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追憶のグループCマシンたち。それは、世界最速のモンスターが闊歩した黄金時代!

1000馬力を優に超え、最高速は400Km以上…。かつて、そんな途方もないスペックのモンスターマシンたちが世界中のサーキットを席巻した時代がありました。1982年からの10年間、「グループCカー」による世界中の自動車メーカーを巻き込んだ大戦争が勃発し、そこから数々の名車や名レースが生まれたのです。今回はそんなグループCカテゴリーを盛り上げたモンスターマシンたちをご紹介します!

出典:http://www.derekbell.com/article/real-classic-classic-2012-silverstone-classic-powered-aa

出典:https://www.am-today.com/

世界最速をかけた死闘!グループCカテゴリーとは?

出典:https://www.autowp.ru/porsche/956/953/pictures/nw09vp/

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グループCは1982年から開始されたプロトタイプレーシングカーによるレースカテゴリー。

それまでのグループ5・グループ6の後継にあたるカテゴリーという位置づけで、レース距離に応じて総燃料使用量が規制されるが、あとは「何でもOK」といったユニークな特徴を備えていました。

「燃費と速さの究極のバランス」を追い求め、様々な排気量・エンジン気筒数の車両が登場する事となり、世界中の自動車メーカーが各々の方法で世界一を目指し切磋琢磨するカテゴリーへと進化していったのです。

もちろん日本メーカーも数々のグループCカーを世界へ送り出し、輝かしい戦績を残しています。

 

世界へ果敢に挑戦した日本のグループCカー!

Mazda 787B

出典:http://jalopnik.com/5877305/your-ridiculously-cool-mazda-787-wallpaper-is-here

出典:http://jalopnik.com/

 

日本を代表するグループCカーと言えば間違いなくコレ!

1991年のル・マン24時間耐久レースで日本車初、そしてレシプロエンジン以外で初めての総合優勝を飾った名車中の名車です。

世界で最も美しいサウンドとも言われ、世界中のモータースポーツファンに愛されています。

その心臓部には2.6リッターの自然吸気4ローターエンジンが搭載され700馬力を発生。

全域にわたってトルクフルな特性を持っており、あっという間に9000回転まで到達するため、ドライバーはシフトチェンジを忘れてしまう程であると言われています。

現在も動態保存され、世界中のイベントで素晴らしいロータリーサウンドを披露しているようです。

 

Nissan R92CP

出典:https://commons.wikimedia.org/wiki

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1992年の全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権(以下JSPC)でデビューした純国産レーシングマシン。

92年のJSPC全6戦と93年の鈴鹿1000Kmに参戦し、全てのレースで優勝を獲得した日産最速のマシンです。

ミッドに搭載される3.5リッターV型8気筒ツインターボエンジンは、予選仕様で1200馬力を発生したと言われています。

日本一速い男の異名を持つ星野一義選手ですら「2度と乗りたくない」と語ってしまうことからも、R92CPが途方もないモンスターマシンであったことを窺い知ることができます。

なんと富士スピードウェイのホームストレートで時速400Kmを記録したという逸話も残した伝説のマシンです。

 

Toyota TS010

出典:http://blogs.yahoo.co.jp/nwoma/63100780.html

出典:http://delessencedansmesveines.com/

 

1991年にトヨタが開発した新世代グループCカー。

グループCは91年から3.5リッター自然吸気エンジンへとレギュレーション変更され、それまで活躍したターボマシンは徐々に姿を消していきました。

TS010は92年からスポーツカー世界選手権(SWC)に本格参戦し、第1戦モンツァで見事優勝を飾ります。

同年のル・マン24時間耐久レースではライバルであるプジョー905に敗北を喫したものの、2位表彰台を獲得。

エンジンは3.5リッターV型10気筒自然吸気で、最終仕様では750馬力を発生しました。

美しく甲高いサウンドの持ち主であり、現在でも様々なイベントのデモ走行でモータースポーツファンを魅了しています。

 

日本勢が必死に追いかけた巨人たち、世界のグループCカー!

Porsche 962C

出典:http://ag959.blog12.fc2.com/blog-entry-272.html

出典:https://pinterest.com/

 

1985年のグループC安全規定改定に適合するため962をベースに改良されたのが962Cです。

1980年代、ポルシェに数々の栄光をもたらし、世界中のメーカーがお手本とした伝説のグループCカーと言えます。

エンジンは3リッター水平対向6気筒ツインターボエンジン(1988年仕様)で、予選用ハイブースト仕様では1000馬力を発揮していたと言われており、ル・マン24時間耐久レースでは最高速394Kmを記録。

1985年は962Cのル・マン参戦初年度となりましたが、エンジンマネジメントシステムのセッティング不良によって本来の性能を発揮できず3位表彰台となっており、先代型の956にトップの座を奪われています。

翌1996年のル・マンでは、排気量アップした新エンジン投入の効果もあり、ジャガーやメルセデスとの超高速バトルを制して1・2フィニッシュを達成。

この年のポルシェは、なんと10位中9台がポルシェ製グループCカーという偉業を成し遂げました。

特にロスマンズカラーの962Cは有名だったため、当時プラモデルやラジコンを買ったモータースポーツファンは多かったのではないでしょうか?

 

Sauber C9 (Mercedes)

出典:http://www.ultimatecarpage.com/car/766/Sauber-Mercedes-C9.html

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1987年、スポーツカー世界選手権参戦に向けてザウバーチームが製作したグループCカー。

シルバー塗装の車体にメルセデスのエンブレムが輝くマシンは、「シルバーアロー」の異名を持ちます。

エンジンは5リッターV型8気筒ツインターボエンジンを搭載し、1989年の本戦使用で720馬力を発生。

他車の傾向を見ると、おそらく予選仕様では800馬力を超えていたのではないでしょうか。

この当時のライバルが予選仕様で1000馬力を発生していたのに対し、ザウバーC9は強大なトルクで応戦しました。

分割前のユノディエール(ル・マン名物の長い直線)において決勝レース中に時速400Kmを達成した事からも、いかに強力なエンジンであったかは明白です。

1989年のル・マンでは予選・決勝共にで1・2位を独占して見事優勝。

メルセデスに37年ぶりの勝利をもたらしました。

 

Jaguar XJR-9

出典:http://onlymotors.com/jaguar-at-goodwood/

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1988年の世界スポーツプロトタイプカー選手権(以下WSPC)とIMSA向けにトム・ウォーキンショー・レーシング(以下TWR)が製作し、ジャガーワークスチームとして参戦したグループCカー。

ジャガーの市販車XJ-Sのエンジンをベースとした7リッターV型12気筒自然吸気エンジン(WSPC仕様)が搭載され、760馬力を発生しています。

1988年のル・マン24時間耐久レースには5台のXJR-9を投入し、盤石の態勢で挑みました。

ジャガー5台、ポルシェ3台にハイスピードバトルが長時間にわたって繰り広げられ、最終的にポルシェの猛追を振り切ったXJR-9が優勝。

ジャガーに31年振りとなる勝利をもたらしました。

この年はWSPCでもザウバーメルセデスとの死闘を制してチャンピオンを獲得し、IMSAの開幕戦であるデイトナ24時間耐久レースでも優勝を果たしています。

 

Peugeot 905 Evolution 2

出典:http://www.lemans-models.nl/1992/1992MAG01.htm

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1991年のスポーツカー世界選手権参戦に向けて製作されたのがプジョー905です。

3年間で様々なバージョンが製作され、第2世代となるエボリューション1が1992年・1993年のル・マン24時間耐久レースで優勝を飾りました。

今回ご紹介するのは最終形態とも言えるエボリューション2。

1992年シーズン終盤に実戦投入されましたが、結局は決勝レースを走ることなく引退するという数奇な運命を辿ります。

あまりに先進的なデザインであったことから「最も醜いグループCカー」とも評されましたが、現代のプロトタイプカーに通ずるようなフロントデザインが施されており、もう少し後に登場していたら…と思ってしまいます。

エンジンは3.5リッターV型10気筒自然吸気エンジンを搭載し、700馬力以上を発生。

そのサウンドは楽器のように美しく、F1にも負けない素晴らしいものでした。

 

まとめ

出典:http://www.groupcracing.com/

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レース専用に開発された度肝を抜く大パワーマシンが魅力のグループCでしたが、1991年のレギュレーション変更(エンジン規定がF1と共通化)によってバランス重視のマシンが登場。

それまでグループCの人気を支えていた暴れん坊マシンたちは姿を消し、参戦メーカーが相次いで撤退してしまいます。

これが直接的な原因となり、グループCは一気に衰退していったのです。

しかしながら、バブル景気と共に盛り上がったグループCは現在でも絶大な人気を誇っています。

当時活躍したマシンの数々はプライベーターの元にわたり、ヨーロッパ各地で開催されているクラシックカーレースで現役時代さながらの走りを披露しているようです。

今も色褪せることのないグループCカーは、いつまでも私たちモータースポーツファンの憧れとして輝き続けることでしょう。

 

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ホーリー

モータースポーツとエリック・クラプトンをこよなく愛する趣味人です。 はるか昔にフォーミュラカーレースへの参戦経歴もありますが、競争することよりもレーシングカーそのものに魅力を感じ、それを多くの自動車ファンに伝えていきたいと考えています。 Motorzを通じて日本の自動車業界が少しでも反映することを願って。。。

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