiro Yoshita

他のドライバーに聞いても、今年ヨコハマタイヤが導入予定の2017年用スペックのグリップ力が大きいとの事で、さらにトヨタとホンダのエンジン開発の競争も激化しており、全体的にパワーアップしているようです。

当日のコンディションにもよりますが、この傾向はおそらく各サーキットでも共通しそうな予感です。2014年に今のマシンが導入され、現在では燃料流量の制限等でコースレコードの更新が難しくなっていましたが、今年は新記録という部分も期待できそうです。

 

ターボ変更により、追い抜きが増える

©︎Tomohiro Yoshita

今年もダラーラ社製のSF14を全チームが使用。エンジンも2リッター直列4気筒ターボエンジンですが、細かい部分で変更点があるとの事です。

トヨタ永井プロジェクトリーダー(©︎Tomohiro Yoshita)

一つはターボの変更です。これについてはトヨタエンジンを担当する永井プロジェクトリーダーに聞きました。「ホンダさんも一緒なんですが、今年からターボを変えました。パワーを出すために取り込む空気の量が限界に達してきてしまったからです。特に富士スピードウェイとかオートポリスではターボがもっと仕事をしなければいけないし、オーバーテイクシステムを使った時のことも考えて、変更しました。それに伴いチムニーも変更しています。だから、オーバーテイクシステムを使うとドライバーも違いを感じるんじゃないかと思いますし、特に富士スピードウェイでは追い抜きの機会は増えるんじゃないかと思います」

エンジンの進化、よりパワーを求めていく中で、当初導入していたサイズのターボでは限界値にきているという事と、また気圧が低いところや、富士スピードウェイのような直線が長くパワー勝負になるところでも、しっかりと耐え切ってくれるターボにしようということも踏まえての変更だそうです。

新しいチムニー(©︎Tomohiro Yoshita)

これに関連して、マシン右側のサイドポンツーンに付いている「チムニー」と呼ばれる箇所も形状変更。鈴鹿のテストでは大半のチームが右側だけ未塗装の黒いボディで走っていましたが、その理由は新チムニーを使用していたからだそうです。

旧型のチムニー(©︎Tomohiro Yoshita)

また、エンジン内のカムプロフィールも変更されています。スーパーGTと同じ仕様のものにしたそうで、これについてはホンダの佐伯プロジェクトリーダーが「元々、GTに対して、フォーミュラは約500回転ほど高回転型にしていましたが、今年からGTと共通にして下側のトルクも太くなっています。低速の燃料流量が増えたということになります」と説明してくれました。

ホンダ佐伯プロジェクトリーダー(©︎Tomohiro Yoshita)

これによりラップタイムの向上にも繋がる可能性がある事と、何よりターボが変わったことで、昨年以上に追い抜きの機会が増える可能性が増加。開幕戦の鈴鹿から目が離せません。

 

「バンドーンより凄い!」と関係者も絶賛する驚異の新人あらわる!

©︎Tomohiro Yoshita

そして、鈴鹿での公式合同テストで関係者やファンを驚かせたのが、レッドブルカラーのマシンを駆るピエール・ガスリーです。

3月5日に行われた鈴鹿ファン感謝デーが、SF14初乗車でしたが、わずか3日目で1分35秒585を記録!昨年チャンピオンの国本雄資など強豪ドライバー達を抑えて、総合3番手タイムを記録しました。

その時のオンボード映像がこちら。

まだ本格的に走行を初めて、日が経っていないとは思えないほど、スムーズなドライビングを披露しています。しかも、初めて走る鈴鹿サーキットで素晴らしい走りをみせた事から、その日のパドックは、どこへ行っても「ガスリー凄いね!」という話題ばかりでした。

昨年、GP2チャンピオンを経てスーパーフォーミュラにやってきたストフェル・バンドーンも高い順応性を見せシリーズ2勝。今年はマクラーレン・ホンダからF1フル参戦を果たしますが、ライバルや関係者の評価は「ガスリーはバンドーンより手強い」という意見が多く聞かれました。

©︎Tomohiro Yoshita

一方の本人は「初テストで3番手は良かったと思うけど、トヨタ勢の方がアベレージのタイムが速いから、なぜその差が生まれているのかを見つけなければいけない。次の富士スピードウェイのテストでも初めて走るコースだし、勉強しなきゃいけないことはたくさんある」と、自身のテストを冷静に分析。良い意味でマイペースを崩していませんでした。

開幕戦では、どのような走りを見せてくれるのか?非常に楽しみです。

 

まとめ

©︎Tomohiro Yoshita

本来なら、この他にも見どころがたくさんあり、全て紹介しきれないくらい楽しみの多いシーズンとなっています。

正直、昨年も「面白い!」と話題になりましたが、それを数倍上回るくらいの注目度です。

今までは「あまり順位変動もないから面白くない」という固定概念を持つ方も多かったと思いますが、今年はそれらがある程度は払拭されるレース展開になりそうです。

開幕戦の鈴鹿は4月22・23日に開催。お時間がある方は、テレビもいいですが、是非サーキットに足を運んでみてはいかがでしょうか?

 

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Writer Introduction
Tomohiro Yoshita

フリーのモータースポーツジャーナリスト。サーキット取材は2011年からスタートし、最近ではSUPER GTスーパーフォーミュラを全戦取材。この他にもF1をはじめとする海外レースや、2輪レースもカバー。レースに関する記事だけでなく、サーキットに来場するファンに役立つ情報発信も展開しています。

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