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スーパー耐久の洗礼!?初めて耐久レースに参戦して痛感した4つの事。

皆さんこんにちは、レーシングドライバーの根本悠生です。スーパー耐久への参戦が決まったのは、レースウィークの水曜日?!初めてのFF、そして初めての耐久、実際に参戦してみてその難しさを体感したので、ここでご紹介したいと思います!

@yuki_nemoto

 

実は初めてのヒール・アンド・トゥーを使ったレース。

@yuki_nemoto

僕のレースキャリアはレーシングカートから始まり、スーパーFJ、FCJ、JAF-F4、FIA-F4、そして箱車ではスーパートロフェオに参戦しています。

このラインナップからも分かるように、実はHパターンシフト、ヒール・アンド・トゥーをしなければならないレーシングカーでレースをしたことがありませんでした。

唯一乗ったのは、昨年までFIA-F4でお世話になっていたZAPSPEEDのオーディションの時のFJ1600のみ。

オーディション参加時や現役講師として年に数回乗る以外は、シーケンシャルやパドル等でギアチェンジを行うレーシングカーにしか乗っていないという状況です。

むしろ、今の時代の4輪へのステップアッパーはカートからFIA-F4に直接乗ることもあり、いきなりパドルシフトデビューということもあるのです!

凄い時代になりました。

そういうこともあり、最初の練習走行ではシフトミスを連発!先行きが思いやられる幕開けとなったのです。

 

同じサーキット、FRとFFで見える世界が違う!

@yuki_nemoto

今までずっと後輪駆動のレーシングカーに乗ってきた自分として、FFの車でサーキットを走るというのは本当に全くの新感覚でした。

頭では理解していても、やはり実際に乗ってみると上手くいかないことばかりで、中々タイムを上げられません。

車の基本である「止める・曲げる・進む」が全てフロントタイヤの仕事となるFF。

一つでも欲張ってしまうと、「止まらない」「曲がらない」「進まない」という悪循環に陥ってしまい、自分的にはそのリカバリーはFRやMRよりも難しいと感じました。

一番の違いは、ハイスピードのS字コーナー。”進入時からアクセルを開けて飛び込んでいく!”なんて、今まで試したことの無い走り方です。

手前からブレーキング、5速→3速へシフトダウン、ステアを当てながらアクセル!という一連の作業を短時間でこなさなければならず、FFそしてヒール・アンド・トゥー初心者の僕はひたすらこの難題と格闘する事になったのです。

 

耐久レースならではのタイヤマネージメント

@yuki_nemoto

フロントタイヤの仕事が増えるという事は、それだけタイヤの消耗も激しくなるという事。

そして耐久レースを戦う車両は、元々のセッティングがアンダーステア方向になっていることも多く、タイヤマネージメントがとても重要になってきます。

もちろんイタリアGTでもタイヤを気にしながら攻めるのですが、せいぜい1レース50分+1周程度。今回のS耐は200分レースで、僕の走行はなんと80分(!)にも及ぶロングスティントでした。

初参戦な上にロングスティントのテストもできず、もはや手探り状態でのタイヤマネージメントがスタートします。

「攻めたいけど攻められない」「攻めずにいかにタイムを出すか」「いかにリアタイヤに仕事をさせるか」が勝負なのですが、これが想像より難易度が高いでのす。

耐久レースならではの戦い方で、ここにベテランと若手の差が出ているのではないかなと思いました。

自分は練習走行で、まんまとフロントタイヤにサディスティックな走りをしていたようで…その経験を決勝では活かす事ができ、なんとか安定したラップを刻むことができました。

 

別クラスの車両との競り合い、譲り合いが難しい!

@yuki_nemoto

ここがこのレースの魅力であり、難しいところです。

スーパー耐久には今年から始まったST-R(TCR車両)も含めた8つのクラスがあり、開幕戦ではそれを2つにグループ分け、土日で2レースを行うというフォーマットとなっています。

今回僕が参戦したST-4は、ST-X・ST-3クラスと混走…つまり、インテグラとGT3が混走しているのです!

なるべく邪魔をしないように、かつ自分もタイムを落とさないように道を譲るのも初めての体験。ここは、正直まだまだ改善の余地ありといった感覚でした。

ミラーに映ったな…と思って、コーナーを立ち上がったらもう真後ろに!という事が何度もあり、冷や汗タラタラ。

右に逃げるか?左に逃げるか?自分はラインをキープするのか?ラインを譲るのか?同じシチュエーションは二度と無い為、その場その場で瞬時に判断しなければなりません。

ですがそんなところもこのシリーズの魅力です。「邪魔だよ!」「速く走りたいんだよ!」「立ち上がりまで待ってよ!」というドライバー同士の葛藤が垣間見える瞬間だと思います。

 

まとめ

©︎Tomohiro Yoshita

いかがでしたか?

結果はリタイア。S字立ち上がりで突然駆動を失い、車を止めました。

自分のスティントが始まって丁度1時間。順調に順位を上げつつ、最後の20分の為に残しておいたタイヤでアタックをしようとした矢先のトラブルでした。

ファイナルギアに負担をかける走りをしてしまったのも原因の一つで、車を労わり切れなかったミスがリタイアという結果に繋がってしまったのです。

初めてのS耐、初めてのFFでのレース。タイヤ、燃費、駆動系、すべての車の状況を逐一把握しながら200分戦うということの難しさを思い知らされた週末となりました。

今回のレースは、今まで参戦した中でも一番奥が深く、”ハコシャ”を走らせる基本中の基本を教えてもらえたような気がします。

ここで学んだことをスーパートロフェオにも活かすことができるように頑張ります!

次のスーパー耐久は4月29日・30日にスポーツランドSUGOにて開催されます。僕は参戦するかまだ未定ですが、是非一度観に行ってみてください!

 

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Writer Introduction
yuki_nemoto

レーシングドライバーの根本悠生です。 2017年はLamborghini SuperTrofeo European ChampionshipにVincenzo Sospiri Racingより参戦。"身近なレーサー"をモットーにモータースポーツを盛り上げるべく活動しています。http://yukinemoto.com/

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